カイダンカイダン

福山 詩(フクヤマ ウタ)

五段目 覗ㇰメ(脚本)

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〇地下に続く階段
ゼロ「僕はゼロ イチじゃない」
キミエ(すっぴん)(いっ君 長い間ここに放置されて 狂ったか)
キミエ(すっぴん)(いや)
キミエ(すっぴん)(見た目はそっくりだが 雰囲気が全く違う 別人だ)
キミエ(すっぴん)「あんた いっ君と知り合いなのか」
ゼロ「ああ 僕も彼も ”次元捜査官”の一員だ」
キミエ(すっぴん)「次元捜査官」
ゼロ「そう 他次元理論は 君の星でも浸透している考え方だが」
キミエ(すっぴん)「何それ」
ゼロ(そこからか)
ゼロ「他次元理論というのは 宇宙には観測が出来ない”別次元の宇宙” が存在しているという考えで」
キミエ(すっぴん)「むむ 簡単に言ってくれよ」
ゼロ「君が生きている次元とは ”別次元”から来た、ということだよ」
ゼロ「そして 別の次元にも君は存在している」
キミエ(すっぴん)「なんだか話が飛びすぎてわからねーけど」
キミエ(すっぴん)「で その次元捜査官とやらは何をするんだ」
ゼロ「僕達の仕事は ”未来に起こる事件を食い止める事”だ」
キミエ(すっぴん)「何で未来に起こる事件が分かるんだよ」
ゼロ「この機械が教えてくれるんだよ」
キミエ(すっぴん)(これ 13階段で  いっ君が持ってたな)
ゼロ「僕達 異次元捜査官は未来予知を行い」
ゼロ「隕石の衝突や テロ 殺人事件を 事前に防いできた」
ゼロ「そして僕が担当していた仕事は」
ゼロ「君が犯す殺人を 防ぐことだった」
ゼロ「でも失敗して ここへ追放されたんだ」
キミエ(すっぴん)「は 私が殺人」
ゼロ「と言っても別次元の君、だけどね」
ゼロ「ただ 別の次元で起きた事は 他の次元でも必ず起こるんだ」
ゼロ「だから 君も人を殺す筈だった」
キミエ(すっぴん)「私は 人なんて殺してねーよ」
ゼロ「君が 加害者にならなかったのはね」
「君の代わりにイチが 人を殺したからなんだ」
キミエ(すっぴん)「え」
ゼロ「未来に殺人を起こす人を”未来加害者” と呼んでいるんだけど」
ゼロ「”未来加害者”の代わりに殺人をすると ペナルティが発生する」
ゼロ「だからイチは この次元の間に 追放されたんだ」
キミエ(すっぴん)(情報が多すぎて 頭が混乱している)
キミエ(すっぴん)「次元の間ってのは この階段のことか」
ゼロ「そう 多分君はイチが追放された時に 巻き込まれたんだろう」
ゼロ「きっと今は 二 が 本部から送られているはずだ」
キミエ(すっぴん)(大まかな事しか分からないが こんな感じか)
キミエ(すっぴん)(しかしこれがもし本当なら)
キミエ(すっぴん)(いっ君を助けなきゃ)

〇魔法陣のある研究室
  イキサキ ヲ 選択シテクダサイ
指揮官「C244の記憶の扉へ」
  ショウチ シマシタ

〇黒背景
指揮官「いつ来ても騒がしい」
指揮官「さて C244(ゼロ)が仕事を 失敗した時のことを」
指揮官「もう一度 確認しておく必要がありますね」

〇雑居ビルの入口
  キミエへ
  
  今日も帰りが遅くなります
  
  晩御飯カレー温めてね パパママ
キミエ(すっぴん)(また?やだなあ)
キミエ(すっぴん)(最近誰かに見られてる気がして 一人で居たくないんだよね)
キミエ(すっぴん)(ん)
キミエ(すっぴん)(階段の下 物陰に何かが)
キミエ(すっぴん)(見られてる感じがしていたのは この悪霊のせいか)
キミエ(すっぴん)(うっ 目を付けられない内に 早く学校行こう)
キミエ(すっぴん)「きゃ」
隣人の男「失敬 大丈夫かい」
キミエ(すっぴん)「いたた こちらこそすみません」
隣人の男「待って」
隣人の男「落としたよ」
キミエ(すっぴん)「ありがとうございます」
隣人の男(物凄く 青い顔してたけど 大丈夫かな)

〇学校脇の道
キミエ(すっぴん)(最悪)
キミエ(すっぴん)(付いてきてる)

〇高い屋上
キミエ(すっぴん)(はあ 学校は息が詰まるよ)
キミエ(すっぴん)(折角 転校したのに 高校デビュー出来なかったなあ)
キミエ(すっぴん)(いっそ 髪の毛ピンクにして つけまして 別人になっちゃう?)
(むりむり)

〇屋上の入口
キミエ(すっぴん)「早く 帰ろう」
ゼロ「あれが ターゲットの子か」
ゼロ「いてて バリア解除するの忘れてた」

〇学校脇の道
キミエ(すっぴん)(やっぱり いる)
キミエ(すっぴん)(気付いてないふり 気付いてないふり)
悪霊「〜”『(!?!!)』”」

〇雑居ビルの入口
キミエ(すっぴん)「!?」
キミエ(すっぴん)(何処までついてくるのよ)
悪霊「・・・」

〇安アパートの台所
キミエ(すっぴん)「はあはあ」
キミエ(すっぴん)(絶対に開けちゃだめ)
キミエ(すっぴん)(悪霊って 扉をすり抜けて入ってくるのかな)
キミエ(すっぴん)(静かになったな)
(もう 居なくなった? 鍵穴から覗いてみよう)
キミエ(すっぴん)「!???」
キミエ(すっぴん)(ひっ !?!?!? 覗いて...)
「あの」
隣人の男「大丈夫かい君」
キミエ(すっぴん)「あれ!隣の? どうして私の家に」
隣人の男「いや えーと」
隣人の男「ここは僕の家なんだけどな」
キミエ(すっぴん)(本当だ 慌ててたから間違えたんだ)
隣人の男「顔色が悪いけど大丈夫」
キミエ(すっぴん)(この人に さっきのノックの音聞こえなかったのかな)
「よければお茶でも飲んでいきなよ」
キミエ(すっぴん)「すみません あの私すぐ出ます」

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コメント

  • 今回はゼロくんの次元のキミエなんですね。
    ウィッグ被ってつけましてたキミエとの分かれ道はなんだったんだろう……やはり恋でしょうか。

  • 次元捜査官などいろいろとSF要素がありながらも、隣人がサイコパス的であり、しっかりホラーとして怖くてとても面白かったです☺️
    幽霊ももうちょっと何か優しいアプローチの仕方あったんじゃなかろうか、そりゃ怖いよ😭

  • ガチガチのホラーになってきて怖面白い😱😂
    いや~ドキドキして後半はスマホを顔に近づけられなかった😂
    キミエ苦労してるなぁ

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