英雄親子の里帰り

筑豊ナンバー

4、遭遇そして最悪な現実(脚本)

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〇住宅街
レイ・コウデリ「あそこを右に曲がった先の階段を登ればお寺があるんで正確な場所はお坊さんに聞いてみてください」
アリス・ワトソン「朝からありがとう! それじゃ学校頑張って!」
レイ・コウデリ「はい!それじや!」
レイ・コウデリ「・・・」
レイ・コウデリ「さっきからなんで隠れてんすか?」
「・・・」
星野 明「いつからきずいてたの?」
レイ・コウデリ「最初からですよ」
星野 明「さすが『犯罪者狩り』だね」
レイ・コウデリ「なんのことですか?」
星野 明「とぼけなくていいわよ 昨日、ヤクザと戦ってたあなたとさっき別れた子の姿をこの目で見たから」
レイ・コウデリ「・・・続きは人気のないとこで話しましょうか」
星野 明「そう来なくっちゃ!」

〇墓石
  父が残した手紙に書かれていた通り母の名前が刻まれた墓があった。
  もうほとんど覚えていない。でも
  自分がこうして元気に生きていることを伝えたかった。
アリス・ワトソン「母さん久しぶり」
アリス・ワトソン「父さんとあったよ。 すごい短い間だったけど再開できたんだ!」
アリス・ワトソン「それで親子で世界を救ったんだ! それと友達もいっぱいできたよ! 天然だけどすごく頼りになって優しくて!いい友達に恵まれた」
アリス・ワトソン「守るために、救うために私は大勢を殺した。 でも父さんも友達もそれを知った上で受け入れてくれたんだよ?すごくそれが嬉しくて」
アリス・ワトソン「・・・」
アリス・ワトソン「母さん。会いたいよ。会って今までのこと全部話したい」
「そんなに会いたかったならちょうど良かった」
アリス・ワトソン「え?」
武藤 関「君はアリス・ワトソンだろ?」
アリス・ワトソン「そうですけど?あなたは?」
武藤 関「学者をやっているものだよ!」
アリス・ワトソン「学者?」
武藤 関「いやー!ちょうどテスト相手が欲しかったところでね!犯罪者狩りとでも戦わせようかと思っていたが君の方が適任だろう!」
アリス・ワトソン「さっきから何を言っているんですか?」
武藤 関「さぁ!こい『亜里沙』!この子が記念すべき最初の標的だ!」
アリス・ワトソン「そんな?!・・・嘘だ!!」
アリス・ワトソン「母さん?!」
亜里沙・ワトソン「・・・」
武藤 関「殺れ」
アリス・ワトソン「ッ!!」
アリス・ワトソン「母さん!!やめて!私だよ?アリス!!思い出して!!」
亜里沙・ワトソン「・・・」
武藤 関「アハハハ!!無駄だよ!無駄無駄!君の母親は完全に俺の掌握下にある!君の声なんて届くはずがない!」
アリス・ワトソン「ふざけるな!!」
武藤 関「口を動かす暇があるのかい?」
アリス・ワトソン「クッ!!」
アリス・ワトソン(防ぎきれない!!このまま続けてたら真相にたどり着く前に殺される!)
アリス・ワトソン「これは?」
アイシャ・コウデリ「アリス!!こっちだ!」
アリス・ワトソン「アイシャさん?!」
アイシャ・コウデリ「着いてきて!!」
アリス・ワトソン「はい!!」
武藤 関「クソが!逃げられた!」
武藤 関「・・・」
武藤 関「まぁいいだろう。 こちらの存在を認識すればむこうからやってくるだろうし・・・」
武藤 関「さあ!!次の実験の準備だ!!」

〇体育館の裏
星野 明「・・・」
星野 明「あ!! きたきた!!ここだよー!!」
レイ・コウデリ「あんまり大声出さないでほしんスけど・・・」
星野 明「気にしなくていいわ。 どうせ全部聞かれてるから」
レイ・コウデリ「どういうことですか?」
星野 明「きみ『エリクサー』について調べてるんでしょ?」
レイ・コウデリ「・・・・・・」
星野 明「エリクサーはとっくに『犯罪者狩り』の正体がショウ・コウデリだってきずいてる。 近いうちに襲撃してくるわよ」
レイ・コウデリ「なぜそれを?あなたが?」
星野 明「私は少し前までそこにいたから」
レイ・コウデリ「学者だったんですか?」
星野 明「そんなとこよ」
レイ・コウデリ「・・・あーだからか・・・」
星野 明「・・・なによ?」
レイ・コウデリ「どうりで制服がきつく見えるわけですね!!」
星野 明「ちょっと!!こんな時にふざけないで!!」
レイ・コウデリ「で?自分になにをしろと?」
星野 明「私は近いうちに捕まるか、最悪殺される。 その後、あなたに『エリクサー』をつぶしてほしいの!!」
レイ・コウデリ「自分があなたを守るというのはどうですか?」
星野 明「無理よ。 さっき言った通り全部聞かれてるから」
星野 明「今のうちにあなたに渡しておきたいものがあるの・・・」
星野 明「これを──」
レイ・コウデリ「伏せろ!!」
星野 明「え?」
レイ・コウデリ「大丈夫っすか?」
星野 明「・・・・・・うあ」
レイ・コウデリ「クソがッ!!」
レイ・コウデリ(ひどい出血だ。でもまだ助けられる)
レイ・コウデリ「クッあぶねぇ!狙撃手がいるのか!?」
レイ・コウデリ(いずれにせよここにとどまるのはまずい)
レイ・コウデリ「持ち上げますよ!!」
星野 明「おねがい・・・」

〇ビルの裏
レイ・コウデリ「はあ・・・はあ・・・ここまでくれば少しは時間を稼げたはず・・・」
レイ・コウデリ「今応急処置を・・・え!?」
レイ・コウデリ「あんなに深かった傷が治ってる!?」
星野 明「・・・・・・ごめんなさい。 私本当は科学者なんかじゃなくて・・・」
星野 明「・・・被験者だったの」
星野 明「この再生能力は実験のその成果だって学者たちは言ってた。・・・私はもう人間じゃないの」
星野 明「気持ち悪いわよね?」
レイ・コウデリ「ここまで大変だったでしょう? 明さんの気持ち少しはわかりますよ」
星野 明「・・・あなたに何がわかるの?」
星野 明「ただ私は普通を望んだ。 それだけなのに生きる権利も死ぬ自由も奪われた!!」
星野 明「善人ぶって人を殺しつずけてるあなたに私の何が理解できるの?」
レイ・コウデリ「・・・・・・」
レイ・コウデリ「・・・実は自分、小さい頃は紛争地帯にいたんすよ」
星野 明「・・・・・・」
レイ・コウデリ「計算もできなかったし言葉すらまともにはなせなっかた。大人達はそんな自分に人間の殺し方しか教えてくれなっかた」
レイ・コウデリ「そのうち爆弾をもって戦車にでも突っ込ませられるものだと思っていました。 そんな時ある人が救ってくれたんです」
レイ・コウデリ「そしてこういわれたんです。「これから先は大人の言いなりではなく自分が正しいとおもった事をやりなさい」って」
レイ・コウデリ「だから俺はたとえどんなにこの手を汚そうと自分の正義を守るため戦うと決めたんです」
星野 明「ごめんなさい・・・私・・・」
レイ・コウデリ「これからあなたを救うのは利害関係が一致したからでは無い。それが正しいと思ったからです」
星野 明「ありがとう」
「見つけたぞ〜犯罪者狩りとモルモット!!」
???「エリクサーのもので〜す!! 邪魔もの排除とモルモットの捕獲に来ました〜!!」
星野 明「もう追いつかれた!!?」
???「流石に早いなぁ〜まぁきかねぇけどよ!!」
レイ・コウデリ「クソッ!!なんなんだお前!!頸動脈を切り裂いたんだぞ!なんで平気でいられる!!?」
???「そこのお嬢さんと同じだよ。俺は不死の力を手に入れた!!そして!!」
レイ・コウデリ「クッ・・・?!」
???「こんなに狭い空間じゃあお得意の機動力は生かせねぇようだなぁ〜!!」
レイ・コウデリ「・・・・・・」
???「これでとどめだ」
星野 明「やめて!!もう決着は着いてる!!」
星野 明「大人しく戻るからレイを見逃して!!」
???「そうか!なら1度は見逃してやろう!!」
レイ・コウデリ「待て!!」
???「ふん!!」
レイ・コウデリ「クッ!・・・」
???「我々はこの男の行動を常に監視している」
???「今回は見逃したが、貴様がまた逃げ出そうものならこの男がどこに居ようといにの音を止める」
???「分かったら利口な言動を撮る事だな」
???「行くぞ。着いてこい」
星野 明「レイ・・・待ってるから」

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