愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第46話 愛する人を守れ! クローバー参上①(脚本)

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〇森の中の写真館
  家々から明かりが消え始めた夕刻すぎ。

〇明るいベランダ
  月明かりに照らされながら、林檎は外の景色を眺めていた。
朝陽林檎(まさか、黒岩さんがあの男の子だったなんて・・・)

〇美しい草原
黒岩優斗「結婚指輪だよ」
  笑いかける少年の笑顔が、成長した優斗の笑顔と重なる。

〇明るいベランダ
朝陽林檎(! だからって、ホントに結婚するわけないじゃない!)
朝陽林檎(だってあの人、ものすごく意地悪で・・・)

〇結婚式場のテラス
黒岩優斗「アバウトなのは・・・ムカつく」

〇ホテルの駐車場
黒岩優斗「・・・子守りは業務に入ってなかったはずだけど」

〇明るいベランダ
  優斗の数々の意地悪な発言を思い出す。
朝陽林檎「でも・・・」

〇結婚式場の廊下
黒岩優斗「おいおい。いつもの元気はどうした」

〇養護施設の庭
黒岩優斗「キーホルダー・・・もしかしてこれか?」

〇明るいベランダ
朝陽林檎「優しいところもあるよ、ね・・・」
  高鳴る鼓動を抑えるように胸に手を当て、林檎は夜空の月を見上げた。

〇森の中のオフィス

〇校長室
朝陽林檎「あやめさん、コピー終わりました」
朝陽林檎「・・・あ!」
  打ち合わせをしていた優斗と、思わず目が合ってしまう。
  林檎は慌てて目を逸らした。
朝陽林檎(何してるの私! 相手は黒岩さんなんだから、普通に普通に!)
霧乃あやめ「ありがとう、林檎。 じゃ黒岩さん、今日はこれで」
黒岩優斗「はい、お疲れ様です」
霧乃あやめ「もうこんな時間。早く仕事終わらせなくちゃ・・・」
霧乃あやめ「そうだわ。林檎にこれあげる」
朝陽林檎「わぁ~、遊園地! いいんですか?」
霧乃あやめ「お客様から頂いたんだけど、私は忙しくて行けそうにないから」
朝陽林檎「嬉しい。ありがとうございます!」
黒岩優斗「遊園地ねえ。一緒に行ってくれるボーイフレンドはいるのか?」
朝陽林檎「はぁ!? いますよ!」
黒岩優斗「どうせ女友達だろ」
朝陽林檎「そっ、それは・・・」
黒岩優斗「ははは。図星だ!」
朝陽林檎「も~! あなたね・・・」
霧乃あやめ「はいはい、そこまで!」
霧乃あやめ「相変わらず痴話喧嘩ばかりして。そんなに仲良いなら二人で行ってきたら?」
朝陽林檎「えっ!?」
黒岩優斗「コイツとですか?」
朝陽林檎「ちょっと、コイツって何!」
霧乃あやめ「静かに! とにかくそれはあなたたちにあげるから。使ってちょうだい。いいわね!?」
朝陽林檎「はっ、はい!」
黒岩優斗「はい・・・」
霧乃あやめ「よろしい」
霧乃あやめ「全く、こっちは仕事が山積みなんだから・・・」
朝陽林檎「・・・えーっと」
黒岩優斗「・・・はあ。 しょうがないな。一緒に行くか」
朝陽林檎「! べ、別にいいですケド・・・」

〇教室
朝陽林檎「もしかして、これって・・・デート?」
武笠蘭「よっ! 林檎!」
朝陽林檎「わっ!?」
  手に持っていたチケットを落とす。
武笠蘭「何これ。遊園地の招待券?」
朝陽林檎「う、うん。実は今度の日曜日、黒岩さんと行くことになっちゃって・・・」
武笠蘭「黒岩さんと!? なんで!」
朝陽林檎「えっと、あやめさんからこれもらった時に、たまたま黒岩さんがいて・・・二人で使えって・・・」
武笠蘭「はぁ!? 何それ、本気で行くの?」
朝陽林檎「だって約束しちゃったし・・・」
武笠蘭「そんなの断ればいいじゃん!」
朝陽林檎「う、うん。そうなんだけど・・・」
武笠蘭「あ。もしかして林檎・・・」
朝陽林檎「なっ、なに言ってんの!? 私は別に黒岩さんのことなんか──」
武笠蘭「まだ何も言ってないけど」
朝陽林檎「と、とにかく仕方なくだよ。 仕方なく! あはは・・・」
武笠蘭「ふ~ん・・・」

〇遊園地の広場
  ~数日後~
  一足先に遊園地に到着した林檎は、ゲート前で優斗を待った。
  そこから少し離れた物陰に、林檎の姿を監視する人影がある。
武笠蘭(今日の林檎、一段とかわい・・・)
武笠蘭(ダメだダメだ。林檎がアイツにヘンなことされないように、ちゃんと見張っておかないと!)

〇遊園地の広場
黒岩優斗「悪い、待たせたな」
朝陽林檎「いえ別に」
黒岩優斗「・・・!」
朝陽林檎「? 黒岩さん?」
黒岩優斗「馬子にも衣装とはこのことだな」
朝陽林檎「・・・はい?」
黒岩優斗「あれ、知らない? どんな人間も身なりを整えたら立派に・・・」
朝陽林檎「意味は知ってます! も~、なんであなたはいつもそうなんですか!?」
黒岩優斗「いや、俺はただ・・・」

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