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黄昏ヤキ

エピソード7(脚本)

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〇殺風景な部屋
阿良 陸「・・・うぅーん」
天使 リスタ「陸!?」
阿良 陸「・・・リスタか」
天使 リスタ「うん、僕だよ、リスタだよ」
  膝枕をされているのか頭あたりが心地よい
ヌイ「何があったのかしら」
  隣から覗き込むようにしてヌイが心配そうに聞いてきた
阿良 陸「ヌイもいるんだな。って手紙と後・・・」
阿良 陸「ちゃんとあった」
天使 リスタ「それって!?」
ヌイ「灯星のカケラじゃないかしら!?」
阿良 陸「どうしたんだ?そんなに驚いたような表情で」
天使 リスタ「あ・・・ごめん。それね、走馬灯のカケラなんだよ」
阿良 陸「それって確か、お前の好物だとか言うアレか!」
天使 リスタ「うん、そう。だけど・・・これ、デカいというか何というか・・・」
ヌイ「・・・驚いたわ。灯星は基本的に揃ってあるのに貴方のは揃ってない。それに何だか私達がよくみるものより光が強いというか」
阿良 陸「なんか違うのか?」
天使 リスタ「いやでも、灯星なのは間違いないよ。これどこにあったの?」
阿良 陸「そうだった!手紙!!」
天使 リスタ「手紙またあったの?」
阿良 陸「そう!出した人分かったんだよ!!」
天使 リスタ「え!誰?」
ヌイ「何の話かしら?」
阿良 陸「朝倉先輩!俺、あの後気がついたら病院にいて・・・」
  俺は二人にこれまでの経緯を話すのだった
天使 リスタ「って事は、朝倉霞さんという人が関係しているのは間違いないみたいだね」
天使 リスタ「やっぱり陸、病院に運ばれていたんだ・・・」
ヌイ「現世の人が私達の世界に干渉してきたのね・・・阿良さんだけでも衝撃的なのだけど、この手紙、それに灯星のカケラ」
天使 リスタ「一つ目はクリア・・・まだ他にもあるってことか」
ヌイ「現世に戻したい・・・その為なら。この子戻す方法知っているってことかしら、肝心な所が抜け落ちているわ」
阿良 陸「そうなんだよな。現世に戻る方法があるみたいで嬉しいんだけど、どうしても触れることすら叶わなかったんだよ・・・」
天使 リスタ「それならさ、この灯星使ってみない?」
阿良 陸「どうやってだ?中に朝倉先輩見かけた気はするんだけど」
ヌイ「それもそうよね、食べる事は出来ないにしろ灯星、記憶のカケラだもの中に納められた記憶を見る事は出来そうね」
天使 リスタ「ただ、一度もした事がないからどうやるべきなんだろう」
ヌイ「基本的に私達はもう使わない走馬灯を食べているに過ぎないですわ」
阿良 陸「後少しの所まで来たんだけどな〜」
  そんなこんなで話し合いをしている時だった

〇殺風景な部屋
  黒い光が現れたと思ったら何かがのそっと這い出てきた
ヌイ「来てしまったのね・・・」
天使 リスタ「何でこんな所まで!?」
阿良 陸「なんか見覚えのあるような・・・?」
  骸骨の顔をした人物に俺は何処か見覚えがあった
死神 サラン「困るんですよ、リスタくん」
死神 サラン「私がお預かりしている方なのですよ?阿良陸様は」
  突然現れた人物は困ったような顔でリスタに問い詰めて来る
天使 リスタ「どうして、陸じゃ無いと駄目なのかな」
死神 サラン「知り合いなのですか?」
天使 リスタ「そう。私の義理の兄」
死神 サラン「なんと・・・」
死神 サラン「しかしですね、残念ながら死は決められたものでありまして・・・」
天使 リスタ「でもまだ陸は死んでいないんだよ?」
  議論する二人に俺は横に入った
阿良 陸「なぁ、俺お前と会っている気がするんだけど気のせいかな?」
死神 サラン「──!?もしかして、記憶喪失でございますか?阿良陸様」
阿良 陸「なんで様付けされているか分からないんだが、そうだよ。びっくりするほどに記憶がないんだ」
死神 サラン「・・・どうしてこんな事に。リスタくん、なんかしたんですか?」
天使 リスタ「別に何もしてないよ、ただ陸がここ、黄泉世界にいたから近くに居ただけ」
ヌイ「阿良さんを元の現世に帰る方法ってないんですか?」
死神 サラン「ヌイくんまでそんな事を・・・」
死神 サラン「ってきり、リスタくんが灯星欲しさに私から阿良陸様を奪い去ったとばかしに思っていたのですが、何やら事情が異なるみたいですね」
天使 リスタ「僕は死んでない灯星は食べないよ!あんな奴らと一緒にはしないで欲しいな!!」
死神 サラン「そうですか・・・。それは失礼しました」
天使 リスタ「僕は陸にまだ死んで欲しくないと思ってる。現世に帰って欲しいって。サラン!なんか方法ないの?」
死神 サラン「そう言われてもですね、これは神会で決まった事なので今更変える事は・・・」
天使 リスタ「生きているんだよ!今、陸は必死に生きようとしているんだ」
阿良 陸「リスタ・・・お前・・・!!」
天使 リスタ「未だ死んでないのはこの部屋があるのが証拠、そうだよね」
死神 サラン「・・・。こんな事前代未聞なんですよ、私の記憶上ない事です」
死神 サラン「この記憶部屋、崩れそうな所一つも無さそうなんですよね。そして」
死神 サラン「阿良陸様はどういう訳か黄泉の国に支障なしに居られる・・・」
死神 サラン「現世も黄泉も問題無い存在になられているという事です。仮死状態だからといってそうある話では無い・・・」
天使 リスタ「ウエスタン博士にも見せたけど、支障は存在していなかったよ」
死神 サラン「ウエスタン博士にも見せたんですか?そうですか・・・」
死神 サラン「私、一度死神会に持ち帰ってみます。阿良陸さんの今後の対応は私個人で判断するには難しいので」
死神 サラン「また来ますので宜しくお願いします」
ヌイ「なんか凄いことになりそうだわ・・・」
阿良 陸「言うだけ言って帰って行ったな・・・」
天使 リスタ「そうだね」
阿良 陸「あの骸骨ぽいのどういう奴なんだ?なんかリスタ凄い説得してたみたいなんだけど」
天使 リスタ「あの人はサラン。神会っていう私たちより上位の存在でね、命に管理とかそういう全てを決定する部署にいる人なんだよ」
ヌイ「通称死神ね。権力者揃いで何時もは正体不明なんだわ。だから、リスタが奪ったって聞いていてもたってもいられなかったのだけれど」
阿良 陸「そんな凄い奴なのか、説得してくれてありがとな、リスタ!!」
天使 リスタ「・・・どうってことないよ」
ヌイ「リスタ・・・照れてる!」
天使 リスタ「・・・うっさい」
天使 リスタ「・・・ほんと、これからどうすればいいのかな」
ヌイ「色々なことが分かって来て頭が混乱しそうよ」
阿良 陸「俺は殆ど分かってないぞ、でも帰りたいってより思った」
天使 リスタ「陸・・・そうだよね!」
ヌイ「前途多難って感じなのが分かるわ・・・」
天使 リスタ「ヌイ、色々手伝ってくれてありがとうね」
ヌイ「リスタが神会に手を出したって知った時は驚いたのだけれども、決めたわ!私も手伝って差し上げるわ!」
天使 リスタ「ヌイ!?手伝ってくれるの?」
ヌイ「長い間は難しいけどね、リスタの友達だし阿良さんのこと気になるから手伝うわ」
阿良 陸「ありがとな」
天使 リスタ「ありがとうね、といってもまずは何から始めればいいかな」
ヌイ「そうなのよね〜・・・」
ヌイ「この部屋、何かないかしら」
ヌイ「オーブがまだあったら使えるもの」
天使 リスタ「あ、そうだね。探してみようか。陸、なんか気になる場所とかなんか思い出したこととかないかな」
阿良 陸「と言ってもな。あ!!」
天使 リスタ「どうしたの?」
阿良 陸「あの車にこの灯星をつけるというのはどうかな?」
ヌイ「それだわ!!やってみましょう!ナイスアイデアだわ!阿良さん!」
天使 リスタ「そうだね、馬の出番だ!」

次のエピソード:エピソード8

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