〇本棚のある部屋
「体験型ゲーム・・・」
　　勇者様、私たちと過ごしましょ♡
「最高やんけ。 よし、早速プレイ・・・」

〇大樹の下
セシル「ひゃあ!!」
セシル「びび・・・びっくりしたぁ・・・！」
セシル「まさか本当に 伝説の勇者様が現れるなんて・・・」
　　君は？
セシル「セシルと申します！ 勇者様をお待ちしてました」

〇山道
セシル「私は魔導士です」
セシル「好き勝手に暴れ回る魔王を止めたくて 伝説の勇者様を呼び出したのですが」
セシル「ま、まさかこんなに素敵な方だなんて」
　　よし、最高。
セシル「ぜひ私と魔王討伐を・・・」

〇木の上

〇山道
ロクシタン「お宝を置いていけ」
セシル「ゆ、勇者様！どうしましょう！」
　　・・・
　　ここはゲームの世界・・・
　　俺が最強のはず
　　・・・俺は伝説の勇者だ
　　君も本当はこんな盗賊まがいのこと
　　したくないんだろ？
　　俺たちと・・・
　　一緒に魔王を倒しに行かないか？
ロクシタン「い、いいのか？私なんかが・・・」
　　歓迎するよ

〇美しい草原
ロクシタン「ロクシタンと言う。 戦闘なら得意だ」
セシル「勇者様、良い戦士が見つかりましたね」
ロクシタン「ゆ、勇者というのは格好いいんだな・・・」
ロクシタン「あ、あの・・・よろしく」

〇ヨーロッパの街並み
セシル「勇者様、お腹空いてないですか？」
　　大丈夫・・・
　　そんな気を使わなくていいよ
セシル「うっ!! すいません！ご迷惑でした!?」
　　あはは大丈夫だって。
　　可愛いなぁ
セシル「・・・えっ!?」
セシル「・・・」
セシル「そ、そ、そ、そん・・・ そ、そんな・・・・・・」
　　おい、マジでめちゃくちゃ可愛いな
ロクシタン「ロクシタンもご飯を食べたい」
　　はは、ロクシタンは天真爛漫だな
ロクシタン「どういう意味だ？」
　　ざっくり言うと明るくて可愛いって意味だ
ロクシタン「・・・ロクシタンは可愛くなんかない」
　　すっげー可愛いよ
　　えっ、マジで最高すぎん？このゲーム
セシル「? 何か騒がしいですね」

〇西洋の街並み
町人「魔物だ！魔物が出たぞ!!」
セシル「ゆ、勇者様！」
アン「ヌヒョッヒョヒョ〜!!」
　　ここは・・・
　　勇者の俺が何とかすべきだけど
　　え・・・俺、魔法とか使えんの？
セシル「勇者様！ 呼び出されたばかりでまだこの世界に 慣れてらっしゃらないんですね！」
セシル「え、えと、あの・・・」
セシル「し、失礼します!!」
　　おお〜！
　　大人しいセシルが大胆に抱きついてきた！
セシル「お手を！」
　　強く握られた手が熱く感じる！
　　うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

〇西洋の街並み

〇西洋の街並み
　　やった！火を消した！
セシル「さすがです！勇者様！」
　　あっ！ごめん、
　　セシルにも水かかっちゃったね！
セシル「・・・あ、いえ・・・」
セシル「わ・・・私など・・・ 気にかけて下さってありがとうございます」
アン「・・・ぜっがぐ火づげだんのに〜」
アン「魔王さまに怒られるみーー!!」
クロエ「そうだな。怒るぞ」
アン「おわーーーー!!!!! 魔王さまぁーーーー!!!!!!」
　　こ、これが魔王・・・
　　普通に可愛いけど・・・
クロエ「ふーん・・・ 伝説の勇者が来たというから見に来たが」
クロエ「なかなか我好みだな」
クロエ「よし、特別に我の子を作らせてやろう」
　　はいーー!??
　　急展開!!!
ロクシタン「・・・おい。 勇者はお前を倒すために来たんだ」
セシル「勇者様は魔王軍には加勢しません！」
クロエ「・・・勇者はどうしたい？」
　　俺は・・・
アン「魔王さまぁ〜!! あいつの魔法のせいで体痛〜い!!」
ドゥ「しんじゃうよぉ〜!!」
クロエ「・・・チッ」
クロエ「・・・また会いに来る」

〇西洋の街並み
町人「勇者様！ありがとうございます！」
「さすがは伝説の勇者様だ！」
　　・・・
　　良かった・・・
　　とりあえず
　　勇者として何とかなったか・・・

〇ストレートグレー
　　どちらにつきますか？
　　
　　▷勇者軍
　　▷魔王
　　▷どちらでもない

〇西洋の街並み
　　えっ!?
　　マルチエンディングタイプなの?!!
　　とりあえず今は・・・

〇ストレートグレー
　　▷どちらでもない