戦場の狂犬

悠々とマイペース

狂犬戦場に降り立つ(脚本)

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〇荒地
  今回の任務は、資源を独占している反企業組織の連中だ。
  人型の人駆が多数居るが、容赦はするな。
  資源のみ、保護しろ

〇荒地
「侵入者発見! 四足歩行の犬型機!?」
  言い終わる直前、急接近した右前足のアームが敵が搭乗しているであろう胸部から斜めに引き裂く。
「うわぁぁ!?」

〇荒地

〇荒地
  真横に居た2機目を両の眼が赤く光り狙われている事に気が付いた。
「このぉぉ!」
  弾丸を発射する敵機体だが、標的である犬型は照準に捉えられないよう左右に動き当たらない。
「当たれぇぇ!!」
「なっ!?」
  画面いっぱいに広がる機械の牙が見えた瞬間──。

〇荒地
  一瞬で2機を破壊し、大混乱になる無線を盗聴しながら、珈琲片手に次の指示を飛ばす。
  ハウンド・ドック、陽動は成功だ。
  このまま、資源を守るために4機守備を固めている敵機体を破壊しろ。
???「さすがの働きだな、”ヴァイター”」
(こんな時に横やりを入れる企業は”ヤツ”か・・・)
ヴァイター「それはどうも。 私の事より、鳥籠の鳥たちの様子を見ていなくて良いのかなクラウン?」
クラウン「ああ、とても良好だ。 君の犬よりも礼儀正しいのでね」
  それに・・・と、クラウンは付け足して話す。
クラウン「君の犬と遊びたいらしくてね」
  その言葉を聞いて守備を固めている4機を思い出す。
ヴァイター「これだから組織は好きになれない」
クラウン「君も早く下らない『夢』とやらを捨てる事だ独立企業のヴァイター」
ヴァイター「まだ、他の連中のご機嫌取りにはなる気はない」
クラウン「先に言うが、あの資源は『巳(へび)』のモノだ。 手を出せば、分かるよな?」
  嘆息を付いてヴァイターは、静かに通信を繋げる。
ヴァイター「ハウンド・ドック、鳥籠の鳥を狩り尽くせ」
クラウン「その選択を後悔するなよ、ヴァイター?」
  それだけ言い残し、力強く受話器型の通信を切断するクラウンにヴァイターは笑みを浮かべるのだった。

〇荒地
  ハウンド・ドック、鳥籠の鳥を狩り尽くせ
  命令より先に空中から特大の不明な攻撃を食らう。
???「おいおい、ワンちゃん。 こんな挨拶低度で伏せして貰っちゃ困るぜ」
  攻撃の正体が掴めないまま背中の上空カメラが破壊され視界が消えた。
  どうやら全体通信(オープン)による声から敵は空中から攻撃してきたモノと推測した。
  そして、正面のカメラに写ってない事と鳥の単語から空中に居る。

〇荒地

〇荒地
???「はっ?」
  体勢を一瞬で整えて踏み込んでからの特大ジャンプにさすがの鳥も驚いていた。
  あり得ない。
  位置も制御すら難しい空中に何の躊躇いもなく跳躍し、犬の赤い眼と合う。
  避ける動作よりも歯が胴体に食らい付くのが先であった。
鳥「俺ごとやれ!」
  3機は、何の躊躇いもなく翼に搭載された回転式のガトリング砲を放つ。
  しかし、噛み付いていた牙を放して器用に両手両足のアームを動かし、両の翼を踏み台代わりにまた跳躍する。

〇雲の上
  踏み台代わりにバク転跳躍するまでものの数秒。
???「あ──」
  犬型唯一の遠距離砲、その名を──

〇荒地
  誰もいない室内で画面を破壊して叫ぶ。
???「あの犬型に燃料(エネルギー)砲だと! 何を考えているんだあのヴァイターは!?」
  燃料砲とは、機体の心臓である燃料庫を収縮し、レーザーのように照射する武器だ。
  どんな装甲だろうと貫くほどの火力だが、一歩間違えれば自爆する恐ろしい爆弾でもある。
  そのため、本来自害用に使われる事の多い燃料砲を心臓部近くの装甲が大破しかけている状態で放つなど正気ではない。

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