夏目ゲームスの仕事人

夏目心 KOKORONATSUME

7 それぞれの一歩(脚本)

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〇オフィスのフロア
  幸一君の手術が無事終わってから数日。小島先輩が居なく成ってからの仕事は順調で、釘宮さんが作ったシナリオ、
  エクソシスターズの開発は本格的に成っていた。
釘宮詩織「ゲームはRPGで、ターン性のバトルと、レベルアップのシステムを採用しようと思います。ボイスの方は担当の方に」
釘宮詩織「依頼しております」
部長「そうか!それなら閃光の少女との差別化も計れるな。引き続き、報告を頼むよ!」
釘宮詩織「分かりました!では、私は戻りますね」
釘宮詩織「あれ?拓也さん?」
一条拓也「大体こんな所かな・・・」
釘宮詩織「拓也さん、何してるんですか?」
一条拓也「あぁ、釘宮さんか。新しいシナリオ作っててさ」
釘宮詩織「どんな内容ですか?」
一条拓也「あぁ、ウイルスとか細菌とかと戦うシューティングゲームを作ろうと思っててさ」
釘宮詩織「えぇ!?それはまた、大胆と言うか斬新と言うか・・・」
一条拓也「あぁ、これから手術を頑張る幸一君を見てたら思い付いちゃってさ。病気と戦う所想像したらやりたく成っちゃってさ」
釘宮詩織「・・・何だろう・・・自分がやったら凄く泣きそうだけど、纏まって製品化出来たら、やらせて頂けますか?」
一条拓也「勿論!でも、先ずはエクソシスターズからだな」
釘宮詩織「はい!私も頑張ります!」
  今でこそ俺達は順調だ。小島先輩に振り回される事こそ有ったが、それが有ったからこそ出来た事も有ったのも事実だ。
  散々だったけど、今こうして自分達が出来る様に成った事。それだけは小島先輩に感謝するべきなのかも知れなかった。
  後日、姉さんから子供が無事に出産されたと報告を受けたのは、また別の話だ。

〇小さい会議室
  一方。
小島聡「自分は前職でゲームのシナリオライターを約8年勤めて居ました!その過程で培った経験を元に後輩達への育成も・・・」
男性面接官「8年辺りもお勤めに成られたとは凄いですね。どの様なシナリオを作成されてましたか?」
小島聡「はい!私はより刺激を求める人達の為にエキサイティングなアクションをふんだんに取り入れて・・・」
女性面接官「あの、この小島さんと言う方、前職で飛び込み営業してやらかしたと報告を受けてますが・・・」
男性面接官「はい、確かに聞いてますね。内の所で人が足りない所って有りましたっけ?」
女性面接官「あぁ、確か一つだけ有りました。そこなら問題無いかと」
男性面接官「分かりました。小島さん。丁度内の所で人が足りない所が有るんです」
小島聡「え、て事は、採用ですか!?」
男性面接官「はい。小島さんには、是非そこでやって頂きたいと思います」
小島聡「有難う御座います!全力でやらせて頂きます!」
  夏目ゲームスのシナリオ担当をクビに成った小島先輩は新しい職場を求めて面接を受けており、たった今無事面接に受かっていた。

〇事務所
  それから数日。
小島聡「此処が新しいシナリオ担当で、俺の新しい仕事場か!最高のゲームを作って、夏目ゲームスにギャフンと言わせてやる!」
上司「お早う御座います、小島さん」
小島聡「お早う御座います先輩!早速新しいゲームの作成、もしくは飛び込み営業を!」
上司「安心したまえ。君の話は聞いてるし、その上で君の仕事を用意した」
小島聡「本当ですか!?なら、早速やらせて頂きます!!」
上司「そうかそうか!では、これを頼むよ!」
小島聡「え?これって?」
上司「これから君には、毎日この職場を綺麗に掃除して貰うよ。丁度人手が足りなくてね」
小島聡「ま、待って下さい!俺の配属ってシナリオ担当ですよね!?なのにどうして掃除なんですか!?」
上司「言っただろう?君の事を聞いた上で仕事を与えると。掃除だって立派な仕事だ。宜しく頼むよ」
小島聡「は、はぁ・・・」

〇オフィスの廊下
小島聡「くそ〜・・・何でシナリオ担当の俺が掃除なんてやらされてるんだ?面接官の連中は俺の何を見たって言うんだ?」
小島聡「だが、此処から伸し上がれば此処の奴等も俺の事を見直すに違い無い!見てろよ・・・今から這い上がって、」
小島聡「俺の本当の実力を見せ付けてやる!!」
  前職で自分がやった大失敗が他に知れ渡って居る事に気付かず、新しい職場で毎日掃除を課せられる事と成った小島先輩。
  自分が信用されて無いと気付かぬまま、小島先輩は今日も職場の掃除に明け暮れるのだった。
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