エピソード0 ティアル神話(脚本)
〇荒れた競技場
ティアル神話
むかしむかし──
空の上に巨大なチェス盤から作られた小さな国がありました。
創造神ティアルが作った「最初の世界」です。
最初の世界には天使や聖霊、神獣と呼ばれる生き物の他に「擬人種」たちも住んでいました。
擬人種とは人間が作り出した物や概念にティアルの命の光が宿り、人の姿を得た種族です。
最初の世界にはティアルが直接命を吹き込んだチェスの駒から生まれた擬人種たちが住んでいました。
擬人種と天使や聖霊たちは仲が良く、争い事は特に起こらず平和な時間が流れていきました。
〇荒れた競技場
しかし、永遠に続くかのように思われた平穏な日々は、ある日突然終わりを迎えることになりました。
最初の世界に、全てを食らい破壊する力をもつ巨大な蛇が現れたのです。
その巨大な蛇は
邪神(蛇神)イヴル・レーヴァ と呼ばれ
普段は「地の底」で眠っていたはずでしたが何者かによって解き放たれたようです。
〇荒廃した市街地
最初の世界では擬人種、天使、聖霊、神獣たちが協力して邪神に立ち向かいましたが
小さな国は瞬く間に破壊され、たくさんの命が散りました。
〇空
一人の勇敢な天界騎士が最後の力を振り絞り、最初の世界の危機を創造神ティアルに伝えると
遥か天空より眩い光の矢が飛んできて邪神の身体に突き刺さりました。
その光の矢はティアルそのものでした。
黄金の炎のようにも見える光の中で、邪神はその身を焼かれ遂には消滅してしまいました。
危機が去った最初の世界に舞い降りたのは黄金の不死鳥の姿をしたティアルでした。
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ティアル神話にはキャラクターの姿が登場しませんでしたが、その分、読者の想像が掻き立てられて物語に引き込まれました。後半で登場した謎の少女フィアーノの正体が気になります。