余命半年らしいので、残りの人生好きにやらせてもらいます!

めぐる

余命宣告(脚本)

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〇オフィスのフロア
みより「はぁ・・・まだ終わらない」
みより「はい、○▲カンパニーの板垣です」
  ちょっと、板垣さん!?どうしてくれるのよ!!
  明日使う部品が足らないんだけど!?
みより「ええっ!? 大変申し訳ございません、すぐに確認いたします!」
みより(あぁ、これは今日も終電コースだわ)
  ごめん、今日も終電になりそう。
  先に寝てて
みより「どうしよう、とりあえず部長に報告しなきゃ」

〇小さい会議室
部長「なんっってことをしてくれたんだね!!」
みより「す、すみません 私の確認ミスで・・・」
部長「あー、もういい、お前は帰れ! 後は俺がやる」
みより「え、しかし・・・」
部長「お前みたいな役立たず、何もできねーだろうが!いても邪魔なんだよ!!」
部長「ったく、このクソ忙しい時に仕事増やしやがって」
みより「も、申し訳ございません・・・」

〇電車の中
みより「あぁ・・・本当に疲れた」
みより(明日も休日出勤になっちゃったし 私がミスしたのがいけないんだけど)
みより(・・・いつまで、こんな生活続けるんだろう?)
みより(マサキは、結婚とか、考えてないのかな)

〇二階建てアパート
  じゃあまたね♡
  あ、駅まで送っていく
みより(あれっ?マサキの声?)
女性「えっ、大丈夫だよぉ〜 万が一彼女に見つかったらやばいし!」
マサキ「ははっ、大丈夫だよ。今日も終電だって言ってたし」
マサキ「まぁでも、念のためやめておくか。 気をつけて帰れよ」
女性「また会える日連絡してよ?」
マサキ「わかってるよ。・・・愛してる」
女性「マサキ・・・」
みより「ちょっと、何してんの!?」
マサキ「みより!?なんでここに・・・」
女性「えっ、えぇっ!?」
みより「・・・マサキ、その子とは、どんな関係なの?」
マサキ「やめろ。ちゃんと話するから」
みより「浮気してたってこと!?」
マサキ「彼女は・・・職場の後輩だ。 たまたま忘れ物を届けに来てくれて」
みより「嘘!!」
みより「私、見てたんだよ。 二人が・・・そ、その・・・」
みより「キス、してるところ・・・・・・」
マサキ「はぁ? 見間違いだろ。こんな暗いところで何が見えるっていうんだ」
みより「そんなわけ・・・!! か、会話だって聞こえてたんだからね!」
マサキ「とにかく、もう夜遅いし、俺は彼女を駅まで送って行く。 話はその後しよう」
みより「はっ!? この状況で、その子のこと優先するの!?」
マサキ「優先とか、そういうことじゃないだろう!? 会社の後輩の前で、恥ずかしいからやめてくれてくれよ。もういい大人なんだから」
マサキ「・・・変なことに巻き込んでしまってすまない」
女性「あ、いえ・・・」
マサキ「それじゃあ、駅まで送っていくから。 みよりは家で待っててくれ。ちゃんと話するから」
みより「え、ちょっと!!」

〇アパートのダイニング
マサキ「ただいま」
みより「・・・おかえり。 で、あの子はなんなの?」
マサキ「だから、会社の後輩だって。 玄関までは上げたけど、それ以上は何もない。本当だよ」
みより「じゃあ、あの会話とキスは、なんだったのよ!」
マサキ「だから、見間違いだって言ってるだろう!?」
マサキ「・・・みより、仕事で疲れてるんじゃないか?」
みより「え? あ・・・まぁ・・・・・・」
マサキ「ここ最近、ずっと終電だろ? 疲れてるから、そんな見間違いや聞き間違いをするんじゃないか?」
みより「い、いや、そんなことは・・・」
マサキ「確かに、こんな夜に女の人を家に上げた俺がうかつだった。 面倒でも外で受け取るべきだった。それは反省してる」
みより「でも・・・」
マサキ「信じてくれ、みより。 信じられないなら、携帯の履歴見せたって良い!本当に何もないんだ!!」
みより「ねぇ・・・マサキ」
マサキ「どうした?」
みより「マサキは結婚とか・・・考えてないの?」
マサキ「えっ!?」
マサキ「あー、いや・・・・・・ そのうち、とは思ってるけど・・・」
みより「私たち、もう33だよ? 子どもの事とか考えたら、そろそろ・・・」
マサキ「あー、ほら、そういうのは、お互いしたい!って思ったタイミングが重要だし」
マサキ「みよりは今仕事も忙しいし、大きなプロジェクト任せられてるんだろ? 俺も今、転職活動中で今後のこともまだ決まってないし」
マサキ「結婚は、もう少しお互い落ち着いてからで良いんじゃないかな」
みより「うーん・・・・・・」

〇オフィスのフロア
みより(はぁ・・・ 結局、昨日はほとんど眠れなかった)
みより(結局、うやむやなまま仕事来ちゃったし)
同僚「お疲れさまー、板垣さんも休日出勤?」
みより「あーうん。 ちょっと担当の案件で、トラブっちゃって」
同僚「大丈夫?顔真っ青だけど・・・」
みより「うっ・・・い、痛っ!!」
同僚「えっ!? ちょっ、だ、誰か!!」

〇病院の診察室
医者「なるほど、急なめまいと頭痛・腹痛で職場で倒れたと」
みより「はい・・・」
医者「それじゃあ、詳しい検査をしましょう」

〇病院の診察室
医者「板垣みよりさん、落ち着いて、聞いてください」
みより「え?はぁ・・・ 何か、悪いところでも?」
医者「非常に言いづらいのですが・・・ ・・・残念ですが、あなたの命はもって半年でしょう」
みより「え、えぇっ!?」
医者「××症・・・という、国に指定されている難病です。 現在有効な治療法や治療薬はありません」
みより「そ・・・そんな・・・・・・」
みより「うぅっ・・・」
看護婦(まだ、お若いのに・・・ 不憫でならないわ)
みより「・・・やっ・・・・・・」
みより「やったぁぁぁーーー!!!」
「えぇぇーーー!!?」
みより「これで、あのブラック企業を今すぐ辞められる!! 結婚資金だ老後資金だなんて節約して貯めてたお金も全部好きに使える!!」
みより「そうだ、あのクソ彼氏ともさっさと別れよ。あんな浮気野郎!結婚できるかもって騙し騙し付き合ってたけど、もうどーでもいいわ!」
みより「旅行も行きたいな〜働き始めてから忙しくて全然行ってなかったもんな。 ヨーロッパとか行ってみたいー♪」
医者「あ、あの、板垣さん??」
みより「あっ、すみません! 一人で喋り続けて」
みより「って、普通悲しむところですよね・・・! なんか、逆に色々吹っ切れちゃって」
医者「は、はぁ・・・」
みより「あぁっ!こうしちゃいられない!! あと半年の命なんだもの、一分一秒も無駄にしちゃダメだわ!」
医者「お、おーい!! 定期受診にはちゃんと来るんだぞ!!」

次のエピソード:退職させていただきます!

コメント

  • なかなか興味深いテーマですね。確かに今の何もかもがしっくりいかない状況に終わりがないから辛い気もしますし、むしろ終わりが見えた方がスッキリして人生楽しく生きられる…という彼女の気持ちもわかる気もします。しかし実際は…彼女の心はこの半年でどうなっていくのでしょうか。

  • 初めまして。
    最後に全てがひっくり返る感じで、面白かったです!!
    確かに、先があるから色々我慢して生きてるのかも知れせん。
    あと半年となったら、思いっきり遊んで好きなことやって我慢なんて1秒もせずに謳歌するのは面白い発想だし痛快でした。却ってラッキーなくらいでww
    続きがあるなら気になりますね。本当に余命半年かも含めて、凄く気になります٩(ˊᗜˋ*)و

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