ガマイラーの逆襲

情無合成獣スフィアマザコンザウルス

第一話「モンスターとの出会い」(脚本)

ガマイラーの逆襲

情無合成獣スフィアマザコンザウルス

今すぐ読む

ガマイラーの逆襲
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇黒
  第一話「モンスターとの出会い」
  甲殻怪獣クラブラー
  
  登場

〇堤防
  三重県志摩市・空亀町

〇教室
女子学生「今日も授業午前中までなんだね?」
男子学生「ん?今更どうしたよ、いつもの事だろ?」
女子学生「いや、遊ぶ時間が増えるのはいいんだけどさ・・・なんか気になっちゃって」
女子学生「何かあったのかな?不審者が出たとか・・・」
男子学生「知らないのか?お前。不審者ならまだいい方だよ・・・」
男子学生「・・・怪獣だよ、出たの」
女子学生「かっ・・・怪獣!?」
男子学生「ああ、先生が話してるのを聞いたって話だ・・・自衛隊が動くとかもさ」
女子学生「やだなぁ・・・また自粛要請出ちゃうよ。週末映画行きたかったのに・・・」
男子学生「ガマイラーが現れてから二年、地球のタガが外れちまったみたいだ・・・もうニュースで怪獣の話題を聞かない日はないし」
男子学生「今は3mとかだからいいけど、いつかまたガマイラーみたいなでかいのが・・・」
女子学生「ちょ、ちょっと・・・!!」
男子学生「・・・・・・あっ」
男子学生「すっ、すまっ、ごめん透(トオル)くん!! 悪気はなくて、その・・・!!」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「いいよ、別に気にしてないから・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「じゃあ、僕”ウチ”の仕事があるから。また明日・・・」
女子学生「・・・・・・・・・」
男子学生「・・・・怒ってたかな」
女子学生「見た感じはあまり怒ってないけど・・・次から気をつけなさいよ?」
男子学生「ああ、俺も無神経だった・・・」

〇児童養護施設
  ──────────同刻。

〇化学研究室
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・・・酷いわね、こりゃあ」
捜査官「失礼、あなたは?」
信濃蘭(シナノ・ラン)「調査協力で来ました、日本の敵対巨大生物対策専従班の信濃蘭です」
捜査官「日本の・・・なるほど、怪獣退治の専門家ですか」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・西洋人らしい皮肉をどうも」
信濃蘭(シナノ・ラン)「所で、この施設では初の怪獣の捕獲、並びに飼育と育成を行っていたとの事ですが・・・」
捜査官「ええ、こちらです」
信濃蘭(シナノ・ラン)「死体・・・これが怪獣ですか?」
捜査官「ええ、といっても生まれたばかりの幼体ですが・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「つまり赤ちゃん・・・!?大型犬ぐらいありますよ!?」
捜査官「ええ・・・で、ここから成長して毛が抜け落ち、鱗に生え変わって・・・」
捜査官「こうなります」
信濃蘭(シナノ・ラン)「10m級・・・まあ、平均サイズの怪獣ってとこね」
捜査官「資料によると、ガマイラー事件の一年後にここオーストラリアの地底で発見され、その時既に妊娠していたとの事です」
捜査官「性格も大人しく、科学者達ははこの怪獣に”リドラ”というコードネームをつけ、生体研究のためここに連れ帰ったそうです」
信濃蘭(シナノ・ラン)「リドラ?」
捜査官「昔の映画に出てくる恐竜から取ったんだそうです。まあ実際は恐竜じゃなくてイグアナの変異種なんですけどね、リドラ」
捜査官「人間に対してすぐに心を開いたため、研究員達は人間と怪獣の共存のヒントになる!!と言っていたのですが・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「その矢先に襲撃された、と・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「犯人は誰かわかりますか?」
捜査官「監視カメラの映像から見るに・・・」
捜査官「この男かと・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「ジャーコブ・ハイマン・・・過激派自然保護団体”緑の騎士団”の頭にして、世界的な反政府運動を繰り広げるテロリスト」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・そして過剰な自然破壊を繰り広げる人類文明を嫌悪し、神の使いたる怪獣に滅ぼされるべしと考える怪獣信奉者」
信濃蘭(シナノ・ラン)「人間と共存する怪獣なんて、解釈違いで許せないでしょうね・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・所で、さっきから子供怪獣の死体はあるのに、お母さんは?」
捜査官「それがどうやら・・・排水設備を通って海に逃げたようです。血の後が見つかりました」
信濃蘭(シナノ・ラン)「それって、つまり・・・・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「怪獣が脱走した・・・ってコト!?」

〇アパートの前
  孤児院”ときのゆりかご”

〇豪華なリビングダイニング
テレビ音声「────以上の理由から、志摩市は現在も油断ならない状態が続いており・・・」
エミ子院長「物騒ねえ・・・こんな所に怪獣だなんて」
男児「えっ!?怪獣くるの!?」
エミ子院長「違うわよ、来ないように頑張ろう!って話よ」
男児「ちぇー、つまんねーの」
女児「やっ、やだよぉ怪獣なんて・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「ただいま、みんな」
男児「あっ!!トオルにーちゃん!!」
女児「おかえり!!トオルにーちゃん!!」
透大輝(トオル・ダイキ)「ただいま、二人とも・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「今夜はカレーだよ、美味しいの作るからね」
男児「やったー!!俺トオル兄ちゃんのカレー大好き!!」
エミ子院長「いつもありがとうね、大輝(ダイキ)くん。ウチの事までやってもらっちゃって・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「いえいえ、僕だってこの孤児院にお世話になってる身ですし・・・」

〇アパートの前
  二年前。

〇豪華なリビングダイニング
エミ子院長「怪獣災害被災児・・・?」
警察官「ええ、鎌倉にガマイラーが上陸した際に両親を・・・それで」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・電話とか、電子機器越しなら話せます。ですが・・・」
警察官「ショックが大きかったのでしょう、電話無しじゃまともに会話もできなくなってしまって・・・」
エミ子院長「・・・・・・・・・」

〇豪華なリビングダイニング
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・じゃあ、カレー作っちゃいますね」
エミ子院長「今から?帰ったばかりでしょう?もう少し休んでからでも・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「カレーって手順多いんです、今から始めた方がいいですって」
エミ子院長「・・・・・・・・・」

〇海

〇漁船の上
若い猟師「すっかり帰るの遅くなっちまったなあ、親父」
若い猟師「魚も全然かからねーし、どうなってんだ?」
老いた猟師「・・・・もしや」
若い猟師「何か知ってるのか?」
老いた猟師「・・・ウミナリサマの仕業かもしれん」
若い猟師「ウミナリサマて・・・それ昔話だろ?海に住んでるでかいハマグリの」
若い猟師「令和だぜ?今どきそんなもんいるもんかよ」
老いた猟師「アホタレぇッ!!昔からの言い伝え馬鹿にしてっと、俺もお前もウミナリサマの餌食になっちまうぞ!!」
若い猟師「はいはい・・・」
若い猟師「・・・あれ?」
若い猟師「おかしいな・・・船が乗り上げたか?でも浅瀬はずっと先のハズ・・・」
老いた猟師「・・・・・・ひいいっ!!」
若い猟師「なんだよ親父!!いい加減うるさ・・・」
若い猟師「・・・・・・・・・・・・・・・あっ」

〇海
ラジオ音声「発見された漁船には血痕が残されており、警察はこれを怪獣によるものとして・・・」

〇学校脇の道
透大輝(トオル・ダイキ)(今日も学校は午前中まで・・・怪獣、まだ見つかってないもんな)
透大輝(トオル・ダイキ)(で、ウチに帰ろうにも・・・)

〇豪華なリビングダイニング
エミ子院長「ウチの事は私にまかせて、たまには遊んできなさいな!」

〇学校脇の道
透大輝(トオル・ダイキ)(そうは言ってもこの町、遊ぶとこほとんど無いし・・・)
透大輝(トオル・ダイキ)(てか僕友達いないし・・・かといって帰るのも気が悪いし・・・)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・適当に散策でもするか)

〇海岸の岩場
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・・風が気持ちいい)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・やっぱ、ココにいるのは好きだな)
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・?」
透大輝(トオル・ダイキ)(今の・・・足音かな?)
透大輝(トオル・ダイキ)(変だな・・・こんな所、景色以外何もないのに・・・先客かな?)

〇岩穴の出口
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・洞窟なんてあったんだ、ここ)
透大輝(トオル・ダイキ)(音はここから聞こえてきてた・・・・・・)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・まあいいか、帰ろう・・・)
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・!?」
  発見された漁船には血痕が残されており、警察はこれを怪獣によるものとして・・・
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・・嘘!?まさか・・・怪獣!?)
透大輝(トオル・ダイキ)(ど、どうしよう・・・早く、早く逃げ・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)「────────!!!!!!」
透大輝(トオル・ダイキ)「ひ・・・・・・っ!!」
透大輝(トオル・ダイキ)(かっ・・・怪獣・・・!?)
透大輝(トオル・ダイキ)(10mはある・・・まずい・・・食べられる!! 逃げなきゃ・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・かっ、身体が・・・身体が固まって動かない・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(誰か・・・誰か助けて・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・・・・・あれ?)
透大輝(トオル・ダイキ)(襲ってこない・・・?)
???「・・・・・・・・・・・・ッ」
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・・・・・あっ!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(この怪獣、怪我してる・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(それに、結構弱ってる・・・ どうしたら・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(サンドイッチ弁当・・・本当は景色見ながら食べようと買ったけど・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(ほらっ・・・!!食べて・・・!!)
???「・・・・・・・・・?」
透大輝(トオル・ダイキ)(大丈夫!!食べられるから・・・!!これで少しでも体力の足しにするんだ・・・!!)
???「・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)(よ、よかった!!食べてる・・・!!)
???「・・・・・・・・・ギャウ」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・明日も、時間あったら来るから」
???「・・・・・・・・・・・・」

〇学校脇の道
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・ラジオの話を信じるとすれば、あの怪獣が船を襲ったんだろうけど)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・ありえない、あれほど弱ってて船なんか襲うか?)
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・約束しちゃったし、明日も会いに行こう)

〇豪華なリビングダイニング
  ・・・・・その後しばらく、謎の怪獣と大輝の交流は続いた。
透大輝(トオル・ダイキ)「いってきまーす」
エミ子院長「何?最近楽しそうじゃない。友達でもできた?」
透大輝(トオル・ダイキ)「まあ、そんな所・・・」
エミ子院長「・・・・・・」
エミ子院長「友達がいないって聞いた時は心配だったけど・・・」
エミ子院長「・・・最近よく笑うようになったし、これなら大丈夫ね」

〇岩穴の出口
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・傷も大分塞がった、これならもう大丈夫だね」
???「ぎゃうっ!!」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・実はね、今この付近に人を襲う怪獣が出るみたいなんだ」
???「ぎゃう・・・?」
透大輝(トオル・ダイキ)「君じゃないのは知ってるよ、でも・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「他の人間にはわからない・・・だから、怪我が治ったら早くここを離れるんだ。いいね?」
???「・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・ど、どうしたの?いきなり・・・)
???「・・・・・・ぎゃう」
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・・・・・あっ)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・・これ、抱きしめてるんだ)
???「・・・・・・・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)(心臓のリズムが心地いい・・・あたたかい・・・安心する・・・)
???「・・・・・・・・・」

〇雲の上

〇プライベートジェットの中
信濃蘭(シナノ・ラン)(・・・ここ最近の海難事故や目撃例。そこから怪獣らしき物を照らし合わせると、リドラは日本に向かったと見ていいわね)
信濃蘭(シナノ・ラン)(本来ならさっさと政府が対策に乗り出すべきなんだけど・・・)

〇国際会議場
竹山平次(タケヤマ・ヘイジ)「ザーイムッムッム!怪獣災害を乗り越えた今、財政再建が重要!」
竹山平次(タケヤマ・ヘイジ)「自衛隊を動かすなんて税金の無駄!地方民は自治体と警察でどうにかするでやんす!」
  財務省長官・竹山平次(タケヤマ・ヘイジ)
岸本総理「その通り!そうでなくとも東京は”鎌倉ゲートウェイ”の目と鼻の先!自衛隊は東京に集中させるのが当然!」
岸本総理「文句があるなら増税だ!!!!!!」
竹山平次(タケヤマ・ヘイジ)「ザーイムッムッム!!」

〇プライベートジェットの中
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・東京が無事なら他はどうでもいいっての!?国民の善意に漬け込む守銭奴が!!」
信濃蘭(シナノ・ラン)「自衛隊の出動も却下されちゃったし、これじゃ・・・」
捜査官「信濃班長!!大変です!!これを・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「何々・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・・・・えっ!?」

〇海
ラジオ音声「つい先程、志摩市空亀町に怪獣、怪獣が上陸いたしました」
ラジオ音声「怪獣は非常に凶暴で人を食べるという情報もあり────」

〇岩穴の出口
透大輝(トオル・ダイキ)「怪獣さ・・・」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・あれ?」
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・いない?)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・・)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・そっか、怪我が治ったら、 もう・・・)
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・」

〇海岸の岩場
透大輝(トオル・ダイキ)(サイレン・・・? どうしたんだろう・・・)
アナウンス「つい先程、志摩市空亀町に怪獣、怪獣が上陸いたしました」
アナウンス「怪獣は非常に凶暴で人を食べるという情報もあり────」
透大輝(トオル・ダイキ)「えっ・・・!?」

〇岩穴の出口

〇海岸の岩場
透大輝(トオル・ダイキ)(そんな・・・違うっ)
透大輝(トオル・ダイキ)(・・・・・違うっ!!!!)

〇崩壊した道

〇ゆるやかな坂道
透大輝(トオル・ダイキ)(ま、町に火が・・・!!)
透大輝(トオル・ダイキ)(嘘だ・・・あの怪獣さんがあんな事するなんて・・・!!)
エミ子院長「大輝くん!!」
透大輝(トオル・ダイキ)「──────ッ!!」
男児「大輝兄ちゃん!!」
女児「よ、良かった・・・無事だったんだね」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・ッ」
透大輝(トオル・ダイキ)「何かあったんですか!?というか、一体何が・・・!?」
エミ子院長「大変なのよ!!ついさっき・・・」
女児「ひいっ!!」
男児「きっ、来た・・・っ!!」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・!!!!」

〇川に架かる橋

〇車内
捜査官「これは・・・?」
信濃蘭(シナノ・ラン)「甲殻怪獣クラブラー。 太平洋沖で確認されてる肉食の怪獣よ。本来は3m前後のハズなのに・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「あの個体、見積もっても10m以上はあるじゃない!?あんなの、警察と自治体じゃ無理でしょ・・・!!」

〇川に架かる橋
警察官「このっ・・・バケモノガニめぇっ!!」
警察官「発砲を許可する!撃て!撃てーッ!」
クラブラー「────────?」
警察官「馬鹿な・・・銃弾が通じないだと!?」
警察官「う、うわぁぁーーーっ!!!!!!」

〇ゆるやかな坂道
透大輝(トオル・ダイキ)「──────!!!!!!」
エミ子院長「見ちゃだめっ!!!!」
透大輝(トオル・ダイキ)(あのクモみたいな怪獣・・・人間を食べるのか!?)
透大輝(トオル・ダイキ)(まあ、怪獣からしたら逃げ足遅くて簡単に手に入るタンパク食。狙うよなあ)
透大輝(トオル・ダイキ)「あいつはまだこっちに気づいてない、音を立てないようにゆっくり逃げるんだ・・・」
女児「う、うん・・・」

〇川に架かる橋

〇ゆるやかな坂道
エミ子院長「!!!!」
透大輝(トオル・ダイキ)(しまった・・・・ッ)

〇川に架かる橋

〇ゆるやかな坂道
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・ッッ!!!!」

〇黒

〇川に架かる橋

〇ゆるやかな坂道
エミ子院長「・・・・・・えっ?」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・・・・!!」

〇屋根の上

〇ゆるやかな坂道
エミ子院長「──────ッ!?」
男児「かっ、怪獣がもう一体・・・!?」
透大輝(トオル・ダイキ)(あ・・・あの怪獣さん・・・!?)
透大輝(トオル・ダイキ)(助けてくれた・・・のか?)

〇車内
信濃蘭(シナノ・ラン)「リドラ・・・!?何故こんな所に!!」
捜査官「リドラ、クラブラーの前から動きませんよ?これは・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・・リドラが取っているのは、恐らく狩りの時と同じもの」
信濃蘭(シナノ・ラン)「すぐに住民の避難を急がせて!!恐らく・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・リドラは戦うつもりよ!!」

〇屋根の上

〇ゆるやかな坂道
女児「噛みつかれた・・・っ!!」
男児「負けるな緑の怪獣ー!!」
女児「バカ!怪獣なんて応援してどうするの!?」
エミ子院長「い、今のうちに逃げるわよ!!早くっ!!」
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・・・・ッ!!」

〇屋根の上

〇ゆるやかな坂道
男児「や、やったー!!」
エミ子院長「何喜んでるのよ!?今度はあの怪獣が・・・」
女児「・・・・・・あっ!!」

〇屋根の上

〇ゆるやかな坂道
透大輝(トオル・ダイキ)「・・・────あっ・・・・・・うっ!!」
エミ子院長「大輝くん・・・!?」
エミ子院長(今・・・声を!?)

〇崩壊した道

〇車内
捜査官「・・・リドラはそのまま活動停止。警察による警備の元、我々の到着を待つとの事です」
信濃蘭(シナノ・ラン)「結局、私達は政府特有の後手後手に回ることになりました、とさ・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・・・・・・・」
信濃蘭(シナノ・ラン)「・・・炎の中に崩れる怪獣、戦い終わって日が暮れる・・・」
捜査官「・・・なんです?それ」
信濃蘭(シナノ・ラン)「いえ、知らないならいいわ」

〇黒
  つづく

成分キーワード

ページTOPへ