魂運びのホトトギス

Nazuna

閑話:旅する懐中時計(脚本)

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〇菜の花畑
カール「・・・ふう」
アンジュ「あなたー」
カール「ん?」
アンジュ「そろそろお昼にしませんかー」
カール「おお、もうこんな時間か」
カール「わかったー、今行くよー」

〇廃倉庫
カール「中で待っててくれてよかったのに」
アンジュ「今日は天気がいいから」
アンジュ「外で食べようと思って」
カール「ああ、いいね」
カール「それじゃあ、そっちの丘の方に行こう」

〇菜の花畑
アンジュ「はい、どうぞ」
カール「ありがとう」
カール「・・・旅に出たいなあ」
アンジュ「もう、またそれ?」
アンジュ「今はどこも、疫病で大変だそうですよ」
カール「だから、疫病がおさまったらさ」
カール「北の方は、行ったことないなあ・・・」
カール「うん、行くなら北がいい」
アンジュ「はいはい」
アンジュ「いつか、一緒に行きましょうね──」

〇草原
リリィ「はあー、疲れた!」
リリィ「お昼の時間だ!」
リリィ「ふう」
リリィ「と言っても、じゃがいもだけなんだけど・・・」
リリィ「天気がいい日に食べると、いつもよりおいしい!」
リリィ「・・・気がする」
リリィ「はあ、もう食べおわちゃった」
リリィ「ふわあああ・・・」
リリィ「食べたら眠くなってきちゃった」
リリィ「それにしても、本当にいい天気」
リリィ「これからの旅も」
リリィ「こんな天気が、続くといい、なあ・・・」

コメント

  • 久々に読ませて頂きましたが、やっぱり良いです。
    BGMがないのも淋しいと思わせず『無音』っていう音楽なんだなぁ、なんて思ったり。笑
    TapNovel作品で、住んでみたい世界No.1です。(なんじゃそら。笑)

  • カールさんとアンジュさん思い出を託された懐中時計。リリィが心地よさを感じる一時と重ねるのが素敵です。続きも楽しみにしております😆😆😆

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