第6誓 捧げなきゃ!(脚本)
〇小さな小屋
ルイーナ「ラスキア! 誕生日、おめでとう!!」
ラスキア「あ、ありがとう・・・」
ルイーナ「ほら! お肉もお野菜もあるよ!!」
ルイーナ「今日はいっぱい食べてね!」
ラスキア「・・・ああ」
リムド「ラスキアも20歳・・・という事で・・・」
リムド「共に呑み交わそうじゃないか!!」
ラスキア「ありがとう・・・!! じゃ、遠慮なく・・・!!」
ルイーナ「いーなぁー!! 私も呑みたい!!」
ラスキア「お子ちゃまにはまだ早いだろ?」
ルイーナ「お、お子ちゃまじゃないもんっ!」
ルイーナ「いーわよっ!! 私には大好きなキトルスのジュースがあるもんっ!! これで乾杯!!!!」
「乾杯!!!!!!」
リムド「・・・」
ルイーナ「・・・」
ラスキア「・・・」
「・・・」
ルイーナ(お酒って・・・美味しいのかな・・・?)
「・・・」
ルイーナ「──・・・って・・・!! 二人共!! 黙っちゃって・・・どうしたの!?」
ルイーナ「・・・お酒・・・マズかった・・・?」
リムド「アッハッハッハ!! 美味い!!!!この酒は格別に美味いッ!!!!!!」
リムド「どうだ!? ラスキア!もう一杯・・・──」
リムド「・・・ぐぅ・・・」
ルイーナ「えっ!? 父さん!?もう酔っちゃったの!?」
ルイーナ「ラスキア! ラスキアは!? 呑んで大丈夫・・・──」
ラスキア「ルイーナ・・・!!!!」
ルイーナ「は、ハイ!?」
ラスキア「・・・・・・・・・・・・好きだ!!!!」
ラスキア「俺の・・・太陽の涙になってくれ・・・!!!!」
ルイーナ(・・・これは・・・酔ってる?)
ルイーナ「ら、ラスキア!? とりあえず・・・水!! 水、飲もう!?」
ラスキア「いやだ!!」
ラスキア「こっちの方がいい!!!!」
ルイーナ「お酒は、ダメ!! もうこれ以上、呑んだらダメ!!!!!!」
ラスキア「ルイーナ・・・キス・・・して?」
ルイーナ「は?」
ラスキア「・・・今日は・・・俺の誕生日・・・」
ラスキア「・・・プレゼントは?」
ルイーナ「あ、あああ・・・あるよ!! プレゼント! はい!!これ!!」
ラスキア「・・・」
ラスキア「これ・・・なんか・・・ 俺に似てる・・・?」
ルイーナ「あ、わかった? 瞳の色とかラスキアに似せて作ってみたんだよ!」
ラスキア「・・・これ・・・ルイーナの手作り?」
ルイーナ「う、うん・・・ ラスキアのアクセサリーより上手くないけど・・・──」
ラスキア「ありがとう・・・ 大切にする・・・」
ルイーナ「ら、らららラスキアさん!? い、いいい今!! ほっぺに・・・!!ほっぺに!?」
ラスキア「うん? 唇の方が良かった?」
ルイーナ「っっっ──〜〜〜〜〜!!!!!!!!」
ルイーナ「そんな酒臭いキスなんてっ! お断りよッッッ!!!!!!!!」
〇西洋風の部屋
ルイーナ(バカーーー!! ラスキアのバカーーー!!!!!!)
ルイーナ「勢いでお酒の瓶、持って来ちゃったけど・・・」
ルイーナ「これは、没収!! 没収よッッッ!!!!!!!!」
ルイーナ(・・・にしても・・・)
ルイーナ(ラスキアって・・・ 酔うと・・・ あんな感じになるのね・・・)
ルイーナ(あれは・・・私にだけの言葉なのかな・・・?)
ルイーナ(他の女の人にも・・・ああいう事・・・ 言っちゃうのかな・・・?)
ルイーナ「ほ、ほほほ・・・ほっぺにちゅー・・・とか・・・?」
ルイーナ「く、くくく唇にちゅーとか・・・ 平気でしちゃうのかな・・・?」
ルイーナ「なんだろ・・・? お酒の勢いでも・・・」
ルイーナ「ラスキアが・・・ 他の女の人と・・・ キス・・・するとか・・・」
ルイーナ「ちょっと・・・嫌だなぁ・・・」
〇ファンタジー世界
──遺跡・ヴァニタス──
ゼノンアビス「・・・──我はここに誓う!!」
ゼノンアビス「ソルの国に今年も安寧と繁栄をっ!!!!!!」
ゼノンアビス「ソルの国に太陽のご加護と月影のご慈悲をっ!!!!!!」
ルイーナ(すごい歓声・・・!! ゼノ・・・堂々としていて・・・ すごいなぁ・・・!!)
ラスキア「いよいよ俺達の番だな?」
ルイーナ「う、うん・・・緊張するね?」
ラスキア「ささっと終わらせようぜ?」
ルイーナ「う、うん!」
ゼノンアビス「ルスキニアへ捧ぐ! 今年の実りの恵みを ソルの国への繁栄の礎とし、ソルヴィータの甘露を人々の元へ分け与えよ!!!!!!」
「ルスキニアに! 太陽と月影の恵みを!!!!!!」
ルイーナ(ん?)
ルイーナ「う、うわッッッ!!!!!?」
ラスキア「ルイーナッッッ!!!!!!」
ルイーナ「・・・う・・・う・・・?」
ルイーナ「ラスキア・・・?」
守護獣 ルスキニア「フハハハッッッ!!!!!! 今年の供物は一味違うなぁ!!!!!!」
ゼノンアビス「・・・な、何だ!?ヤツは!?」
近衛騎士 エクス「ゼノンアビス様!! 危険です!! お下がり下さいっ!!!!!!」
ゼノンアビス「下がってられるか!! ルイーナ!!!! ラスキア!!!!!!」
ラスキア「・・・ぐっ・・・!! お前は・・・!?」
守護獣 ルスキニア「この泉を守護する者・・・ 人は我をルスキニアと呼ぶ・・・」
守護獣 ルスキニア「久方ぶりの人の世・・・ 今年の供物は『太陽の王子』自ら生贄になるのか?」
ラスキア「・・・?」
守護獣 ルスキニア「そちから・・・ 『太陽の王子』の匂いがするぞ・・・」
ラスキア「・・・違う」
ゼノンアビス「ラスキアッッッ!!!!!!」
ラスキア「ゼノ!!!!!!」
守護獣 ルスキニア「・・・」
守護獣 ルスキニア「・・・???」
守護獣 ルスキニア「『太陽の王子』が・・・二人・・・?」
守護獣 ルスキニア「フハハハッッッ!!!!!!」
守護獣 ルスキニア「面白いッッッ!!!! ・・・さて、どちらが我の贄になってくれるのか?」
ゼノンアビス「何をごちゃごちゃと・・・!! ラスキア、下がってろ!!」
ラスキア「ゼノ!! お前の方こそ下がってろ!!!!」
守護獣 ルスキニア「どちらの方からも・・・『太陽の王子』の匂いがする・・・!!」
守護獣 ルスキニア「ならば! 二人共、贄となれっっ!!!!!!」
ラスキア「ゼノ!!!! 避けろッッッ!!!!!!」
ラスキア「・・・ぐっ・・・!!」
守護獣 ルスキニア「こ、この光は!?」
守護獣 ルスキニア「グワァァッッッ!!!!!!!! 宝石に!! 吸い込まれる──!!!!!!」
「ラスキア!!!!!!」
ルイーナ「ラスキア? ラスキア! 大丈夫!?」
ラスキア「・・・」
「!!!!!!!!!?」
ルイーナ「ラスキア!!!!!!」
ルイーナ「・・・あ・・・心臓の音・・・ 聴こえる・・・!」
「よ・・・良かった〜〜〜〜〜!!!!!!!!」
ゼノンアビス「・・・とりあえず・・・ ラスキアを安全な所へ運ぼう」
ルイーナ「うん・・・」
ルイーナ「ゼノ・・・みんなが不安がってるから・・・」
ゼノンアビス「ああ・・・任せとけ!」
ゼノンアビス「お集まりの皆様!!」
ゼノンアビス「今年の余興はいかがだっただろうか? この後は、ソルヴィータを皆に 振る舞う事になっている!!!!」
ゼノンアビス「祭りを最後まで楽しんで行ってくれ!!!!」
冒頭の酔っ払いシーンの演出が…😂 父さん🤣🤣🤣
そんな非日常な日常回も楽しいなーと読んでいたら、まさかまさかの急展開に😵
見所満載で本当にステキです😊
ラスキア大活躍!
お酒の席で口説かれるのは勘弁ですが、ルイーナも意識せざるを得ないですね。
宝石の力、まだ謎ですね。ラスキアだから発動したのかな?
守護獣なのに王子を食べようとしたのも何か裏があるのかしら?