〇学校の下駄箱
なほ「あれ？先輩髪切ったんですか？」
先輩「ん？あぁ、ボサボサになってたからな。 どうよ？スッキリしたろ？」
なほ「この期に及んでまだモテようとしてるんですね」
先輩「聞いてたかなぁ、人の話し!? スッキリさせたくて切ったの!!」
なほ「モテようとする前にまず友達をつく・・・・・・」
先輩「それは言わないで!!」
なほ「全く、冗談をすぐ真に受けるんだから」
先輩「言わなくていい冗談なんだよ！」
なほ「まぁまぁ。 それより、先輩この後暇ですか？」
先輩「・・・・・・ 用件によっては暇じゃなくなるけど」
なほ「暇ならどこか寄って行きませんか？」
先輩「どこかって、どこよ？」
なほ「うーん、公園とか」
なほ「何か付き合いたてのカップルみたいな感じで」
先輩「あぁー、暇じゃないわ！ 用事があったわ！」
なほ「ちょっと!! 先輩のくせに用事があるなんて生意気ですよ！」
先輩「じゃあ、またな」
なほ「冗談ですよ！ お話したいだけです！」

〇公園のベンチ
なほ「それで、先輩はどっちが好きなんですか？」
先輩「? 何が？」
なほ「言わなくても分かりますよね？ りこと私、どっちですか？」
先輩「えっ!?はっ!?えぇ!!」
なほ「両方とかは無しです！ さぁ、選んでください！」
先輩「いや、選ぶもなにも急過ぎるというか・・・・・・」
なほ「何を迷ってるんですか？」
なほ「私は信じてますよ、先輩の事」
先輩「ちょっと待って！ まだ心の準備が・・・・・・」
なほ「もしかして先輩は・・・・・・」
なほ「ホットコーヒーが好きですか？」
先輩「好きって・・・・・・ えっ？何て？」
なほ「どうしたんですか？普段よりも更に変な顔して」
先輩「一言余計だが・・・・・・ えーと、何の話しだっけ？」
なほ「何って・・・・・・寒い季節の定番といえば、私の好きなお汁粉と、りこの好きなコーンポタージュ、どっちが好きか・・・・・・」
なほ「略して、りこと私のどっちが好きですか？ という話しです！」
先輩「・・・・・・」
なほ「あれあれ!?先輩、何か他の事考えてました？」
先輩「くぅ～～～！ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう！ 何も勘違いしてないわ!!」
なほ「そうですか。それなら別に良いんですけど」
先輩「嬉しそうな顔しちゃってさ!! さぞご満悦でしょうなぁ!?」
なほ「では改めて。りこと私、どっちが好きですか？」
先輩「ホットコーヒーです!!」