私の推しは、最強にかわいい!!

姫野 ももな

楽しい1日と悲しい現実の始まり(脚本)

私の推しは、最強にかわいい!!

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〇可愛い部屋
望月 咲「葵奈ちゃんの番組、見なきゃ!!」
星空 葵奈「みんな、こんにちは!! 今日も楽しい時間がやってきました!!──」
望月 咲「葵奈ちゃん・・・今日もかわいい」
望月 咲「何〜」
???「おねーちゃん、葵奈ちゃんの番組見てるの?」
望月 咲「見てるけど・・・何?」
???「僕も見たい」
望月 咲「勝手に見ればいいじゃん」
望月 樹「やった〜!!」
望月 咲「急に入ってきていいなんて、一言も言ってないから」
望月 樹「おねーちゃんのケチっ!!」
望月 咲「何よ!!」
星空 葵奈「えーと、今日のお便りは・・・”さーちゃん”から──」
望月 咲「お便り・・・!!」
星空 葵奈「”私も葵奈ちゃんみたいにみんなを笑顔にしたいです!! どうすればいいですか?”」
星空 葵奈「えーと、まず・・・歌を練習して、ダンスも習っていけば、必ず夢は叶うよ」
望月 咲「なるほど・・・」
望月 樹「おねーちゃん、急に走んな!!」

〇綺麗なダイニング
望月 咲「お母さん!!──」
望月 咲「なんで、ひろが家に来てるの?」
山村 ひろ「別にいいだろ・・・」
望月 咲「ここは、私の家です!! 勝手に入らないでください!!」
山村 ひろ「お前・・・俺にそんなこと言って、”これ”あげないよ?」
望月 咲「えっ!? 葵奈ちゃんのライブのチケット!!欲しい!!」
山村 ひろ「お前には、あげないよ」
望月 咲「ちょうだいっ!!」
山村 ひろ「無理」
望月 咲「ちょうだいっ!!」
山村 ひろ「お前・・・葵奈のライブの日、家族で旅行に行く日だろ?」
望月 咲「はっ!?」
望月 咲「忘れてた・・・何も準備終わってない」
山村 ひろ「全く・・・俺が手伝ってやるよ」
望月 咲「何を?」
山村 ひろ「準備」
望月 咲「結構です!!」
山村 ひろ(・・・準備、終わるのか?)

〇可愛い部屋
望月 咲「ひろなんか大嫌い!!」
望月 咲(なんで、毎日家に来るの・・・?)
望月 咲「準備、終わった〜!!」
望月 咲「もう少しで葵奈ちゃんが出演する、ドラマが始まちゃう・・・」

〇綺麗なダイニング
望月 樹「ひろ!!」
山村 ひろ「樹・・・大きくなったな」
望月 樹「でしょ!!」
山村 ひろ「一緒にゲームするか?」
望月 樹「する!!」
山村 ひろ「じゃあ、俺はゲーム出来るように準備するから待ってて」
望月 樹「はーい!!」
山村 ひろ(咲と似てるな・・・)

〇綺麗なダイニング
望月 樹「ちょっと、ひろ・・・甲羅ぶつけないで」
山村 ひろ「ごめんw」
望月 咲「ねぇ、2人とも・・・何やってるの?」
望月 樹「何って、ゲームしてるけど」
望月 咲「そうなんだ ──」
山村 ひろ「咲もやるか?」
望月 咲「私はやらない・・・もう少しでダンス教室に行かなきゃだから」
山村 ひろ「咲って、ダンス教室習ってたのか?」
望月 咲「そうだよ!! 葵奈ちゃんみたいに人を笑顔にしたいから!!」
山村 ひろ「・・・・・・」
山村 ひろ「咲ならできるよ」
望月 咲「ありがとう、ひろ」
望月 咲「ダンス教室に行ってくるね」
「行ってらっしゃい!!」

〇市街地の交差点
望月 咲「今日のダンスは、何を踊るんだろう・・・」
望月 咲「えっ?」
望月 咲「キャー!!」
???「あっ、やべ・・・」
???「・・・!?」
星空 葵奈「早く救急車呼ばないと・・・」
星空 葵奈「君・・・大丈夫?」
望月 咲「・・・・・・」
医者「おまたせしました、今すぐ病院に向かいましょう」
星空 葵奈「あの子がどうか・・・無事でありますように!!」
星空 葵奈(もしかして、この子はひろ先輩の言っていた女の子・・・)
星空 葵奈「もしかしたら、この辺にあの子の家があるかもしれない!!」
星空 葵奈「親御さんに知らせなきゃ!!」

〇一戸建て
星空 葵奈「多分、ここだ!!」
???「はーい・・・葵奈?」
星空 葵奈「ひろ先輩!?」
???「大声で言うんじゃねぇ・・・ファンにバレたらどうするんだよ」
星空 葵奈「ごめんなさい・・・」
星空 葵奈「そんなことより、ひろ先輩・・・大変なことになってるので一旦私と付いてきてください」
???「はっ!? どういうことだよ・・・」
星空 葵奈「事情は後で話します── とりあえず、病院まで来てください」
???「あ、ちょっと・・・ったく、しょうがねぇから行くか」

〇病院の待合室
星空 葵奈「えーと、あの子の病室は・・・」
星空 葵奈「・・・!?」
星空 葵奈「どうしよう、私・・・あの子の名前、分からない」
山村 ひろ「葵奈・・・お前、伝え方があやふやでなんも分かんねぇだろ」
星空 葵奈「ご、ごめんなさい」
星空 葵奈「あ、あの〜」
山村 ひろ「どうした?」
星空 葵奈「あの子の名前ってなんですか?」
山村 ひろ「”あの子”?」
星空 葵奈「はい!! 小学生くらいでツインテールの女の子」
山村 ひろ「そいつは、俺の従兄弟の望月咲だな・・・」
星空 葵奈「ありがとうございます!」
山村 ひろ「おいっ、病院内で走るな!!」

〇病院の待合室
医者「望月咲さんは、命に別状はないです」
星空 葵奈「よかった・・・」
医者「ただ、少し記憶が薄れているので・・・」
山村 ひろ「・・・・・・」
星空 葵奈「っ!? ひろ先輩、待ってください!!」

〇病室
山村 ひろ「咲・・・大丈夫か?」
望月 咲「うん・・・大丈夫」
山村 ひろ「ごめんな・・・ちゃんと、お前をダンス教室に送ってやればよかったのに」
望月 咲「ダンス教室になんて行ってないよ?」
山村 ひろ「何を言ってるんだ? 葵奈のように人を笑顔にさせたいって言って、ダンス教室に通い始めたんだろ?」
望月 咲「何を言ってるのか分からない ・・・私は、アイドルになんてなりたくない」
山村 ひろ「・・・・・・」
???「咲ちゃん、アイドルは楽しいよ」
望月 咲「えっ?」
星空 葵奈「咲ちゃん、こんにちは」
望月 咲「葵奈ちゃん!! どうして、ここにいるの?」
星空 葵奈「咲ちゃんが道端で倒れているのを見て、救急車を呼んで病院に連れていったんだ」
望月 咲「・・・ありがとうございます」
星空 葵奈「いいよ、咲ちゃんが元気そうでよかった」
望月 咲「・・・・・・」
山村 ひろ「咲には、言ってなかったが・・・葵奈は俺の後輩なんだ」
望月 咲「えっ、そうなの!!」
山村 ひろ「ああ・・・」
星空 葵奈「咲ちゃんは、アイドルになりたいの?」
望月 咲「なりたくない」
星空 葵奈「どうして?」
望月 咲「私・・・今はダンス踊れないし、歌もそんなに上手くないし」
星空 葵奈「アイドルは、歌もダンスも上手じゃなきゃいけない」
望月 咲「はい・・・」
星空 葵奈「でもね、それだけじゃ、足りないんだよ」
望月 咲「そうなの?」
星空 葵奈「うん・・・ 私たちを応援してくれるファンを笑顔にすることが出来れば、」
望月 咲「幸せ?」
星空 葵奈「そう、幸せ!!」
望月 咲「私、アイドルになる夢・・・叶えてみる!!」
星空 葵奈「応援してるよ、咲ちゃん」
望月 咲「ありがとう、葵奈ちゃん!!」
山村 ひろ「俺は、今から仕事あるから行くな」
望月 咲「行ってらっしゃい!!」
星空 葵奈「私はまだ撮影の時間じゃないから、咲ちゃん・・・ここにいてもいいかな?」
望月 咲「うんっ!!いいよ!!」
星空 葵奈「ありがとう」

〇病室
  一時間ぐらいまで咲と葵奈は、楽しく話していた。その後、葵奈は撮影に行き・・・咲は1人病室でゆっくりしている。
望月 咲(一人で病室にいるの・・・少し怖いな)
望月 咲「なんだ・・・ひろか」
山村 ひろ「心配して見に来たって言うのにそんな態度取るんだ」
望月 咲「頼んでないし・・・」
山村 ひろ「分かった・・・もう帰るな」
望月 咲「嫌だ・・・まだ帰らないで」
山村 ひろ「嘘、まだ帰らないよ・・・」
望月 咲「ほんと?」
山村 ひろ「ほんと── 咲、きっと寂しがってるだろうなぁと思ってたから」
望月 咲「別に寂しがってなんか無いし・・・」
山村 ひろ「はいはい・・・アイス、買ってきたから食べていいぞ」
望月 咲「ほんとっ!! やった〜!!」
山村 ひろ(ほんと、まだまだ子供だな・・・咲は)
望月 咲「ひろ、はいっ!!一口あげる!!」
山村 ひろ「いいのか?」
望月 咲「いいよ!」
  パクッ
山村 ひろ「このチョコアイス美味しいな・・・」
望月 咲「でしょっ!!」
山村 ひろ「咲、俺に感謝しろよな!!」
望月 咲「感謝しなくてもいいもん!!」
山村 ひろ「俺・・・もう、咲にアイス買ってあげないから」
山村 ひろ「そんなこと言うなら」
望月 咲「ごめんなさい・・・」
山村 ひろ「いいよ──」
山村 ひろ「俺は、そろそろ帰るね」
望月 咲「あ、うん・・・」
望月 咲「バイバイ・・・」
望月 咲「ひとりになっちゃった・・・」
望月 咲「あ、そうだ!! 葵奈ちゃんが出てる番組を見て、元気出そ!!」

〇病室
星空 葵奈「咲ちゃん、やっほ〜!!」
望月 咲「葵奈ちゃん!? どうして!!」
星空 葵奈「咲ちゃんに夕食を持ってきたんだ!!」
望月 咲「ありがとうございます!」
星空 葵奈「咲ちゃんは、好き嫌いあるかな?」
望月 咲「野菜が嫌い・・・」
星空 葵奈「了解──」
星空 葵奈「またね、咲ちゃん」
望月 咲「バイバイ!!」

〇病室
医者「望月さん、そろそろ就寝してください・・・」
医者「・・・」
医者(おやすみなさい)

〇病室
望月 咲「いい天気・・・──」
医者「おはよう、望月さん」
望月 咲「おはようございます!!」
医者「それじゃあ、リハビリ教室に行こうか」
望月 咲「はい!」

〇中庭
  咲はリハビリが終わってから、医者に病院の庭のような場所に連れてきて貰った。
望月 咲「日差しが眩しい・・・けど、暖かい──」
望月 咲「・・・?」
白猫「にゃ〜」
望月 咲「白猫ちゃんだ・・・可愛い」
白猫「にゃ!」
望月 咲「撫でて欲しいの? ・・・しょうがないな」
  なでなで
山村 ひろ「咲、来たぞ・・・」
望月 咲「ひろ、来たんだ・・・来なくていいのに」
山村 ひろ「なんで、嫌そうなんだよ・・・」
山村 ひろ「で、その白猫は?」
望月 咲「あそこの草むらから出てきたんだ!!」
山村 ひろ「そうだったんだ」
山村 ひろ「白猫ちゃん、こんにちは」
白猫「シャーッ!!」
山村 ひろ「なんで、威嚇されてんの!?」
望月 咲「慣れてないんじゃない? 大人に・・・」
山村 ひろ「そういう事か」
  トコトコ
望月 咲「白猫ちゃん、バイバイ!!」
山村 ひろ「咲もそろそろ、病室に戻るぞ」
望月 咲「うん!!」

〇病室
  翌日
望月 咲「今日もいい天気!!」
医者「望月さん!?」
望月 咲「おはようございます!!」
医者「おはよう、もう起きてたのね」
望月 咲「はい!! だって、今日は退院日なので!!」
医者「それじゃあ、フロアに行こうか」
望月 咲「はい!!」

〇病院の待合室
望月 咲「歩ける!!」
医者「良かったね、咲ちゃん」
望月 咲「はい!!」
???「咲ちゃん〜!!」
星空 葵奈「退院おめでとう」
望月 咲「葵奈ちゃんっ!!」
望月 咲「来てくれたの!?」
星空 葵奈「うん、ひろ先輩に言われたし・・・私も咲ちゃんに会いたかったから」
望月 咲「めちゃくちゃ嬉しいです!!」
星空 葵奈「私も咲ちゃんに会えて嬉しいよ」
望月 咲「葵奈ちゃん、帰ろ!!」
星空 葵奈「うん・・・!!」
医者「またね!!」
医者「私も仕事に戻らなきゃ!!」

コメント

  • 登場人物達の平和な関係がいいですね!咲さんがアイドルに憧れているのが可愛いです!
    タイトルとあらすじからはかなり不穏な気配を感じますが……楽しみです!

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