第1話 ヤンデレ彼女(脚本)
〇通学路
吉岡愛璃「今日は台風で学校もお休み」
吉岡愛璃「でも、残念なことなんて一つもないよ」
吉岡愛璃「こんな台風の日でも、わたしは会いに来てあげるから」
〇男の子の一人部屋
原田弦人「今回の台風はヤバいな・・・・・・」
原田弦人「こんな日に!?誰だ?」
〇シックな玄関
原田弦人「あ、開いてるぞー・・・・・・」
吉岡愛璃「弦人センパーイ!」
原田弦人「ど、どうして来たんだ・・・・・・?」
原田弦人「それにびしょびしょじゃないか!」
吉岡愛璃「弦人先輩に会いに行くためなら、こんな台風余裕で──」
吉岡愛璃「うぅ・・・・・・寒いです」
原田弦人「ほ、ほら、早くシャワー浴びてこい」
吉岡愛璃「えっ、弦人先輩のおうちの浴室に入っていいんですか?」
原田弦人「いいから、着替え持っていってやるからさっさといけ」
吉岡愛璃「はい・・・・・・」
原田弦人「ったく、来てくれんのは嬉しいけど」
原田弦人「あんまり無理すんなよ」
〇清潔な浴室
吉岡愛璃(先輩の浴室に入れるなんて、ラッキー!)
吉岡愛璃(先輩の髪の毛とか落ちてないかな?)
吉岡愛璃「・・・・・・あ!ある!」
吉岡愛璃「しあわせ〜・・・・・・」
〇おしゃれなリビングダイニング
吉岡愛璃(この服、先輩の服かな・・・・・・?)
原田弦人「勝手に母さんの服借りちまったな、ちょっとヤバいかも」
原田弦人「帰ってきたら謝っとこ」
吉岡愛璃(お母様かー・・・・・・)
吉岡愛璃(まあ、先輩を産んでくださったお母様はわたしには神みたいなもんだし、いいかな)
原田弦人「それにしてもお前、こんな日によく来たな」
吉岡愛璃「先輩に会うためなら、例え地の果てだって行きますよ」
吉岡愛璃「どこに行っても、わたしからは逃げられませんからね?」
原田弦人「お、おう・・・・・・」
吉岡愛璃「う・・・・・・」
吉岡愛璃「ううっ・・・・・・!」
原田弦人「え、おい、大丈夫か?」
吉岡愛璃「うぅ・・・・・・台風の日は頭痛くて・・・・・・」
吉岡愛璃「先輩に看病してほしいです・・・・・・」
原田弦人「えー・・・・・・」
原田弦人「その辺に寝てていいから・・・・・・」
吉岡愛璃「女の子が苦しんでるのに、先輩は放っておくんですか?」
吉岡愛璃「そんなわけないですよね?わたしの先輩は優しいんですから」
原田弦人「あー分かったよ、しばらく俺のベット貸してやるから」
吉岡愛璃「流石は先輩です」
吉岡愛璃(先輩のベット・・・・・・幸せ)
〇男の子の一人部屋
吉岡愛璃(先輩のベット・・・・・・いい匂い)
吉岡愛璃(この感触もあの日以来・・・・・・)
吉岡愛璃「わたしと先輩が」
吉岡愛璃「恋人同士になった日・・・・・・」
〇おしゃれなリビングダイニング
原田弦人「はぁ〜・・・・・・」
原田弦人「こんな台風の日に普通来るか?」
原田弦人「ま、献身的な彼女ってのはいいか!」
〇男の子の一人部屋
???「おーい、入るぞー」
原田弦人「風も弱くなってきたし、そろそろ帰らないか?」
吉岡愛璃「嫌です、それより夕ご飯作ってあげますね」
吉岡愛璃「先輩は何が食べたいですか?大好物のハンバーグ?それともカレー?」
吉岡愛璃「肉じゃが?シチュー?豚汁?」
吉岡愛璃「それとも、前に食べたいって言ってたビーフストロガノフにします?」
吉岡愛璃「先輩のためなら、何でも作りますよ?」
原田弦人「今家にあるもので何か作ってくれればいいよ」
吉岡愛璃「分かりました、寛いでてくださいね」
〇おしゃれなキッチン
吉岡愛璃「ここで隠し味をっと」
吉岡愛璃「いっ・・・・・・!」
吉岡愛璃「ちょっと入れすぎちゃったかな?」
吉岡愛璃「まあ、多くて損はないよね」
吉岡愛璃「よし、先輩を呼んでこよう」
〇男の子の一人部屋
原田弦人「手料理、楽しみだな」
吉岡愛璃「先輩、ご飯出来ましたよ」
原田弦人「おう!」
吉岡愛璃(夫婦みたい・・・・・・)
〇おしゃれなリビングダイニング
原田弦人「いただきま~す」
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