第9話 アリアさんを放っておけないな…そうだ、あの場所に行こう(脚本)
〇古い競技場
〇闘技場
ロサ・バンクシア「そんなに悲鳴をあげなくても良いでしょう?」
アリア「飛んでる時に急に目の前に来るんだもん!」
アリア「すっごい怖い顔だったから──」
アリア「びっくりして悲鳴あげちゃったの!」
ロサ・バンクシア「アリアすまなかった」
ロサ・バンクシア「それはそれとして・・・」
ロサ・バンクシア「アリア!!僕が朝見た光景はなんだったの?」
アリア「朝見た光景?」
ロサ・バンクシア「セージくんの飛行船で朝食をとってたよね?」
アリア「見てたんだ」
ロサ・バンクシア「アリアは朝弱いよね?」
ロサ・バンクシア「朝に飛行船に行ったとは考えにくい」
ロサ・バンクシア「まさかセージくんの飛行船でっ!!」
ロサ・バンクシア「一夜を共にしたのかぃ?」
アリア「えっ!?あっ・・・」
アリア「いっ一夜を共にするって!!」
アリア「あっ?えっと?・・・うーん?」
ロサ・バンクシア「ちょっ!!まさか!!アリア!?」
ロサ・バンクシア「その反応は!?どういうことだ!?」
アリア「一夜を共にしたといえばしたけど・・・」
ロサ・バンクシア「な!なんだってー!?」
ロサ・バンクシア「嘘だろう!?この間出会ったばかりだろう!?」
アリア「えっと待って!多分意味が違うから!」
ロサ・バンクシア「どーいうことだ!?」
アリア「ちょっ!落ち着いて!とりあえず離して!」
「アリアさん!!」
セージ「大丈夫!?」
アリア「わわっ!セージくん!!」
ロサ・バンクシア「君ってやつは!!僕の大切な──」
セージ「神・・・いや、バンクシアさん!!」
セージ「アリアさんが嫌がってるので、付きまといはやめてあげてください」
ロサ・バンクシア「つ・・・つきまとい!?」
アリア「付きまとい!?」
アリア「セージくんっ!!あのね──」
ロサ・バンクシア「セージくんこそきちんと責任は果たしてくれるんだろうね!?」
セージ「責任?」
「おい!そろそろ待ちくたびれたぜぇー!」
ロサ・ネグラ「おい黒髪野郎!俺様と戦えー!」
ロサ・バンクシア「いやいやいや!ネグラちゃん!?」
ロサ・バンクシア「なんで今のタイミングで来るわけ!?」
ロサ・バンクシア「ほんと君ってやつは空気読めなさすぎどころか・・・空気を皆無にするね!?」
ロサ・ネグラ「はぁ?何言ってんだぁ?」
ロサ・バンクシア「あぁーもう!ネグラちゃんそこどけて!」
ロサ・ネグラ「あぁん?」
セージ(なんだ?魔王まで来たぞ?)
セージ(収拾がつかなくなる前に──)
セージ「アリアさん」
アリア「はい!セージくん!」
セージ「今までもこういう事あったの?」
セージ(飛行船のバリア外での様子といいバンクシアさんは──)
セージ(アリアさんを追いかけ回してるんだよな?)
アリア「えっ?うん!よくあることかな?」
セージ(よくあること?追いかけ回されることが?)
セージ「僕から見て、アリアさんは困っているように見えたけど、それは間違いない?」
アリア「正直なところ凄く困ってるよ」
セージ「そっか」
アリア(いつも"こう"なるから、私は未だにまともに男の人と話ができないのよね)
アリア(セージくんとは、今まで出会った男の人で誰よりもお話できてる・・・)
セージ「アリアさん!僕と一緒に行こう」
アリア「うん!わかった一緒に・・・」
アリア「って・・・えっ?」
アリア「あっ!セージくん!あのね!」
セージ「僕が守ってあげる」
アリア「まっ!守る!?」
アリア(まっ!守るって!!頼もしすぎるぅ!!)
アリア(この状況でそんな事が言えちゃうなんて!!)
セージ「じゃあ、行こう」
アリア「はい・・・」
魔術・強制移動
ロサ・バンクシア「あっ!待って!!」
ロサ・バンクシア「嘘だろ」
ロサ・ネグラ「ガハハッ!俺様に恐れをなして逃げたか!!」
ロサ・バンクシア「本気で言ってる?」
ロサ・ネグラ「あ?オメーなんで泣いてるんだ?」
ロサ・バンクシア「ぐすっ・・・アリア・・・」
ロサ・バンクシア「愛娘が男と逃げたら泣くでしょう!?」
ロサ・ネグラ「まなむすめぇ?なんだそりゃ?」
ロサ・バンクシア「アリアは!僕の!大事な!娘なんだ!」
ロサ・ネグラ「そーだったんか!」
ロサ・バンクシア「何のために追いかけてきたと思ってる?」
ロサ・ネグラ「てっきりオメーが茶髪の女に惚れてて、追いかけ回してるのかと思ってたぜ・・・」
ロサ・バンクシア「・・・」
ロサ・ネグラ「てか?気に食わねーなら黒髪野郎をやっつければいいだけじゃねーか?」
ロサ・バンクシア「まだ今は戦えない」
ロサ・バンクシア「父親であることも言わない約束なんだ」
ロサ・バンクシア「そうじゃないと親子の縁を切るって言われてるんだよ」
ロサ・バンクシア「ぐすっ・・・」
ロサ・ネグラ「だぁあー!!泣くんじゃねぇ!!」
ロサ・ネグラ「ウッゼーなぁ!!」
ロサ・ネグラ「てかそもそもなんなんだよ!? その”約束”ってやつは!」
ロサ・バンクシア「アリアと一緒になる男なら──」
ロサ・バンクシア「世界覇者や僕に勝てるくらいじゃないとって話を前にしたんだ」
ロサ・ネグラ「・・・」
ロサ・バンクシア「世界覇者選抜者にアリアが選ばれて・・・」
ロサ・バンクシア「僕はいつも辞退してるんだけど──」
ロサ・バンクシア「アリアが心配だから参加することにしたんだ」
ロサ・バンクシア「そしたら”約束”させられた」
ロサ・ネグラ「よーするに?茶髪の女は一緒になる男を探してるってことかぁ?」
ロサ・バンクシア「あの様子だと、アリアはセージくんに惹かれてる・・・」
ロサ・バンクシア「アリアぁー」
ロサ・ネグラ(めんどくせぇー)
ロサ・ネグラ(ん?黒髪の野郎は離脱希望してたよな?)
ロサ・ネグラ(元々黒髪の野郎は世界覇者になる気がねーんだから、大丈夫じゃねーか?)
ロサ・バンクシア「ぐすっ・・・」
ロサ・ネグラ(ま、泣いてるバンクシアとか珍しすぎるから、言わねーでおくか)
〇黒
〇古い洋館
セージ「ついたよ」
アリア「わわっ!大きいお屋敷だね!」
アリア「ここは?」
セージ「僕の実家だよ」
アリア「セージくんの実家・・・」
アリア(てことは御家族とこれから会うことになる?)
アリア(えっ?どーいうこと?)
セージ「急にごめんね」
セージ「咄嗟に安全な場所って考えたらここしか思いつかなかったんだ」
アリア「ううん・・・ありがとう」
セージ(爺様に聞きたいこともあるからな)
セージ「入ろうか」
「セージ様?」
ブルー「おかえりなさいまセ」
ブルー「そのお方は・・・どなたですカ?」
親子なら、そりゃあ娘が一夜を共にしたなんて聞いたら怒りますよね。
そして、またもや無意識に自分に惚れさせてしまう(?)セージ……
最後に久しぶりに登場の(?)の子が見れてよかったです。
バンクシアさんとアリアさんは親子だったんですね☺️
そりゃあ、娘が男と一夜を共にしたと思うと、平常心ではいられないわけだ😆
あとストレートに『守ってあげる』と言われたら、アリアさんもキュンしちゃいますよね😊
それから、セージの離脱の真実に気づいたのに黙ってるあたり、やはりネグラは魔王ですね🤣
そして、ひさしぶりのブルーちゃんの登場が嬉しいです!
思いもよらない事実にビックリ!アリアのパパと来ましたかー!勘違いしまくりのセージとバンクシア。
アリアちゃん早く2人にお話ししないとダメだよー!と思いつつも楽しい展開だから暫くこのままでいきましょう😂
それにしても世界覇者候補辞退やら神様の勘違いやらセージさんは悩みがつきませんね😆