働きたくない俺はなんとしてでもヒモになりたい!!

草加奈呼

第8話 ヒモ選評会(脚本)

働きたくない俺はなんとしてでもヒモになりたい!!

草加奈呼

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〇トレーニングルーム
ケンタ「くそっ・・・」
澤森ケンタ(そもそも俺は・・・)
澤森ケンタ(ヒモになりたかったわけじゃない)
澤森ケンタ(ただ、姉貴を探したかっただけだ・・・)
澤森ケンタ(俺には、自分だけのヒモ道とか・・・)
澤森ケンタ(魅了《ファッジネイト》なんて・・・)
「ふん、貴様もトレーニングか」
澤森ケンタ「来馬・・・!」
来馬ルイ「たしか、岡崎弾助の取り巻きだったな」
澤森ケンタ「誰が取り巻きだ!!」
澤森ケンタ「澤森ケンタだ」
澤森ケンタ「おまえは、 いつもトレーニングしてるのか?」
来馬ルイ「ああ。 俺は天才だが努力は惜しまない」
来馬ルイ「岡崎に 先を越されてしまったしな・・・」
来馬ルイ「秋のサロンまでに必ず自分だけのヒモ道か、魅了《ファッジネイト》を身に着けてみせる」
澤森ケンタ(こいつも俺と同じか・・・)
澤森ケンタ(うかうかしていられないな・・・)

〇トレーニングルーム
澤森ケンタ「はあ・・・」
澤森ケンタ「トレーニングって・・・ 孤独だな・・・」
澤森ケンタ(でも俺には、 これくらいしか思いつかない・・・)
「Oh、ケンタ!」
澤森ケンタ「先生?」
澤森ケンタ「先生もトレーニングを?」
講師「シェイプアップを少々ネー」
講師「その後サウナに入ってシャワーですヨ」
講師「Oh、ケンタ すごい筋肉ネー」
講師「触っても良きでスか?」
澤森ケンタ「えっ?」
澤森ケンタ「ど、どうぞ・・・」
講師「わぁ〜 カッチカチでス」
講師「先生は逞しい、スキでスねー」
澤森ケンタ(俺の魅了《ファッジネイト》、これか!?)

〇華やかな広場
  そして月日は流れ・・・

〇トレーニングルーム
  それぞれの得意分野を伸ばし

〇原っぱ
  秋の選評会(サロン)が始まるのだった

〇大広間
ナタリー(学園長)「学生諸君!」
ナタリー(学園長)「本日は、待ちに待った 選評会《サロン》の日である!!」
ナタリー(学園長)「今日は各国のセレブたちを 招いている」
ナタリー(学園長)「思う存分、キミたちのヒモ力を アピールしてくれたまえ!!」
岡崎弾助「ヒモ力・・・?」
岡崎弾助(また・・・ 新たな言葉が出てきたな・・・)
岡崎弾助「すごい・・・ これがセレブ界の人たちか・・・」
飛鳥イヅル「おねーさん! ぜひ、おねーさんで!」
澤森ケンタ「圧倒されるな・・・」
飛鳥イヅル「むむっ、黒髪美女発見!」
飛鳥イヅル「マドモアゼル、 少しよろしいでしょうか?」
???「あ・・・ 私は・・・」
???「付添人でして・・・」
飛鳥イヅル「付添人!? こんなに美しいのに!?」
???「まあ、ありがとうございます」
???「でも、 奥様はもっとお美しいですわよ」
飛鳥イヅル「そうなんですね。 ぜひご挨拶に伺いたいです」
???「生憎、少々到着が遅れておりまして・・・」
澤森ケンタ「姉貴・・・!?」
飛鳥イヅル「えっ!? おねーさま!?」
???「えっ・・・? どちら様ですか・・・?」
澤森ケンタ「俺だよ、ケンタだよ!」
???「ケンタ・・・?」
???「うっ・・・」
???「うそよーーーー!!!!!!!!!!」
???「私のケンタは!!」
???「こーんな感じで!!」
???「こんなにかわいくて!!」
???「こんなにかわいくて!!」
???「こんなにかわいいんだからーー!!」
澤森ケンタ「やめろ!! 恥ずかしい!!」
???「あなたみたいな デカブツじゃなくってよ!?」
澤森ケンタ「6年も経ってんだから デカくなったに決まってるだろ!!」

〇大広間
岡崎弾助「ケンタ・・・ お姉さんが見つかったのか・・・」
岡崎弾助「良かったな・・・」
マダム「ねぇ、あなたもヒモ候補なの?」
岡崎弾助「は、はい!」
マダム「二人でちょっとお話しない?」
岡崎弾助「あの、えっと・・・」
岡崎弾助(くそっ、イヅルみたいにスマートに いかないぞ・・・!)
岡崎弾助(そうだ!)
岡崎弾助「よろしければ、こちらいかがですか?」
マダム「クッキー?」
マダム「行っておくけど、私スイーツには ちょっとウルサイのよ?」
岡崎弾助「ぜひ、忖度のない感想を!」
  サクッ
マダム「おいしっ・・・」
岡崎弾助「お口に合ったようで良かったです!」
マダム「ねえ、このクッキー、 どこで購入されたの?」
マダム「ぜひ、うちの専属パティシエに なっていただきたいわ」
岡崎弾助「実は・・・おれ── 僕が作ったんです!」
マダム「はい?」
マダム「あなた、ヒモじゃなくて パティシエ候補?」
岡崎弾助「い、いえ! ヒモ候補です!」
マダム「ヒモがこんなの作れるわけないじゃない」
マダム「それに、ヒモ道に反しているわ」
岡崎弾助(くそっ・・・ ここでもヒモ道か)
岡崎弾助「こちらは、僕の生きがいでして」
岡崎弾助「学園長にも 特別に許可をいただいてます」
マダム「ナタリーさんに?」
マダム「ふぅ~ん・・・」
マダム「まあ、ヒモでもパティシエでも どっちでもいいけど」
マダム「でも労働するなら、 やっぱりパティシエね」
岡崎弾助「労働のつもりはないのですが・・・」
マダム「う〜ん・・・ 他に特技はないの?」
岡崎弾助「特技・・・」
岡崎弾助(この様子じゃ、家事全般なんて 言えないぞ・・・!)
アヤカ「あ、あ〜っ、 こんなところにいたのね!」
マダム「ちょっと、あなた──」
アヤカ「さっ、シエラ様にご挨拶に行きましょ!」
マダム「残念、シエラ様のヒモだったのね・・・」
岡崎弾助「すみません、助かりました」
岡崎弾助「もっとスマートにできれば 良かったんですが・・・」
アヤカ「困ったら “シエラ様のヒモです”って 言えばいいわ」
アヤカ「今、あの人に逆らえる者は いないからね・・・」

〇大広間
岡崎弾助「なっ、なんだ?」
澤森ケンタ「停電!?」
飛鳥イヅル「危険です、こちらへ!」
岡崎弾助「先生!!!!」
澤森ケンタ「姉貴!!!!」
飛鳥イヅル「伏せて!!!!」
岡崎弾助(・・・インク?)
アヤカ「いたた・・・なんなの?」
岡崎弾助「すみません、大丈夫ですか?」
「うわあーーっ!! なんだこれ!?」
学園生徒「ピンクのペンキが・・・!」
学園生徒「こっちもだ!」
澤森ケンタ「姉貴は大丈夫か!?」
ケンタの姉「え、ええ・・・」
飛鳥イヅル「マドモアゼル、大丈夫ですか?」
  むにゅっ
マダム「あらやだ。大胆ねぇ」
マダム「嫌いじゃないわよ」
飛鳥イヅル「あ、あっれーー!?!?」

〇大広間
岡崎弾助「あっ、電気ついた」

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コメント

  • 少しずつ読んでようやく最新話まで辿り着きました。
    ヒモ力が5……間違いなくド◯ゴンボールですねwww

    選評会でまさかの父親との再会。
    主人公の将来がどうなってしまうのか。楽しみにしております。

  • さすがですね!! とても面白かったです🤩今回はアクションもあり、アクション好きとしてはウキウキでしたww
    その後のドラマチックな展開。ヒモになるのも大変ですね~💛そして意外な人物との再会…ドラマチックで勉強になりました!
    たまに、ご指導に私の拙作もチェックしてくださいm(_ _)m

  • 待って、情報が多い!お姉様?お母様?まさかの父まで被さってきた!😂53万選抜のエリート!パネェ!!ダンスケ、ヒモサラブレッドじゃないですかー!
    以前チラッとお聞きしてたけど、銀髪令嬢が本当に出てくるのか半信半疑でした。あやか先生の母だなんて……若さの秘訣はヒモ?ヒモなんですか??
    それにしてもあやか先生のヒモ審美眼はよほど信頼されてるんですね😆ていうか、ヒモスカウターの性能大丈夫なんですかね。

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