魔報士の戦場

ぽんたろう

最終話『ラスト公演』(脚本)

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〇結婚式場前の広場
エイリ「よし、目的地に向けて出発しますか」
エイリ「それで、レイドは付いてきてくれるの?」
エイリ「強引に契約終了していったけど」
レイド「グレーシアまでは付いていく」
レセ「良かった」
レイド「その後は」
エイリ「ビルデと一緒に行くんでしょ?」
レイド「知ってたのか」
エイリ「そりゃあ、朝から 仲良さそうにしてるの見てるからね」

〇原っぱ
リユ「いろいろとお世話になりました」
ビルデ「いや、こちらこそ 色々と醜態を晒してしまったな」
リユ「いろいろと勉強をさせていただきました」
リユ「これからはそれを活かして 立派な魔報士になります!」
ビルデ「ああ」
カタリナ「頑張ってね!」
リユ「はい!」

〇巨大な城門
エイリ「着いちゃったね」
レセ「ここでお別れですね」
レイド「短い間だったけど楽しかったよ」
レイド「君らのおかげで過去を清算できた」
レセ「こちらこそ、レイドさんのお陰で やりたいことが少しわかった気がします」
エイリ「また、どこかで会えるはずだよね」
レイド「もちろんだ」
レイド「もし、何かあったときは、すぐに呼んでくれ」
レイド「そのときはビルデと一緒に すぐに駆けつけるからさ」
エイリ「ありがとう!」
レイド「それじゃあ!」
エイリ「行っちゃったね」
レセ「ああ」
レセ「でも俺たちの旅はこれからだけどな」
リユ「ビルデとカタリナさんに挨拶して こっちに合流出来たよ」
レセ「リユ!」
エイリ「契約も終わったんだね」
リユ「あっちにはカタリナさんもいるし 魔報士は2人も必要ないからね」
レセ「ところで、俺たちの目的の場所は どうやって行くんだ?」
エイリ「確か、案内の人が来てくれるはず」
ユーリ「お初にお目にかかります」
ユーリ「私、正騎士のユーリと申します」
ユーリ「この度、”はじまりの村”へ 私がご案内させていただきます」
エイリ「よろしくお願いしやーす」
レセ「正騎士自ら!?」
ユーリ「ちょっと、村が特殊なもので 私以外にはこの役は務まらないんです」
エイリ「じゃあ、さっそく行こうか」

〇市場
岩本「なぜ、僕らが出迎えないといけないんだ」
岩本「マンガの締め切りが近いというのに」
石井「急にユーリさんから 要人が来るから総出で出迎えるように 言われましたけどこれですからね」
村田「みんな、知らない人が苦手だから 自分の部屋に閉じ篭っちゃいました」
岩本「クジでハズレ引いたから ここにいるけど」
岩本「さっさと終わらせて、仕事に戻りたい」
石井「おや?来たようですね」

〇市場
ユーリ「こちらが”はじまりの村”になります」
ユーリ「てめえら!歓迎の挨拶だ!」

〇市場

〇市場
ユーリ「あいつら!逃げやがったな!」
エイリ「あらー・・・もしかして嫌われてる?」
リユ「異世界の人は警戒が凄いんですかね」
ユーリ「なんていうか、知らない人間が 苦手なだけです」
エイリ「あ、そっち系?」
ユーリ「すみません」

〇地下室
ユーリ「お前らこんなところで逃げ込まないで 早く来い!」
石井「女の子が2人も来るなんて 聞いてないですよ!」
岩本「そうです!」
ユーリ「本当面倒な奴らだな」
ユーリ「とりあえず来てくれよ」

〇城の会議室
ユーリ「というわけで、話し合いをするぞ」
ユーリ「お前らこちらのいる方が シュプネー出身の歌姫様のエイリさんだ」
ユーリ「絶対失礼のないようにな」
石井「・・・・・・」
エイリ「エイリです!今日は忙しいのにありがとね!」
石井(可愛い)

〇城の会議室
「・・・・・・」
(この子も可愛い)
リユ(私嫌われてるのかな 全然視線を合わせてくれないし 喋ってくれない)
(こっち見てるけど、僕のこと好きなのかな?)

〇城の会議室
ユーリ「こいつらに聞きたいことあるなら 何でもどうぞ」
ユーリ「まともに喋れるか分からないけど」
ユーリ「こいつが1番まともに話せるタイプです」
エイリ「はい!」
石井「・・・・・・」
エイリ「単刀直入で聞くけど」
エイリ「”タチバナエイリ”って知ってる?」
石井「タチバナエイリ!?」
エイリ「その顔は知ってる顔だよね?」
石井「あなたが何でその名を!?」
石井「もしや・・・・・・」
エイリ「そう」
エイリ「僕がそのタチバナエイリだよ」
ユーリ「えっと、それは」
石井「立花エイリ」
石井「日本で有名子役だった」
石井「しかし、11年前の交通事故で 乗っていた車が大破し 遺体は見つかってないはずです」
ユーリ「エイリさんが異世界転移者ということか!?」
エイリ「そうです」
ユーリ「マジか」
ユーリ「転移者にも普通の人いるんですね」
ユーリ「何でうちにはまともなやつがいないんだ」
石井「我々を何だと思ってるんですか!」
ユーリ「無職」
石井「ひどい」
エイリ「私のことを知ってる”日本”の人で良かった」
石井「確かに面影は残ってますね」
ユーリ「幼児好きなのか?」
石井「違いますよ!」
石井「このエイリさんはわずか6歳にも関わらず 天才子役としてテレビやネットで 国民的大人気だったんです」
ユーリ「お前が饒舌に話しているのを 聞いただけで凄かったのが伝わってくる」
石井「まさか、この世界に来ているなんて 思ってもいませんでした」
エイリ「ねえ、僕のパパとママは生きてるの?」
石井「は、はい!生きてますよ」
石井「事故の後、娘の安否を心配して テレビにも出ていましたからね」
石井「当時、センセーショナルに 報じられていましたよ」
エイリ「・・・・・・」
エイリ「良かった」
エイリ「パパとママは生きてるんだ」
エイリ「ありがとう」
エイリ「それを聞けただけで この村に来た甲斐が本当にあったよ」
エイリ「これで希望が湧いてきた」
石井「それなら良かった」
石井(可愛い、さすがタレント)
ユーリ「お前ら、初めて社会のために役に立ったな」
石井「ユーリさん、一言余計ですよ!」
エイリ「ハハハハ」
石井「まあ、いいか」
石井(初めて女の子とまともに話せた)
エイリ「そうだ!お礼をしないとね」
ユーリ「お礼ですか?」

〇劇場の舞台
エイリ「はーい、じゃあ、お礼に歌いまーす!」
エイリ「みんなー、楽しんでいってねえ!」

〇劇場の座席
石井「まさか、この世界でタレントに会えるなんて」
村田「しかも、天才子役のエイリちゃん! 昔好きだったな」
岩本「うおおおおお」
岩本「えいりたーーーん」
村田「このホールも作っといて良かった!」
石井「今日は楽しみましょう」

〇貴族の部屋
リユ「公演すごく良かったよ!」
エイリ「ありがとう!」
レセ「両親が生きてること分かったけど これからどうするんだ?」
エイリ「もちろん」
エイリ「元いた世界に戻るための方法を探すよ」
リユ「つまり?」
エイリ「旅を続けまーす!」
レセ「そうか!」
エイリ「だからね、一緒についてきてくれるかな?」
「もちろん!」

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