妹のためにBL本を買おうとしたら書店員が『カノジョ』だった件

鉄火キノコ

後編(脚本)

妹のためにBL本を買おうとしたら書店員が『カノジョ』だった件

鉄火キノコ

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〇本屋
カノジョ「なるほど」
カノジョ「こういうのが好きなんだね」
カノジョ「そっか」
カノジョ「別に、好き嫌いはひとそれぞれだもんね」
兄「ち、ちがう!!」
兄「こ、これは・・・・・・」
兄「妹が欲しいって言ったんだ!!」
兄「だから、僕が代わりに・・・・・・」
カノジョ「だまれ」
カノジョ「言い訳はいい」
兄「・・・・・・」
カノジョ「なるほどねぇ・・・・・・」
カノジョ「私のカレシはBL好きなんだね」
  なにその”私のカレシはBL好き”とかいうパワーワード。
カノジョ「おい」
兄「は、はい・・・・・・」
  なんか、さっきから
  僕のカノジョ・・・・・・
  めっちゃ怖いんだけど
  態度も豹変(ひょうへん)してるしさぁ
カノジョ「えっと・・・・・・」
カノジョ「タイトルは『BLゴリラでパラダイスだウホォ』か」
兄「・・・・・・」
兄「ゴリラって」
  正直
  妹のセンスを疑ってしまう
カノジョ「みなさーん!!この人BL本買ってまーす!!」
兄「言わないで!!」
  ガチャッという音が店内に響く
カノジョ「業務連絡いたします」
カノジョ「この人、BL本買ってます」
兄「店内放送で暴露しないで!!」
カノジョ「男のくせにBL本買いやがって」
兄「べ、別に男がBL読んでもいいだろ」
兄「ていうか、この本は妹が・・・・・・」
カノジョ「言い訳はいい」
兄「話きけよ・・・・・・」
店長「ちょ、ちょっと。何してるの!?」
カノジョ「あ、店長」
  店長か
  よかった助けが来てくれた
店長「ダメじゃないか」
カノジョ「は?」
カノジョ「死ねよ」
店長「ごめんなさい」
兄「え」
兄「店長弱ッ・・・・・・」
兄「つーか」
兄「店長に向かって”死ね”はダメだろ」
カノジョ「は!?!?」
カノジョ「”死ね”は誰に言ってもダメでしょ」
兄「正論だわ」
兄「一番の元凶に正論さとされたんだが」
兄「でも、ブーメランなんだよなぁ」
カノジョ「でさ、どっちが好きなの!?」
カノジョ「せめ!?うけ!?」
兄「どっちもやだわ」
客「おい!!いつまで待たせんだよ」
兄「うわ」
兄「さっきまで全然気づかなかったけど」
兄「後ろにめっちゃ行列できてる」
客「速くしてくれよ」
カノジョ「帰ってください」
客「は!?」
カノジョ「ウチの店に文句があるなら帰ってください」
カノジョ「不当なクレームは許しません」
兄「正当なクレームなんだよ」
客「チッ。二度と来るか。こんな店」
兄「マジで帰っちゃった」
カノジョ「よし、これで邪魔ものが消えたね」
兄「邪魔ものじゃなくて、お客さんなんだけど」
兄「むしろ、あんたが邪魔ものだよ」
  僕のカノジョ、めっちゃヤバいやつじゃん
  知らなかった
お客2「ちょっとぉぉ」
お客2「まだかしらぁ!?」
  またお客さんだ
お客2「あら、やだぁ」
お客2「あなた、BL好きなの!?」
兄「いえ、これは妹が」
お客2「強がらなくていいのよ」
兄「強がってないです」
お客2「実は、私もBL好きなの」
兄「話きけよ」
兄「変体しかいねーのか。この店は」
お客2「ちょっと、BLについて語り合いましょ」
カノジョ「あの、すみません」
お客2「なにかしら」
カノジョ「私のカレシ、口説かないでください」
お客2「でも、彼はBL好きよ」
兄「ちげーよ」
カノジョ「確かに、BL好きですけど」
兄「もう、疲れた」
カノジョ「でも、私のカレシです」
お客2「はぁ!?」
お客2「あなた」
お客2「BL好きなのにカノジョ持ちなの??」
お客2「この恥知らずめ!!」
カノジョ「はぁ・・・・・・」
カノジョ「やっと」
カノジョ「邪魔者が全員いなくなったね」
兄「お客がいなくなりました」
兄「忘れてたけど、君、いちよう店員だよね」
カノジョ「うん」
兄「僕、客だよ」
カノジョ「でも、私たち、恋人でしょ!?」
兄「・・・・・・」
  もう、この人とは別れよう

〇教室
  次の日
  学校
カノジョ「ハァハァ」
兄「・・・・・・」
  どうやら
  カノジョもBLにハマったらしいです
カノジョ「ハァハァ」

コメント

  • どんどん意外な方向に展開していくのが新鮮でした‼🤩
    とても面白かったです!
    キャラの組み合わせで意外な方向に行く、すごい才能を感じました。
    才能ある人と繋がり合いたいですね! よろしくお願いします。

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