Dear📧Friends〜瑠璃色の未来

ゆきんこ

#10 瑠璃色の未来(脚本)

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ゆきんこ

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〇綺麗な教会
優海(ユウミ)「ヒック・・・ヒック」
優海(ユウミ)「早すぎるよ・・・音夢クン」
優海(ユウミ)「何も言わずに逝っちゃうなんて」
千代(チヨ)「何から何までありがとう、優海ちゃん」
千代(チヨ)「早すぎる死だったけど」
千代(チヨ)「泣いてくれる友達が居て」
千代(チヨ)「音夢は幸せ者だったね」
優海のママ「千代さん、葬儀は私たちに任せて。 ね、少し休んでよ」
千代(チヨ)「うんにゃ」
千代(チヨ)「逆に忙しくしていたほうが、今は良いんだ」
千代(チヨ)「立ち止まって考え始めると、悲しみに捕まってしまうからね」
緋色(ヒイロ)「・・・」
千代(チヨ)「緋色クンも久しぶりだね。 ありがとうね」
千代(チヨ)「昔、茉莉さんには、音夢を預かってもらったりと、いっぱい世話になったね」
千代(チヨ)「すっかり大きくなって・・・」
緋色(ヒイロ)「聞いてない」
千代(チヨ)「・・・」
緋色(ヒイロ)「俺、知らなかった。 何にも」
優海(ユウミ)「緋色クン! 待って」
緋色(ヒイロ)「ゴメン優海」
緋色(ヒイロ)「今は、誰とも話したくないんだ」

〇女の子の部屋
優海(ユウミ)「心にポッカリ穴が空いたみたい」
優海(ユウミ)「いつまでも、みんなで一緒に居られると思っていたのに」
優海(ユウミ)「永遠なんてどこにもない」
優海(ユウミ)「こんなことになるなら、音夢クンに自分の気持ちを伝えたら良かった・・・!」
優海(ユウミ)「もう、二度と会えないのに・・・」
優海(ユウミ)「ああ、小説アプリのコメント通知か」
優海(ユウミ)「え・・・何この小説?」
優海(ユウミ)「私のアカウントだけど・・・。 「Dear friends」?」
優海(ユウミ)「こんなの書いた記憶ない・・・!」
優海(ユウミ)「怖ッ!」
優海(ユウミ)「ペンネームも違う。 「ナナシ?」」
優海(ユウミ)「ま、まさかアカウントの乗っ取りをされたのかな・・・!?」
優海(ユウミ)「ど、どうしよう」
優海(ユウミ)「・・・とりあえず、触らないでおこう」

〇綺麗な一戸建て

〇女の子の部屋
優海(ユウミ)「・・・また、あの小説へのコメント通知?」
優海(ユウミ)「1日おきに来るけど、そんなにこの小説に読者が居るの?」
優海(ユウミ)「まさか、クレーム・・・!?」
優海(ユウミ)「怖いから、この作品に寄せられたコメントだけ開いてみようかな」
  はじめまして。
  この作品の人間関係が、自分に似た境遇だったので、コメントさせてもらいました。
  世界観に共感出来るし、ストレートで気負わない作者さんの文章も好きです。
  (あ、当方は男性です。念のため)
  3人の関係が、病気を知ってからどうなっていくのか、続きが楽しみです。
優海(ユウミ)「・・・どうやら、いかがわしい作品じゃないみたいね」
優海(ユウミ)「思いきって、内容も見てみようかな・・・」
優海(ユウミ)「・・・」
優海(ユウミ)「この文体、このテイスト! これってまさか・・・!!」
優海(ユウミ)「音夢クンの作品!?」

〇男の子の一人部屋
緋色(ヒイロ)「つ、ついに」
緋色(ヒイロ)「コメントの返信が来た・・・!」
緋色(ヒイロ)「この「ナナシ」って、どう考えても音夢だと思っていたんだけど、」
緋色(ヒイロ)「もし音夢なら、もうコメントに返信はできないハズ、だよな」
緋色(ヒイロ)「・・・別人で良かった!」
緋色(ヒイロ)「次話も見てみよう♪」
緋色(ヒイロ)「フフ・・・」
緋色(ヒイロ)「こういうの、好きだなあ!」
緋色(ヒイロ)「ハハハ・・・」
緋色(ヒイロ)「ウワッ・・・いきなりこうなるのか」
緋色(ヒイロ)「めっちゃ強引だけど、泣ける」
緋色(ヒイロ)「主人公が親友と約束するところで、この回は終わるのか」
緋色(ヒイロ)「約束・・・?」
緋色(ヒイロ)「そういえば、昔、誰かと約束したような」
緋色(ヒイロ)「何だっけ?」

〇クリスマスツリーのある広場
  1年後

〇クリスマスツリーのある広場
緋色(ヒイロ)「メリークリスマス」
優海(ユウミ)「メリークリスマス!」
優海(ユウミ)「告白の返事、 1年も待たせてゴメンね!」
緋色(ヒイロ)「いや、去年は色々あったし」
緋色(ヒイロ)「僕もそういう気分じゃなかった」
優海(ユウミ)「だね」
緋色(ヒイロ)「あのさ」
緋色(ヒイロ)「1つ、確認したいことがあるんだ」
緋色(ヒイロ)「『Dear📧friends』を書いている「ナナシ」は、」
緋色(ヒイロ)「優海だよね」
優海(ユウミ)「・・・」
優海(ユウミ)「そうよ」
緋色(ヒイロ)「やっぱり!」
緋色(ヒイロ)「あの小説、好きだよ」
緋色(ヒイロ)「毎回コメントしてるの、僕なんだけど気づいていた?」
優海(ユウミ)「うん」
優海(ユウミ)「そうかなって思ってた」
優海(ユウミ)「私も、緋色クンとのコメントの交流が楽しかったの」
優海(ユウミ)「最初は義務だったけど、」
優海(ユウミ)「励まされたり、勇気づけられたり」
優海(ユウミ)「時には、厳しく指導してくれたりしたことが、とっても嬉しかった」
緋色(ヒイロ)「僕も・・・」
緋色(ヒイロ)「悪魔が出てきたりして、非現実的なんだけど」
緋色(ヒイロ)「僕ら3人みたいな男女のストーリーがリアルで、何故か共感出来たんだ」
緋色(ヒイロ)「音夢と・・・野球してた頃を思いだしたよ」
優海(ユウミ)「うん」
緋色(ヒイロ)「今日、1番聞きたいのは」
緋色(ヒイロ)「あの小説のラストで主人公が死んだ後」
緋色(ヒイロ)「主人公を好きだった女の子と三角関係だった彼氏が結ばれるっていうのは、」
緋色(ヒイロ)「リアルになるのかな?」
優海(ユウミ)「私ね」
優海(ユウミ)「この小説が創作じゃなくて、」
優海(ユウミ)「実際に起きた出来事を書いた物じゃないかと思うことがあるの」
緋色(ヒイロ)「優海が書いた小説・・・なんだよね?」
優海(ユウミ)「前半は私が書いた物じゃないの」
優海(ユウミ)「私は作者の気持ちになって、後半のストーリーを紡いだだけ」
緋色(ヒイロ)「じゃあ、あの小説は・・・まさか」

〇幻想
  頼む緋色。
  お前に、俺たちのストーリーの続きを書いてほしいんだ。
  未来は1つじゃないし、何色にも変えられる。
  優海を幸せにしてくれ!
  お前になら、必ず出来る。
  だって
  俺のたった1人の親友だから!

〇クリスマスツリーのある広場
緋色(ヒイロ)「音夢・・・」
緋色(ヒイロ)「俺がお前の小説の続きを書くなら」
緋色(ヒイロ)「優海を絶対に幸せにするよ」
優海(ユウミ)「緋色クン・・・」
緋色(ヒイロ)「ムカつくこともあったし、お互い顔を合わせりゃ喧嘩ばかりだったけど」
緋色(ヒイロ)「お前のこと、俺は一生忘れない」
緋色(ヒイロ)「俺たち親友だもんな!」
緋色(ヒイロ)「メリークリスマス!音夢」
緋色(ヒイロ)「俺たちの未来は瑠璃色だ!!」

コメント

  • 完結お疲れ様でした。感動して目がウルッときました。
    いやな事から始まった新年ですが、早々にこんな素敵なストーリーを読ませてくださってありがとうございます。おかげで創作意欲が湧いてきました。

    作中、優美が音夢の残した小説を読もうとしなかったのにはハラハラしましたが、無事に読んてきづいてくれて良かったぁ、それと結末にて緋色に対する告白の返事は良かったです👍

  • いつもコメントありがとうございますm(_ _)m
    短編も素晴らしかったですが、それを超える感動ですね!!
    前作は気づいていない所に切なさがありましたが、今回は3人の友情を結晶する形でより感動的です‼小説の続きを仲間が受け継ぐアイデアが素敵ですね。夢を受け継ぐ感じで、夢と小説と共に音夢は生き続ける。正にディアフレンド。それと小説の中身が3人の関係を描いていて、入れ子構造なのも痺れますね(≧ω≦)

  • 完結おつかれさまでした✨
    そして、メリー☆クリスマス🎄
    1年前に上梓した短編のリメイクでしたが、新要素の追加、新キャラ登場、そして優海ちゃんのキャラ立ちと、新鮮な感覚で楽しませていただきました🙇‍♀️
    死の悲しみを受け止め昇華させる2人の様子が😭この未来への道程を感じさせるラスト、まさに未来ある若者にピッタリですね👍

    今年も、その豊かすぎる感性から生み出される作品を楽しみにしています😊

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