十一月(脚本)
〇開けた交差点
未夏「一緒にいたい人はいるよ」
後輩「俺ですか?」
って返す、
軽い感じで細面の後輩男性に
未夏「カンさんていってね」
未夏「とっても優しいの」
と、カーキのトレンチコート
少しハスキー声の女性、未夏さん。
肩にかかる秋色の髪
(夜、仕事帰りに同僚と話してる感じ)
〇黒背景
左側に添い寝してる人がいて、
電気消してるんでわかんないけど
腕枕してくれてる?
電気少しつけると顔見えて、
日本人じゃないのかな、中国、韓国?
目が大きくてはっきりした
際は少し上がってて、
鼻もごつくないでシャープな感じで
(女王のエンブレムみたい)
アスカ「一緒にあそぼーっ」
カンゾウ「あそぼーっ」
でもすごいフレンドリーで、
何でくっついてくれてるんだろ。
さっき入ってきた人はこの人かな、
片目開けて見たけど
(暗い中、部屋に入ってくるの)
カンゾウ(お世話した覚えないけどなー 同僚なのかな?)
布団しいてあって、
おっぱい見えてる、
柔らかそうな、上半身裸
カンゾウ「いいの?」
アスカ「いいよーっ」
と屈託なくて(水属性っぽいのに)
アスカ「地獄一緒できたらうれしいー」
カンゾウ(うれしい?(うれしい) こといってくれるなー)
カンゾウ(大変だよ?)
カンゾウ「自分がそうだったら?」
アスカ「いいよー」
カンゾウ「そっか、ありがと」
〇簡素な部屋
未夏といて、
家の中なんだけど、上げ潮で
カンゾウ「ここら沈むの?」
未夏「えー?」
と、懐疑的な未夏。でも窓外見ると
カンゾウ「ほら、もうそこまで水位がきてる」
未夏「ほんとだーっ でも、まずくない?」
もう窓の外、窓枠のすぐ下まできてる。
カンゾウ「とりあえず窓閉めようっ」
とり急いで窓に駆け寄る。
浸水してきたら2階?に上がるとして
しかし聞いてはいたけど、
こんなこと今までなかったのに
せっかく未夏と2人きりだってのに
(家は平屋っぽい、簡素で物のない
カーペット敷きのフラットな感じ)
〇会見場
黒服「女、電話だ」
黒ゼツ?最後の対決入れる?
ひょこっと物陰から顔出す未夏
僕たちのミルク、大好きな
(終わったら結婚とかさ)
くそゲツこーろーせーっ
とかいろいろある中、
〇会見場
記者会見、辺り暗い中、
朝に焦点を当てつつ
(記者の中に)性格悪い
アナウンサーも後ろに控えてる。
どうせ聞きたいのは交際のことだろ。
もう大人なんだから
事務所も任せてるだろ。
未夏「それについてはですね・・・」
記者「悪いとは思わなかったんですか?」
未夏「黒ゼツ?何もわからなかったし 聞いてなかったんで」
(風俗とか悪意とか、
悪かろうが一緒になりたい)
〇ファンタジー世界
しかし人々の記憶には、
世界を救った青年ではなく
一人の実直な、
いささかあわれな青年が残っていた。
〇けばけばしい部屋
未夏「ほんとは仲良くなろうと思ったんだけど」
未夏「無理でした さよなら^^」
何それ、クソが、それが
夢にかけてきたものに対する答えか
アナウンサー「生きる糧と思って」
アナウンサー「人生をかけてきたのに残念です」
記者「あきらめなさい」
記者「意欲も夢も希望も捨てて」
〇桜の見える丘
ツワモノ「川沿いのソメイヨシノが満開です」
ツワモノ「キレイですね」
カンゾウ「そうですね」
ツワモノ「気づきませんか?」
カンゾウ「何が?」
イチゴのチョココーティング
小道具売ってるの
桜の木の下で待っててね
私がいくから
〇簡素な部屋
女性「スタンプカードもってきた?」
カンゾウ「うん、でもこっちで使えなくない?」
女性「まぁそうだけどw」
カンゾウ「いや、まぁそうだよね」
カンゾウ「使えなくても記念にってことか えーと、あ、うん」
うまく返せないまま、
女性「寒い、あたしも入ろ」
毛先のはねるショートの似合う女性。
出先から戻ってきたんだけど
時間遅くて、
自分もだけどその子も
よく戻ってこれたなって状態で
部屋もベッドもシンプルなつくりで
それしかないって感じ
(外が青くてミッドナイト、
間取りは自室っぽいけど)
カンゾウ「あ、足に土やらついてる」
カンゾウ「さっきの残ってんだな(枯葉とか)」
〇日本庭園
──伝統芸能とかするところで、
女性「知らないの? 何でこんなにフカフカなのか」
土が弾力すごくって、その理由、
毎年ある時期に土を
それ用の大量に被せるんだって。
それ今してるのか。
その後、縁側から中庭歩いて
少し離れたところで、
その土のブルーシート被さってる
下から昆虫が大量発生して、
たぶん被せられたから、
生き埋めされないようにってことか。
しかしまぁいろんな種類のが
外へ外へ続々出てきて、
こっちは縁側戻るのに、
バトルポーズとって
(腕上げて口前に構えて)
口閉じて入んないように
守りかためて逆らいつつ戻る。
〇簡素な部屋
──ていうときの土か。
で、寒いってその女性も入るから
ちょっと土気にしつつ、
シーツ上げて迎え入れる。
(四つん這いに被さってくるとき)
背中に手を回すと、できものがあって
中央に結構大きい、
カリッと爪でしたくなるけど
勝手にしたら
怒られるからしないで。
直肌だからまぁ、
それなりの仲なのかな。