貴族教師 マリア (恥を知りなさい!!!)

神社巡り

マリア悲しむ!!!(脚本)

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〇通学路
山下太郎(おかしい・・・あの借金取りが来なくなったと思ったら、代わりに優しそうなお爺ちゃんが取り立てに来るようになった・・・)
山下太郎(しかも、前みたいに強引に取り立てて行く訳でもないし、お母さんと和気あいあいと世間話をしてお金も取らずに帰って行く・・・)
山下太郎(それどころか、返済の為のプランも組んで割の良い働き口まで紹介してくれたし・・・)
山下太郎(今まで高額な利息だけでも返すのに死にもの狂いだった母さんが、最近はめっきり明るくなった・・・)
山下太郎(話を聞くと、どうもあのお爺ちゃんは先生と関係がありそうなんだよなぁ~)
山下太郎(何ものなんだ?あの先生・・・)
借金取り康「よお!」
山下太郎「あっ!またきやがったのか!?」
借金取り康「何だよ・・・見知った相手に挨拶もしちゃいけないのかい?」
山下太郎「何だよ!!また家に借金の取り立てにでも来たのか!?」
借金取り康「おいおい・・・俺はもう借金取りじゃねぇよ・・・」
山下太郎「えっ!?」
借金取り康「猿蜂猪商会に組は吸収されて今じゃスッカリ老人ホームの介護員さ・・・」
借金取り康「全うに働いてみたら・・・この仕事の方が自分には合ってたよ・・・」
山下太郎(猿蜂猪商会・・・?先生が言ってたサルバチーノ公爵家となんか関係でもあるのか?)
借金取り康「しかし・・・お前のトコの先生・・・何者なんだ?俺の組を吸収できる様な企業を動かすだなんて・・・」
山下太郎(やっぱり・・・先生が絡んでいるのか?)
借金取り康「家の組は長年、裏の世界に君臨して、政治にも絡んでいくくらいの力だってあったんだ・・・」
借金取り康「それをあっさり吸収するだなんて・・・どんな力が働いたんだ?」
山下太郎「そんなの僕にだってわからない・・・」
山下太郎(本当に何者なんだろう・・・?やっぱり転生者・・・?)

〇教室の教壇
猿蜂猪マリア「下々の皆さ~ん・・・ご機嫌、如何かしらぁ~?」
猿蜂猪マリア「まったく・・・貴方達は・・・」
猿蜂猪マリア「目上の者に対しての礼儀すら満足に出来ないのかしら・・・」
猿蜂猪マリア「良いですか・・・何においても礼儀から始まるのは人としてのモラルです・・・」
猿蜂猪マリア「そんな事すらわからないのであれば・・・学ぶ以前の問題で、ここに来る資格すら無いという事・・・」
猿蜂猪マリア「あなた方は学校を何だと思っているのですか?」
猿蜂猪マリア「恥を知りなさい!!」
伊藤晴文「でた~!!!」
伊藤晴文「恥を知りなさい!!」
伊藤晴文「先生、ごきげんよう・・・」
山下太郎「ごきげんよう~」
麻美順子「ごきげんよう~今日も格好良いで~す」
猿蜂猪マリア「お黙りなさい!授業を始めますわよ!」
猿蜂猪マリア(それにしても・・・私を揶揄って喜ぶだなんて・・・少しは打ち解けてきたのかしら・・・?)
猿蜂猪マリア「ん?」
猿蜂猪マリア「ところで・・・あそこの席は何でいつも誰も座って無いのかしら?」
麻美順子「あそこは真行寺君の席です・・・」
猿蜂猪マリア「真行寺・・・?誰ですか・・・それは・・・私、見た事ございませんわよ・・・」
伊藤晴文「先生が来てから1度も学校に来てないんだから当たり前だよ・・・」
猿蜂猪マリア「学校に来てない?・・・それは聞き捨てならないですわね・・・」
山下太郎「親が政治家で学校より良い家庭教師が付いてるって自慢してたよ・・・特別な行事でも無きゃ学校に来ないよ・・・」
猿蜂猪マリア「美濃又・・・それを学校は放置しているのですか?」
美濃又オサム「は、はい・・・ご両親が教育関連の省庁と深い繋がりを持っていて、うちの校長程度では何も口出しができません・・・」
美濃又オサム(しかし・・・僕は何故この人に当たり前の様に敬語を使っているのだろう?)
猿蜂猪マリア「美濃又・・・それ・・・本気で言ってますの・・・?」
猿蜂猪マリア「私が来る前の担任は貴方だったのでしょう?」
猿蜂猪マリア「何故、自分の責務すら果たそうとせず、現実から目を背けているのです・・・」
美濃又オサム「し、しかし・・・一介の教師ができることは何も・・・」
猿蜂猪マリア「良いですか・・・美濃又・・・たとえ目の前の壁が鉄壁で不動なものであろうとも・・・」
猿蜂猪マリア「諦めないと思う気持ちが大切なのですよ・・・」
猿蜂猪マリア「教師を志していた頃の貴方は何処に行ってしまったのです?」
猿蜂猪マリア「貴方は・・・その頃の自分に今の自分を見せることができますの・・・?」
猿蜂猪マリア「恥を知りなさい!!」
美濃又オサム「うっ・・・」
美濃又オサム(まただ・・・貶されているというのに何も言い返せない・・・と言うか眩しくて見ていられない・・・)
美濃又オサム「わ、わかりました・・・放課後に真行寺君の家に行って学校に来るように説得してみましょう・・・」
猿蜂猪マリア「いいえ・・・善は急げよ・・・」
猿蜂猪マリア「今日は美濃又・・・貴方が授業を行いなさい・・・私は早速、真行寺家へ行ってきますわ・・・」
麻美順子「え~っ・・・先生、行っちゃうの?先生の授業面白いのにぃ・・・」
山下太郎「放課後じゃダメなの?」
猿蜂猪マリア「心配なさらなくても直ぐに戻ってきますわ・・・美濃又・・・後はお願いしますわ・・・」
美濃又オサム「は、はい・・・」

〇大きな日本家屋
猿蜂猪マリア(ここが真行寺家かしら・・・随分、古風なお屋敷ですこと・・・)
猿蜂猪マリア「誰かぁ~・・・誰か、いらっしゃるかしら?」
真行寺家執事 朝倉「いらっしゃいませ・・・当家に何か御用がおありでしょうか?」
猿蜂猪マリア「私は真行寺君の担任をしておりますマリア・サルバチーノと申します」
猿蜂猪マリア「彼は御在宅かしら・・・?」
真行寺家執事 朝倉「おや?学校の先生でいらっしゃいましたか?」
真行寺家執事 朝倉「直ぐにお坊ちゃまをお呼びしてまいります!」
真行寺昭文「学校から先生が来たというから来てみたら・・・誰なんだ?お前?」
真行寺昭文「そんな変な格好しやがって・・・」
猿蜂猪マリア「貴方・・・こんな御立派なお屋敷に住んでいながら人としての礼儀すら真面にできないのですね?」
真行寺昭文「何だと!?」
真行寺昭文「だいたい誰だよ・・・お前は!?」
猿蜂猪マリア「貴方のような礼儀知らずに名乗る必要も無いと思いますわ・・・」
猿蜂猪マリア「まずはその高慢ちきな態度を改めてみては如何かしら?」
真行寺昭文「何だとぉー!それは真行寺家の次期当主である僕に言ってるのか⁈」
猿蜂猪マリア「はぁ・・・貴方のお家がどんなに素晴らしい名家だとしても・・・」
猿蜂猪マリア「その低俗な態度でお家の高が知れますわ・・・」
猿蜂猪マリア「恥を知りなさい!!」
真行寺昭文「なっ・・・!?」
猿蜂猪マリア「良いですか・・・私は一度しか言いません・・・」
猿蜂猪マリア「真面に礼儀すら身についていない貴方に世の中の基本から教えて差し上げます!」
猿蜂猪マリア「学校に来て学びなさい!」
真行寺昭文「学校に行って何になるんだよ!?」
真行寺昭文「僕には学校の先生より優秀な家庭教師が居るんだぞ!」
猿蜂猪マリア「貴方・・・それ・・・本気で言ってますの?」
猿蜂猪マリア「・・・・・・・・・・・・・・・」
猿蜂猪マリア「学校で学ぶことは学問だけではありません!」
猿蜂猪マリア「現に貴方は人に対する礼儀すら身に着けてはいらっしゃいませんよね!?」
真行寺昭文「うっ・・・」
真行寺昭文(何なんだ・・・こいつは・・・僕は真行寺家の人間だぞ・・・)
猿蜂猪マリア「学校で過ごす時間の中で学ぶことは幾らでもあります・・・」
猿蜂猪マリア「それは・・・人との繋がり方や相手を見極める力・・・」
猿蜂猪マリア「日頃からコミュニケーション能力を養って人脈を広げて御覧なさい・・・」
猿蜂猪マリア「それが身に付いた時、貴方はきっと素晴らしい当主になっていると思いますわよ・・・」
真行寺昭文(うっ・・・ま、眩しい・・・何だこの心が洗われていく気持ちは・・・)
真行寺昭文「わ、わかりました・・・」
真行寺昭文「ところで貴女はどちらさまですか?」
猿蜂猪マリア「私ですか?」
猿蜂猪マリア「私はサルバチーノ公爵家の皇女・・・」
猿蜂猪マリア「マリア・サルバチーノ・・・貴方の先生よ!」
  登校拒否の生徒を学校に呼び戻したマリア・・・
  彼女はいったい何者なのだろうか・・・?
  
           END

コメント

  • マリア先生の演説には説得力かありますね👍子供達からも好かれてるみたいだし良い主人!
    面白かったです

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