最大の別れ(脚本)
〇洋館の玄関ホール
「うぉぉぉぉ!!」
四天王ウォルター「どうしたどうした、全然当たらんぞ」
カスミ「くそっ、動きが速い訳では無いんだが・・・」
グラハム「カスミさん、落ち着いて」
カスミ「お、おう」
マルク王子「全然攻撃が当たらないなんて・・・」
黒騎士アレックス「やはりおかしい・・・」
マルク王子「アレックス、何がおかしいの?」
黒騎士アレックス「ウォルターの奴、避けてばかりで攻撃が一度も無いのです」
マルク王子「え!?」
黒騎士アレックス「奴の狙いが一体なんなのか・・・それが読めないのです・・・」
カスミ「これならどうだ!!」
スカーレット女王「今!!」
四天王ウォルター「ぐっ!!」
マルク王子「当たった!!」
黒騎士アレックス「連続であれは使えないのか」
四天王ウォルター(全員こっちに集中してきてるな、そろそろか)
マルク王子「攻撃!?」
黒騎士アレックス「いや、攻撃では無さそうですが・・・」
帝国近衛兵(合図、今だ!!)
マルク王子「うわ!!」
黒騎士アレックス「王子、危ない!!」
マルク王子「アレックス!!」
トーマス「兄者!?この!!」
帝国近衛兵「ぐふっ!!」
四天王ウォルター「くっ失敗か」
カスミ「このヤロー!!」
スカーレット女王「アレックス様!?」
マルク王子「アレックス、ありがとう、ごめんなさい・・・」
黒騎士アレックス「王子・・・無事ですか・・・良かった・・・」
マルク王子「うん・・・アレックスが守ってくれたから・・・」
黒騎士アレックス「そうですか・・・ガフッ・・・」
マルク王子「アレックス!?」
スカーレット女王「アレックス様!?」
黒騎士アレックス「この命、尽きる前に・・・せめてウォルターを・・・」
スカーレット女王「そんな!!無茶しないでくださいませ!!」
黒騎士アレックス「王女・・・」
「うぉぉぉぉ!!」
黒騎士アレックス「そこだ!!」
四天王ウォルター「がはっ!!ここまでか・・・あとは頼みます、陛下・・・これを・・・」
四天王ウォルター「これでよい・・・」
〇洋館の玄関ホール
マルク王子「アレックス・・・」
黒騎士アレックス「王子・・・これを・・・お返し・・・します」
黒騎士アレックス「貴方は王子ではなく・・・立派な王でございます・・・さあ・・・これを・・・」
マルク王子「うん・・・わかった・・・」
黒騎士アレックス「カスミ殿・・・グラハム殿・・・短い間だったが・・・ありがとう・・・」
カスミ「アレックス・・・」
グラハム「アレックス殿・・・」
黒騎士アレックス「カリン殿、兄上の事・・・事情がどうであれ、すまなかった・・・あの世で・・・トーラス殿と酒でも交わそうかな・・・」
カリン「アレックス様・・・ありがとうございます」
黒騎士アレックス「相棒・・・今まで楽しかったぞ・・・」
相棒(シーサー)「ガウ・・・」
黒騎士アレックス「ライアス・・・トーマス・・・今まで付いて来てくれて・・・感謝する・・・マルク王の事・・・頼んだぞ・・・」
ライアス「兄貴・・・任せるっス!!」
トーマス「兄者・・・お任せください!!」
スカーレット女王「アレックス様・・・」
黒騎士アレックス「スカーレット女王・・・」
スカーレット女王「私・・・アレックス様の事を・・・お慕いしておりましたの・・・」
黒騎士アレックス「女王・・・期待に応えられなくなってすまない・・・お詫びに・・・」
スカーレット女王「アレックス様・・・」
黒騎士アレックス「マルク王・・・必ず・・・皇帝を・・・打ち取って・・・くだされ・・・」
マルク王子「アレックス・・・約束するよ・・・」
黒騎士アレックス「ふぅ・・・そろそろ・・・お別れの時です・・・この目で・・・戴冠式を・・・見られないのが・・・心残りです・・・」
黒騎士アレックス「マルク王・・・ご武運を・・・」
スカーレット女王「アレックス様・・・嫌ぁぁぁぁぁ!!」
マルク王子「アレックス・・・今までありがとう・・・」
マルク王子「皆、行こう!!いつまでも悲しんでいたら、アレックスに叱られる!!」
ライアス「王子・・・いえ国王、わかったっス!!」
トーマス「今度は我らがしっかりお守り致します!!」
カスミ「おう!!必ず皇帝をブチのめす!!」
グラハム「僕も頑張ります!!」
カリン「はい、最後までお付き合い致します!!」
スカーレット女王「アレックス様・・・見ててくださいませ、必ず勝ちますわ!!」
相棒(シーサー)「ガウ!!」
マルク王子「アレックス、必ず勝ってくるから、一緒に光国へ帰ろう!!行ってきます!!」