悪役令嬢お嬢さマージ!

花石雫

悪役令嬢の王子様は、大魔法使いなのです(脚本)

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〇森の中の小屋
ロゼウス「じゃーん♪さぁ着いたよ、お姫様♪」
フロンテラ「ここは・・・それに、あの建物は・・・?」
ロゼウス「ここはスィンリンの森だよ」
フロンテラ「スィンリン!?魔素は大丈夫ですの!?」
ロゼウス「うん、一部だけだけど、大丈夫になったんだ」
ロゼウス「まだ詳しくは分からないんだけどね・・・」
ロゼウス「どうやら、マージの副産物で魔素が打ち消されているみたいなんだ!」
フロンテラ「マージで・・・魔素が!!?」
ロゼウス「まだ、しっかりとした確証は無いんだけどね・・・」
ロゼウス「でもフロン、これが事実なら凄い事だよ!」
ロゼウス「長年悩まされてきた地、ツインホーンの魔素を払い探索できるって事なんだから!」
フロンテラ「確かに、ここから魔物が溢れて来ると聞きますわ・・・」
フロンテラ「その原因が調査出来るなら素晴らしい事ですわ!」
ロゼウス「ってことで、魔素も晴れたしあそこにマージ用の工房を立ててみたんだ♪」
フロンテラ「まぁ!あれはマージ用の工房なのですか?」
ロゼウス「うん。マージには沢山の素材が必要だし出来た物の管理もある、あの小屋だけだと手狭でしょう?」
フロンテラ「確かに・・・」
ロゼウス「とりあえず中に入ってみようか?」
フロンテラ「はい、ぜひ♪」

〇西洋風の部屋
フロンテラ「・・・・・・・・・」
フロンテラ「か・・・」
フロンテラ「可愛いですわぁ〜!!!!!」
ロゼウス「あはは、気に入ってくれて良かったよ」
ロゼウス「魔法でちゃちゃっと用意しただけだから、必要なものはこれから揃えていこうね」
フロンテラ「流石ロゼウス様、大魔法使い様・・・私は幸せものですわね・・・」
フロンテラ「この恩と愛情に答える為にも、いっそう頑張らないといけませんわね!!」
ロゼウス「うんうん、そんな頑張り屋さんのフロンに私からプレゼントがあるんだ」
フロンテラ「プレゼント?こんなに素敵な工房を用意してくださっただけで充分過ぎますのに?」
ロゼウス「それはそれ、これはこれってね」
フロンテラ「・・・木箱と宝箱?」
ロゼウス「そっちの宝箱はインベントリだよ」
ロゼウス「マージに使う素材の整理に使ってね♪」
ロゼウス「で、そっちの木箱は・・・」
ロゼウス「・・・うーん、妖精さんの宝箱って所かな?」
フロンテラ「・・・はい?」
ロゼウス「とりあえず、フタに触ってみて?」
フロンテラ「こうですか?」
フロンテラ「ロゼウス様、これは!?」
ロゼウス「昨日、探索用の精霊をたくさん森に放ったんだ♪」
ロゼウス「彼等が探索ついでに回収した素材を、定期的にここに放り込んでくれるよ!」
ロゼウス「ただし、何を持ってくるかは彼等の気まぐれだからインベントリで整理して使ってね♪」
フロンテラ「つまり、自分で行かずとも素材が集められるという事ですのね!?」
ロゼウス「うん。ここら辺は大丈夫だけど、他はまだまだ魔素で危ないからね・・・」
ロゼウス「フロンが安心してマージ研究が出来るように用意したんだ、受け取ってね♪」
フロンテラ「はい、ご配慮に感謝いたしますわ!」
フロンテラ「・・・」
ロゼウス「・・・フロン?」
フロンテラ「ロゼウス様・・・私の為に何から何まで用意して頂いて・・・ありがとうございます」
ロゼウス「どうしたの?急にかしこまって・・・」
フロンテラ「これらもですけれど・・・」
フロンテラ「・・・ロゼウス様は、私が自分の力で借金を返せるようにしてくださっているでしょう?」
フロンテラ「私を見捨てることも、ロゼウス様の力で全てを解決してしまうことも、きっと出来ますわよね・・・」
フロンテラ「でも、私が自分でこの困難を乗り越えられるようにサポートしてくださっている・・・」
フロンテラ「・・・全てをやってもらったと、私が負い目を抱えて生きて行くことがないように・・・」
フロンテラ「ロゼウス様・・・貴方に心からの感謝を申し上げますわ・・・」
ロゼウス「フロン・・・こちらこそ、ありがとう・・・」
ロゼウス「正直、私の独断でこんな辺境の地に連れてきてしまったでしょう?」
ロゼウス「結婚のためとは言え、両親の借金も勝手に背負わせてしまって・・・」
ロゼウス「正直、恨まれたって仕方ないと思っているよ・・・」
フロンテラ「そんな事・・・!貴方は私を助けてくれただけじゃありませんか・・・!!」
フロンテラ「感謝こそすれ、恨んだりなど決して有り得ませんわ・・・!!」
ロゼウス「・・・私はいつも、そういうフロンの強さに支えられているなぁ・・・」
ロゼウス「でもね、何時も言っているけど・・・私には君が必要なんだ」
ロゼウス「君と幸せに生きる未来の為ならなんだってするよ・・・だから」
ロゼウス「これからも、私と一緒に生きてくれる?」
フロンテラ「勿論ですわ・・・」
フロンテラ「貴方様との未来のために・・・私は頑張りますから・・・」
フロンテラ「ロゼウス様、どうか私と一緒に居てくださいましね?」
ロゼウス「うん、愛してるよフロン・・・」
フロンテラ「はい・・・」
ロゼウス「・・・あ、そうそう」
ロゼウス「他の部屋も案内しておくねっ!」
フロンテラ「は、はいっ!」
フロンテラ(いけないわ、フロン。いまのは、少々破廉恥でしてよ・・・!)
フロンテラ(そういう事は、まだまだお預けでしてよ!)

〇屋敷の書斎
ロゼウス「ここは私が魔法研究をする部屋だよ」
ロゼウス「フィールドワーク以外はここで研究しようと思ってるから何かあったらここに来てね♪」
フロンテラ「分かりましたわ♪」
ロゼウス「ここでなら、王都の研究所じゃ出来なかった研究もあれこれ出来そうだし・・・」
ロゼウス「・・・ふふっ、フロンには申し訳ないけど、少しワクワクしてる」
フロンテラ「好きな研究をさせてもらえないと、何時も嘆いておりましたものね」
フロンテラ「私が言うのもなんですが、この機会に思い切り研究してくださいましね!」
ロゼウス「うん、ありがとう♪」

〇鍛冶屋
ロゼウス「こっちは各工房だよ」
ロゼウス「私が魔道具を作ったりもするからそのために用意したんだ」
ロゼウス「まぁ、他にも考えてることはあるんだけど・・・」
ロゼウス「詳しくは、ライオガッタが来てから説明するね!」

〇地下室への扉
ロゼウス「こっちには、転移陣を用意してあるんだ」
ロゼウス「登録しないと使えないようにしてあるんだフロン、ここに手を当てて」
フロンテラ「こうですか?」
ロゼウス「・・・うん、これで大丈夫!」
ロゼウス「転移陣はあっちの小屋と繋げてあるから、いつでも行き来できるよ」
フロンテラ「いつの間に・・・!」
ロゼウス「ふふ、ちょいちょいっとね♪」
フロンテラ「本当、貴方様は何でもこなしてしまわれますわね・・・」
フロンテラ(でも、だからこそ次の王にと望まれる声も多かった・・・)

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