6 二人の物語(脚本)
〇オフィスのフロア
明日香ちゃんが両親と絶縁してから約一年。俺は何度か運転の練習を熟し、近々初心者マークが取れる頃合いに成っていた。
明日香ちゃんも無事高校を卒業し、俺が前から転職したかった心配送グループに無事就職出来て、俺はと言うと。
剛力剛「おい月影!お前本気で言っているのか!?内を辞めるって、半年前に一ノ瀬と二宮が辞めて大変だったのに!!」
月影絢斗「申し訳有りません部長。ですが、後から来た人達も、大分出来る様に成りましたし、もう俺が居なくても大丈夫と言うか」
剛力剛「ふざけるな!部署を立て直したお前の実力は認めてやる!お前まで居なく成られたら!!」
月影絢斗「御免なさい。もう決めた事ですから。俺にも家族が居るんです。何より、心配送グループへの内定、先日貰いましたから」
剛力剛「そんな物!向こうは認めても俺は認めないからな!忘れたのか!?社会に置いて!」
月影絢斗「上の命令は絶対・・・ですか?」
剛力剛「うっ・・・!」
月影絢斗「そうですよね・・・社会に出て上の命令は絶対。明日から俺も配達屋として勤務する事が決まってるので、俺はそれに」
月影絢斗「従います!」
剛力剛「つ、月影ぇ・・・」
月影絢斗「どの道俺は今日で仕事を辞めます。今日まで本当有難う御座いました!」
そうだ。俺はとうとうこの職場を辞められる事と成ったのだ。半年前に一ノ瀬さん達が辞めたのは本当で、俺も色々と大変だったが、
部長以外の皆と力を会わせて漸く落ち着いたのだった。仲間達からは別れを惜しまれたが、俺はこの日、これまで世話に成った
職場を去るのだった。
〇大きな一軒家
それから、明日香ちゃんはデータ管理として俺達に指示を出す仕事に付き、俺は車で荷物を運ぶ仕事を熟す日々を送っていた。
俺達が心配送グループに入って直ぐ、俺達は田舎街へ異動する事と成り、これを機に引っ越して今では二人共寮生活だ。
月影絢斗「御免下さーい!配送でーす!!」
おばあちゃん「おやおや、待ってたよ」
月影絢斗「こちら、ご注文のお荷物に成ります」
おばあちゃん「有難ね!あっちにこっちにと大変だろ?」
月影絢斗「そうでも無いですよ!何で前の職場もっと早く辞めなかったのかって自分に言ってやりたい程ですから!」
おばあちゃん「そうかい。あんちゃんに取っての天職に成ると良いね」
月影絢斗「はい。成りました。こちらの方にサインお願いします」
おばあちゃん「あいよ」
月影絢斗「はい!荷物は確かにお届けしました!」
おばあちゃん「あぁ、また頼むよ」
月影絢斗「さて、次は何処へ行こうかな」
次の目的地まで、俺は車で荷物を運ぶのだった。
〇田舎の役場
月影絢斗「終わった〜!明日はどんな所に行けるかな・・・!」
月影絢斗「・・・けど・・・何だかこれまでの事が嘘見たいだな・・・」
今日も無事仕事を終わらて帰宅出来たが、最近思う事が有る。あの時、宝くじで5億円が当たった時は天地がひっくり返る
様な気分で、あの時の気持ちは今でも忘れて無い。今でこそ5億円は手元に無いが、明日香ちゃんと出会った事も、5億円が
当たった事も、今此処でこうして居る事も、全部嘘なんじゃ無いかと、ふと疑問に思う事も有ったが、全て嘘じゃ無いと証明
してくれる物は確かに有った。
木島明日香「絢斗!お帰り!」
月影絢斗「明日香、只今!」
そうだ。俺には待っててくれる人が居る。今までずっと一人だったが、守るべき人が居てくれて、これまでの事は嘘じゃ無いと
断言出来る。
木島明日香「今日もお疲れ様!あたしももう少ししたら本番の試験受けられるよ!」
月影絢斗「そっか!いよいよだね。俺は待ってるぜ」
木島明日香「えぇ!楽しみにしててよね!」
あの5億円が有ったから今の俺達が在る。お金は使い方を間違えれば人生を台無しにする怖い物でも有るが、それも正しく使えば
人を幸せにする事だって出来る。これから俺達は、沢山の苦難に見舞われる事に成ると思うが、もう俺達の人生を邪魔立てする
物は居ない。新しい仕事に出会い、俺達の物語は、此処から始まるんだと実感した。
尚、前に居た職場の剛力部長は、これまで何もして来なかった事が仇と成ってクビと成り、途方に暮れて今は何処で何を
して居るのか、知る者は居ないとの事だった。
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