夏目ゲームスの仕事人

夏目心 KOKORONATSUME

6 進めば二つ(脚本)

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〇病院の廊下
釘宮詩織「取り合えずお見舞いには来たけど、拓也さん、来てるかな」
  幸一君の手術当日。釘宮さんは一人で病院へと来ていた。
釘宮詩織「拓也さんが言ってた手術の時間はもう直ぐだけど、拓也さんは・・・・・・ん?」
釘宮詩織「台車の音?もしかして、幸一君かな?」
  近くで台車を動かしてる音が聞こえて、釘宮さんは音の方へと向かう。
釘宮詩織「こっちの方ね・・・って・・・」
釘宮詩織「え、えぇ!!??」
中野幸一「ハデス!僕手術頑張って来るね!」
ハデス「あぁ、行って来るがよい。少年、君に聞きたい事が有る。君には友達は居るか?」
中野幸一「うん!一杯居るよ!」
ハデス「そうか・・・我はこれから、暗黒四天王と共に人類を抹殺をしようと思っている。温暖化を止める為にな」
中野幸一「そっか・・・そしたら僕の友達も・・・」
ハデス「そう成るな。少年、君は友達は大事か?」
中野幸一「うん。もし死んじゃうって成ったら嫌だ」
ハデス「そうか。ならば少年、君が友達を守る為に戦えば良い」
中野幸一「え?」
ハデス「少年が強く成れば我等の侵略から皆を守れる。前へ進めば多くの物が得られる。もし少年が友達を死なせたく無いならば、」
ハデス「少年、君が強く成るのだ。心から友達を守りたいならば、我等を超える程の知恵と力をこれから身に着けると良い」
中野幸一「・・・僕に、出来るかな・・・」
ハデス「出来るとも。生きる者とは、進んで二つ手に入れる事だって出来る。我が仲間に恵まれたのは、我が前に進んだからだ」
中野幸一「・・・!!うん!僕前に進むよ!手術頑張って、ハデスを止めて見せるよ!!」
ハデス「そうか・・・行って来るが良い少年。我等は何時でも待ってるぞ」
中野幸一「うん!!」
女医「幸一君、そろそろ時間だよ」
中野幸一「うん!ハデス!僕行って来るね!!」
ハデス「・・・さて、俺の役目もこれで終わりか・・・」
釘宮詩織「あ、あの!貴方は一体!?」
ハデス「釘宮さん、来てたのか・・・」
釘宮詩織「私の事を知ってる・・・って、貴方、拓也さん!?」
ハデス「あぁ、少し待ってな」
一条拓也「よぉ!」
釘宮詩織「えぇ!?拓也さん!?一体何をしてたんですか!?」
一条拓也「幸一君、ハデスの事が本当大好き見たいでさ。色々考えて見て思い切ってやって見ようと思って。先生にも話は通してた」
釘宮詩織「もしかして拓也さん、幸一君を元気付ける為に・・・」
一条拓也「あぁ、あの時手術を怖がってた幸一君の事見てられなくてさ。ハデスに会いたい見たいな事言ってたし、もし会わせて」
一条拓也「上げられるなら、俺がハデスを演じれば良いと思ってさ」
釘宮詩織「・・・何と言うか、恐れ入りました」
女医「一条さん!先程は本当に有難う御座いました!」
一条拓也「いえ、当たり前の事をしたまでです。何より、俺が勝手に思い付いて勝手に準備しただけですので」
女医「ですが!貴方が居なかったら幸一君はどう成って居たか!ハデスの演じ方も上手かった!」
一条拓也「そうですか・・・良かった・・・」
釘宮詩織「あの、幸一君の手術は?」
女医「先程、麻酔を打たせて眠って居ます。手術は順調に進んでますので、結果は追って連絡します!」
釘宮詩織「拓也さん、こう言う事するなら、私も協力しましたのに」
一条拓也「悪い悪い。でも、これからエクソシスターズの開発指揮をやる奴に、余計な負担掛けたく無かったし」
釘宮詩織「拓也さん・・・私は大丈夫ですから、今度は頼って下さいね」
一条拓也「あぁ、約束する」
  幸一君へのサプライズは無事成功し、俺達はまた何時も仕事に戻るのだった。それから暫くして、幸一君の手術は無事成功し、
  二日後に退院する事が決まって俺達は大喜びだったが、あの時のハデスが俺だとバレたらと思ったら、そこだけが怖かった。

次のエピソード:7 それぞれの一歩

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