私って

L-eye

エピソード11(脚本)

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〇実験ルーム
ガンディ「・・・よお」
???「・・・・・・・・・・・・」
???「初めてお前を見た時、私は驚いていた。・・・これ程までに、戦いに全てを賭けている者がこの世界に存在するのか、と」
???「そして・・・私はお前を雇った。戦いにしか興味のない、生きる『暴威』であるお前が私に何を魅せてくれるのか・・・興味があった」
???「だが・・・まさかこんな形で恩を仇で返されるとは。・・・落胆したよ」
ガンディ「はっ!最初から重々承知だったろ、テメェは!」
???「・・・・・・」
ガンディ「俺に強者の存在を吹き込み、行く先々で味気のねぇ雑魚と戦わせた!その雑魚全てにテメェの魔力が溢れてやがった!」
ガンディ「その後も俺が何処に居ようと、テメェはまるで俺の場所を監視しているかの様な振る舞いだった!言い訳は出来ねぇぞ!」
???「・・・・・・」
???「・・・隠しても、無駄か」
???「良いだろう。全てを教えてやる。・・・だが、その前に」
???「その前に、君が死んでいるかもしれないがな──」

〇雪山
ガンディ「・・・・・・・・・」
???「ふん、言葉すら忘れたか」
ガンディ「・・・・・・・・・・・・」
ガンディ「いい加減に、姿を見せたらどうだ!テメェの面を一発殴ってやらねぇと気が済まねぇんだこちとらああ!」
???「・・・良いだろう」
???「この私こそが、諸悪の芽を潰す者・・・」
???「そして・・・君の様な悪に潰されぬよう、悠久の時代を守る者だ」
ガンディ「・・・・・・」
???「・・・・・・」
ガンディ「っ!?」
???「せっかちめ。折角私が褒美に玩具を出してやろうと思っておるのに」
ガンディ「玩具だと・・・!テメェ、何処まで俺を弄べば気が済むんだ!俺はテメェの顔面さえぐちゃぐちゃに出来れば、後の褒美なんざ──」
???「これとでも遊んでいろ。私は君より・・・君より余程倒さねばならぬ奴がいるんでな──」
ガンディ「チッ・・・テメェ・・・・・・・・・」
モンスターO「・・・・・・」
ガンディ「・・・・・・・・・」

〇雪山
由加「・・・雪山?」
ガンディ「はっ!どうせいつものバトルフィールドだろ!これだから下らねぇ!」
???「ふん、バトルフィールドを使っても良かったがな」
???「たまたま、研究所に良い場所があったんでな・・・ここが、貴様らの墓だ」
由加「バトルフィールドじゃないんだ・・・」
ガンディ「は!知った事か!何処で戦おうが勝つ!そうだろ伊吹由加!」
???「ふん、相変わらずだな・・・ガンディ」
???「だが・・・その威勢の良さも、何処まで続くかな?」
ガンディ「ああ?」
由加「ガンディ!避けて!」
ガンディ「ん?・・・・・・!!!」
モンスターO「・・・・・・」
ガンディ「チィ!」
???「貴様らの為の玩具だ。だが、貴様らは予定以上に強くなっていた・・・」
???「こんな物が今更通用するとも思えんが、処分するには惜しい。体力を削らせてもらうぞ。せいぜい不良品同士で争ってくれ──」
ガンディ「チッ!在庫処分かよ!」
由加「・・・実際私達は、不良品なのかもしれないね」
ガンディ「おい!」
由加「不良品かもしれない・・・だけど、ネジは回ってる。こうして、今も動いてる。だから・・・」
由加「だから、ボスを倒せる。・・・行くよ、ガンディ」
ガンディ「・・・ははは!そういう事かよ!」
ガンディ「だが訂正させてもらう!俺は・・・俺達は不良品なんかじゃねぇ・・・正しく生まれた、一つの命だ!はあああああああ!」
由加「はああああ!!」
モンスターO「キョルルルル・・・」
モンスターO「キョオオオオ!!!」
「ぐうっ!?」
モンスターO「キョキョキョキョキョ・・・」
由加「来る・・・っ!?」
ガンディ「うぐっ・・・!大丈夫か、伊吹由加・・・!」
モンスターO「キョキョキョキョ・・・」
由加「もう一回、あの一撃が来る!!」
ガンディ「ヤベぇ・・・避けるぞ!」
ガンディ「チッ!こんなもん何回も食らったらたまったもんじゃねぇ!何とかしねぇと・・・」
ガンディ「ぐおお!?」
ガンディ「クソ・・・おい伊吹由加!」
由加「・・・」
ガンディ「一瞬の隙を狙うぞ!アイツは技の展開こそ速ぇが、それはこっちが避けてる時間に次に打つ技を溜めてるからだ!つまり・・・」
由加「つまり・・・分散して一人が避け役になる。その隙に隠れてたもう一人が接近して攻撃する。・・・で合ってる?」
ガンディ「・・・・・・そ、その通りだ・・・よく俺の言いたい事がわかったな」
由加「まあね・・・私が囮になるよ。あんたは隠れてて」
ガンディ「意外だな。お前は止めを刺したがるもんだと思ってた」
由加「そうでもないよ。だって、その方が魅力的じゃん?」
ガンディ「・・・?」
ガンディ「・・・まあ、そういう事なら俺がシメはいただくぞ」
ガンディ「・・・死ぬなよ」
由加「・・・・・・」
由加「ふっ、死ぬわけないじゃん──」
由加「・・・・・・」
モンスターO「キョキョキョ・・・」
由加「・・・大体読めてきた。次の攻撃は──」
由加「・・・やっぱり、合ってる。そして、避けてる間に次の攻撃が来るから──」
由加「うん。良い感じ。間違ってなければ、次が大技」
モンスターO「キョキョキョ・・・」
由加「・・・はっ!」
由加「(この一瞬で、隙さえ作れれば・・・)」
由加「(その隙にガンディが決めてくれる!)」
モンスターO「キョキョキョキョキョキョ・・・」
モンスターO「キョーーーーーー!!!」
由加「・・・」
由加「(ここで、あの攻撃が来る前に!)」
由加「『限界高速移動・壱』!」
モンスターO「・・・」
由加「はっ!」
モンスターO「・・・!?!?!?」
モンスターO「キョキョキョキョ・・・・・・」
モンスターO「キョーーーーーー!!!!」
モンスターO「キョキョキョキョキョキョ!!!!キョー!」
由加「・・・・・・『限界高速移ど──」
由加「・・・・・・」
由加「・・・くっ!やっぱり一撃は食らう──」
???「いや、よくやった!・・・はあ!」
モンスターO「・・・・・・・・・・・・」
モンスターO「キョ・・・キョキョキョ・・・・・・・・・」
由加「・・・ナイス、ガンディ」
ガンディ「・・・おう」
ガンディ「・・・」
ガンディ「一つ聞きたいんだが、良いか?」
由加「・・・何?」
ガンディ「さっきのあの速さ・・・あれは何だったんだ?あんなのは初めて見たが──」
???「ククク・・・知りたいかね?」
ガンディ「・・・」
???「知りたいのなら教えてやろう。あれは、彼女の『モンスタリア遺伝子』が反応した結果だ」
由加「・・・・・・・・・」
???「少し昔の話だ・・・とある研究者が、いつも通り研究をしていた最中、一つの野望を抱いた・・・」

〇実験ルーム
「その野望とは、全てを破壊する『怪物』を創りあげる事・・・その為に、あらゆる実験を行った・・・」
「実験の結果、過度な細胞の投与を行った場合、ほぼ全ての素体で理性を完全に失う事がわかった・・・」
「だが、たった一つだけ・・・理性を失わない素体があったのだ。それが・・・『人間』の素体だ」
「力こそ劣るが、代わりに優秀な知能を持っている。比較データでも、知能指数は他種族を圧倒していた。使わない手はあるまい?」
「だが・・・無から生物を作るのはリスクを伴う。そこで、一人の協力者の力を借りたのだ・・・」
「その協力者は、同じ研究仲間で、友でもあった。だが──」
???「おい!どういうつもりだ!」
???「どういうつもり、とは何だ?」

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