第5話 お祭り(脚本)
〇土手
リエラ「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」
リエラ「思った以上に辛いですわ・・・・・・」
リエラ「本当は家で過ごしたかったのですが・・・・・・」
リエラ「仕方ありませんわ・・・・・・一緒に遊びたかったですもの」
〇学校脇の道
佐原裕貴「・・・・・・・・・・・・」
佐原裕貴(リエラさん・・・・・・まだかな)
佐原裕貴(忘れてたり・・・・・・)
佐原裕貴「ん・・・・・・?」
リエラ「ごめんなさい・・・・・・遅れましたわ・・・・・・」
佐原裕貴「リエラさん!」
佐原裕貴「良かった、来てくれたんですね」
リエラ「当たり前ですわ・・・・・・」
リエラ「ごほっ・・・・・・ごほっ・・・・・・!!」
佐原裕貴「少し調子悪そうですけど・・・・・・大丈夫ですか・・・・・・?」
リエラ「っ・・・・・・今日は良くない日ですわ」
佐原裕貴「良くない日・・・・・・?」
リエラ「空・・・・・・見上げてくださいまし」
裕貴が空を見上げると、綺麗な満月が輝いていた。
佐原裕貴「月が・・・・・・綺麗ですね」
リエラ「ええ、不愉快な程に・・・・・・」
佐原裕貴「えっ!?」
佐原裕貴(ひ、皮肉か何かなのか・・・・・・!?)
リエラ「月は太陽の光で輝きを放つ・・・・・・」
リエラ「吸血鬼にとっては・・・・・・不快で仕方ありませんわ」
佐原裕貴(良かった、フラレたわけじゃなかった)
リエラ(それに・・・・・・満月の日は奴が──)
佐原裕貴「あ、でも調子悪いなら今日は──」
リエラ「遊びに行くに決まってますわ!!」
リエラ「ここまで来たんですもの、思い切り楽しみたいですわ」
佐原裕貴「そうですね!行きましょう!」
〇お祭り会場
リエラ「何か曲が流れていますわね」
佐原裕貴「ここのお祭りでいつも流れる曲です!」
リエラ「お祀り、何を祀るのかしら?」
佐原裕貴「さあ・・・・・・そこまでは」
佐原裕貴「えっと、どれかやってみたいのはありますか?」
リエラ「わたくしは分からないから、裕貴さんにお任せしますわ」
佐原裕貴「じゃあ金魚すくいをやりましょう!」
〇お祭り会場
リエラ「っ・・・・・・!」
リエラ(頭痛くて・・・・・・皮膚がチクチクして・・・・・・)
リエラ(集中出来ませんわ・・・・・・)
リエラ「金魚"救い"・・・・・・中々難しいですわ・・・・・・」
佐原裕貴「初めてだと難しいですよね」
佐原裕貴「少し貸して下さい」
佐原裕貴「はっ!」
裕貴は1番大きな金魚を掬い上げてみせた。
リエラ「凄い・・・・・・取れましたわね!」
佐原裕貴「リエラさん、良かったらどうぞ」
リエラ「いいのかしら!?」
佐原裕貴「はい!俺んち金魚いっぱいいるんで」
リエラ「ありがとう、感謝しますわ」
リエラ「わたくしの眷属として、大切に育てますわね」
リエラ「救い上げて下さった裕貴さんに感謝なさい、ゴールド・マモン・フィッシュ」
佐原裕貴(なんか意味わかんない名前付けてる・・・・・・)
〇お祭り会場
リエラ「これは何ですの?」
佐原裕貴「ラムネだよ、飲み口のビー玉を押してみて」
リエラ「えっと・・・・・・こう──」
リエラ「わぁっっ!?」
リエラ「あ、溢れてしまいましたわ!」
佐原裕貴「上手くやらないと溢れちゃうんですよ〜」
リエラ「それを先に──」
佐原裕貴「早く飲んで!どんどん溢れちゃいます!」
リエラ「口の中が少しチクチク・・・・・・毒か何かですの?」
佐原裕貴「これが炭酸だよ」
佐原裕貴「どうです?人間の飲み物は」
リエラ「・・・・・・今度吸血鬼の飲み物を飲ませてやろうかしら」
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狼男と吸血鬼が揃って、わくわくの展開ですよね!!
夜店でデートも楽しそうで、次で終わってしまうのが残念ですね😱