7 あの日から(脚本)
〇教室
常磐春香「優紀!お疲れ!!」
斎藤優紀「あ、春香お疲れ!」
俺達が妖怪の街に迷い込んで脱出してから約10年の月日が流れた。今では高校生と成っており、これから進路を決めねば成らない
時だった。
常磐春香「あれから優紀も家事全般や勉強頑張ってたけど、やっぱり旅館経営やりたいの?」
斎藤優紀「そうだな・・・あの時やった事全部が夢だったとはとても思えないんだよな・・・何より、あの時感じた物はどう見ても」
斎藤優紀「俺には本当の事に感じた」
常磐春香「本当だよね・・・颯さん、館長さん、エルさんにゴンゾウさん・・・他にも沢山妖怪は居たし、あたしもあれが夢だとは」
常磐春香「思えないわ」
斎藤優紀「あの世界に足を踏み入れた人は俺達以外に居るかどうかは分からない。でも、あれは紛れも無い現実だった」
斎藤優紀「今更信じて貰おうと思わないしな」
常磐春香「・・・そうだよね。改めて聞くけど優紀、これからどうするつもり?」
斎藤優紀「俺か?大学に進学して、旅館経営の事勉強したい。春香は?」
常磐春香「あたしも、優紀と同じ大学に行こうと思うの。あの時得た経験は、あたしに取っても決して忘れられない物よ」
常磐春香「向こうでも空手やって、優紀の事サポートするわ!」
斎藤優紀「あはは・・・春香が今以上に強く成るのが怖いぜ・・・」
妖怪の街を出たあの日を境に、俺は家事全般、春香は空手を重点的に頑張っていた。あの時から旅館での仕事が忘れられず、
何時かまた自分達で出来たらと思いながら今日まで至った。やがて、俺達は大学に進学して旅館経営を学び、更にその先で
自分達の旅館を立ち上げて、俺が春香と結婚したのは、また別の話だ。
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