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野田ノゾム

第5話 『謎めく美少女の正体』(脚本)

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〇文化祭をしている学校
  南門高校学園祭

〇まっすぐの廊下
  愛が行列を整理している。
三沢愛「こわ~いお化け屋敷はこちらですよ~!」
本田究太郎「大盛況だな」
三沢愛「お化け屋敷が気になるの?」
三沢愛「究太郎君はひろみさんのことで、 頭がいっぱいなのかと思ってた」
本田究太郎「自分たちの出し物を気にするのは当然だろ」
三沢愛「ねぇ。ひろみさんって、彼女なんでしょ?」
本田究太郎「・・・違う」
三沢愛「ふーん。お似合いに見えたけどな~」
本田究太郎「問題。TV=2022、SF=1906。 では、020606は何?」
  究太郎は
  愛にメモを渡して去っていった。
三沢愛「なにこれ、暗号? ・・・何がしたいの?」
  究太郎のほうを見ると、
  ひろみが仲良さそうに腕を絡めている。
三沢愛「! 何が違うよ、完全に彼女じゃん!」

〇美術室
本田究太郎「三沢愛の前で馴れ馴れしくするな。 勘違いされるだろ?」
伊東ひろみ「別にいいじゃない。あんな子のこと、 どうとも思ってないでしょ?」
本田究太郎「クイズの才能がある」
伊東ひろみ「はぁ? どう見てもおバカそうだったけど・・・」
本田究太郎「アイツには芯があるし、 出題されたクイズを途中で投げ出さずに 答えを見つけ出すガッツもある」
伊東ひろみ「クイズなら私のほうが強いわよ」
本田究太郎「どうかな」
伊東ひろみ「・・・っ!」

〇まっすぐの廊下
三沢愛「別に究太郎君に彼女がいたって いなくたっていいけどさ・・・」
英語部員A「ヘイユー、カモン!」
三沢愛「い、イェイ?」
英語部員A「ハウアバウト、フリードリンク?」
三沢愛「フリードリンク? いや私、急いで──」
英語部員A「オーレッツゴー!」
三沢愛「いやいや・・・ちょっと!」
  英語部員に押されて、
  愛は教室内に連れていかれた。

〇装飾された生徒会室
  喫茶コーナーになっている英語部部室。
  壁には「イングリッシュオンリー」と
  書いてある。
三沢愛「ま、まあ疲れたし、休んでから戻るか」
  ポケットからメモを取り出す。
三沢愛「わざわざこんなモノまで・・・。 TVが2022、SFは1906ね・・・」
女子児童「A、B、C・・・♪ えっと・・・次は」
三沢愛「ふふ。 お姉ちゃんと一緒に続き、歌おうか?」
女子児童「うん!」
三沢愛「Cの次は4番目でD。 5番目はE・・・」
三沢愛「あれ? これってもしかして・・・!」
  黒板にアルファベットを書いていく。
三沢愛「Tは20番目、Vは22番目。 つまり・・・20、22!」
女子児童「お姉ちゃん、どうしたの?」
三沢愛「ごめんね、ちょっと待って!」
三沢愛「確か問題は020606だから ・・・B、F、F! でも、BFFって何!?」
英語部員A「ワッツアップ?」
三沢愛「あの~。ワッツBFF?」

〇まっすぐの廊下
  生徒たちと後片付けをする
  究太郎の元へ、愛がやってきた。
三沢愛「答えが分かったの。 TVは2022、SFは1906」
三沢愛「この数字は2文字の アルファベットの順番を意味している」
三沢愛「つまり・・・020606の答えは、 02がB、06がFを指すから・・・」
三沢愛「つなげるとB、F、F!」
本田究太郎「ほう・・・」
三沢愛「ひろみさんは、究太郎君の親友。 BFFは英語のBest Friend Foreverの 意味で、若者が使う略語でしょ?」
本田究太郎「正解」
三沢愛「彼女じゃなくて友達だってことが 言いたかったの?」
三沢愛「でも、仲良く腕組みしていたよね?」
  究太郎が愛に近づいて腕を組む。
三沢愛「え! ちょっと何を──」
本田究太郎「問題。 合気道における、この技の名称とは?」
三沢愛「またクイズ!?」
本田究太郎「正解は肘捻り。 腕を組んでいたワケじゃない、合気道に 関するクイズを出し合っていただけ」
三沢愛「そういうことか・・・」
本田究太郎「言っておく。ひろみは、 親友であり信頼できる最高のクイズ仲間だ」
三沢愛「・・・そっか。そうだよね! 究太郎君が 恋しているのはクイズだけだもんね」
本田究太郎「それはバカにしているのか?」

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