エピソード19 「風は昔ね・・・」(脚本)
〇教室
西條 園(さいじょう その)「はぁ、風とデートしたいなぁ・・・」
北原 そら(きたはら そら)「厳しいのでは? 部活が忙しいみたいだし」
西條 園(さいじょう その)「そうだよねぇ・・・」
北原 そら(きたはら そら)「お主も部活に行けばいいではないか」
西條 園(さいじょう その)「あの手芸部、三週間に一回なの」
北原 そら(きたはら そら)「少なっ」
西條 園(さいじょう その)「まぁ、いいや。そら、帰ろ」
北原 そら(きたはら そら)「いや、今日は塾の初回無料セミナーがあるからそっちに行く」
西條 園(さいじょう その)「えぇ、そうなの?」
西條 園(さいじょう その)「じゃあ、一人で帰るかぁ・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「園、一緒に帰ろ!」
西條 園(さいじょう その)「え、香ちゃん!? 香ちゃん、部活は?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「今日から部内の総当たり戦が始まるんだけど、試合が無い日は手持ち無沙汰で」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「それで顧問の先生が、これからもっと忙しくなるから一日ぐらいは休むようにって」
西條 園(さいじょう その)「へぇ、そうなんだ」
北原 そら(きたはら そら)「有休消化ってやつだ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「だから今日、私はお休み。 今日は風も1試合だけだし」
西條 園(さいじょう その)「ねぇ、風は調子どう? 勝てそう? あと風はいつ休めそうなのかな?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うん、調子は順調だよ! あと、来週には一日ぐらい休めそうだし」
西條 園(さいじょう その)「そっかぁ、良かったぁ・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「で、私がねぇ・・・」
西條 園(さいじょう その)「あ、香ちゃんはどうでもいいや」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「どうでもいいとか言わないでっ!!」
北原 そら(きたはら そら)「こやつの遠慮が加速度的に減っていく」
〇教室
北原 そら(きたはら そら)「では、私はこれで」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うん、また明日~」
西條 園(さいじょう その)「後でセミナーの内容、教えてね~」
北原 そら(きたはら そら)「ジュース2本で、教えてやろう」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「じゃあ、私達も行こっか」
西條 園(さいじょう その)「うんっ!」
〇カウンター席
西條 園(さいじょう その)「ここが、風と一緒に来たお店!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「へぇ、すっごく可愛い所だね!」
ロリ店員(24歳)「いらっしゃいませー。 ご注文、何になさいますか?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「カモミールティーのMサイズと・・・」
西條 園(さいじょう その)「私、カフェラテのMでお願いします」
ロリ店員(24歳)「かしこまりました~。 ごゆっくりどうぞ!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「なんか、園と二人で遊ぶなんて新鮮だね」
西條 園(さいじょう その)「ねっ!」
西條 園(さいじょう その)「今日はいっぱい風のこと聞いちゃお~♪」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「あ、やっぱりその話?」
西條 園(さいじょう その)「失礼でごめんなんだけど、香ちゃんと遊ぶのは風に近づくためだと思ってるの」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「うわぁ、だいぶ失礼」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「でも、それも想定済み! だから今日は、話を持ってきたよ!」
西條 園(さいじょう その)「話?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「風の小さい頃の話、興味無い?」
西條 園(さいじょう その)「あっ・・・」
西條 園(さいじょう その)「あるっ!! すっごくありますっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「おっけ~、じゃあ今日はその話、しよ!」
西條 園(さいじょう その)「ありがとう~! 香ちゃん、大好き~!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「喜んでくれているけど、さっきの聞いたから嬉しさは半減かなぁ・・・」
〇学校の体育館
香「風と初めて会ったのは、バドミントンクラブだったかな~」
風ロリ「それっ! それっ!」
風ロリ「つ、疲れた~」
香ロリ「私も、ここで練習していい?」
風ロリ「あ、は、はい!」
香ロリ「はじめまして。 私、ここのクラブにこの前入った、香!」
香ロリ「よろしくね!」
風ロリ「あ、と、東条風、ですっ!! よろしく、お願いしますっ!!」
香ロリ「風ちゃんは、いつからこのクラブに入ってるの?」
風ロリ「私は、一年ぐらい前から入ってて・・・ へ、へ・・・」
風ロリ「へくしゅんっ!!」
風ロリ「うぅ、ティッシュ無いぃ・・・」
香ロリ「あ、ダメ! ティッシュ持ってるから! これで拭いて!!」
園「二人とも、今とあんまり変わらないね!」
香「なんか、自分達が成長してるか不安になってきたかも・・・」
〇学校の体育館
園「それでそれで、普段はどんなことしてたの? やっぱり、バドミントン?」
香「うん、ほとんど二人でバドミントンしてたなぁ」
香ロリ「ふぅ、ふぅ、勝てると思ったのに・・・」
風ロリ「デュース! 香、まだまだこれから!」
香ロリ「風、粘るなぁ、もう・・・!」
風ロリ「ここから私が勝つ・・・」
香ロリ「あ、風!!」
風ロリ「え、な、なに!?」
香ロリ「風、足、怪我してない? ほら、足を見せて」
風ロリ「へーきへーき! こんなの、唾つけておけば・・・」
香ロリ「駄目! 汚いでしょ!」
〇学校の体育館
風ロリ「勝った~!」
香ロリ「うぅ、ギリギリの風、強い・・・」
風ロリ「じゃあ、香、もう一回・・・」
香ロリ「・・・風、足、見せて?」
風ロリ「あ・・・」
香ロリ「ちょっと!! 傷増えてるよね!!??」
風ロリ「ご、ごめんなさい!!」
香「風、いつもどこか怪我してたなぁ」
園「元気いっぱいだね!」
香「今も、たまに怪我するんだよねぇ」
園「それは、ちょっと不安」
〇住宅街
香「あ、風はかっこいい所もあってね~」
園「え、なになに!?」
風ロリ「次のクラブは来週だね!」
香ロリ「次こそは、勝つからね!」
香ロリ「今度は最初からいっぱい点数・・・ あっ!」
風ロリ「か、香!?」
風ロリ「だ、大丈夫っ!?」
香ロリ「ぃ・・・、ぃたぃ・・・」
風ロリ「大丈夫! こ、この辺り?」
香ロリ「痛いっ!!!!」
風ロリ「あ、ご、ごめん!!」
風ロリ「ど、どうしよ・・・。あ、歩ける?」
香ロリ「む、無理・・・」
風ロリ「えっと、家まで、歩けない?」
香ロリ「む、無理・・・!!」
風ロリ「えっと、えっと・・・」
香ロリ「ぃたぃ・・・、もう駄目・・・」
風ロリ「・・・わかった」
風ロリ「香、背中、乗って!!」
香ロリ「ぇ・・・?」
風ロリ「香の家までおぶってあげるから!! 掴まって!!」
香ロリ「え、風っ!?」
香「って言って、私のことおぶってくれたんだよね~」
園「え、風、かっこいい!」
香「・・・・・・」
香「あれ、おんぶだったけ? お姫様抱っこだったかも・・・」
園「お姫様抱っこはずるいっ!!」
〇店の入口
西條 園(さいじょう その)「今日は、ありがと~! 風の昔の話が聞けて良かった~!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「良かった! 風のことは色々知ってるから、どんどん聞いてね!!」
西條 園(さいじょう その)「ありがとう、香ちゃん!」
西條 園(さいじょう その)「・・・でも、」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「でも?」
西條 園(さいじょう その)「今はまだだけど、いつか香ちゃんより私の方が、風に詳しくなるから! 追い越すからねっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「いや、対抗心を燃やさなくても・・・」
〇学生の一人部屋
園「ねぇ、そら! 風にお姫様抱っこしてもらうには、どうしたらいいかな!?」
北原 そら(きたはら そら)「何がどうしてその話になった」
エピソード19
「風は昔ね・・・」
~ 完 ~
〇教室
北原 そら(きたはら そら)「今のことなど全て無視して・・・」
北原 そら(きたはら そら)「過去を振り返るっ!!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「今も大事だよっ!?」
北原 そら(きたはら そら)「ミュージック、スタートっ!!」
〇教室
南沢 香(みなみさわ かおり) 「「叫んじゃうほど愛おしい」 振り返りしまーす!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「風と私の昔話、いっぱいしてきた!」
北原 そら(きたはら そら)「ロリ共め」
北原 そら(きたはら そら)「園は喜んでいたか?」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「興味津々で聞いてくれたよ!」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「なんか少し、恨みを買ったかもだけど」
北原 そら(きたはら そら)「いつ恨みを売ったのだか」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「でも、次は私が試合で風が休みだから」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「風と園、二人で遊べるかも!!」
北原 そら(きたはら そら)「ほぅ、なるほど」
北原 そら(きたはら そら)「じゃあ、私も席を外せと」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「そらも、気を遣って大変だね」
北原 そら(きたはら そら)「これをダシに金をせびるさ」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「次回、「放課後デートっ!!」」
北原 そら(きたはら そら)「乞うご期待」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「・・・・・・」
北原 そら(きたはら そら)「・・・・・・」
南沢 香(みなみさわ かおり) 「私は、試合で緊張しててさぁ・・・」
北原 そら(きたはら そら)「そっちの方が重要ではないか」
ロリ店員(24歳)さん、再登場!! とテンションが上がったところからの、ロリ風にロリ香!? 何というロリ回……
それにしても園さん、黒い本音を堂々と口にするように……w