第2話 (脚本)
〇ドラッグストア
桜田林檎「いらっしゃいませ!」
桜田林檎「お会計は──」
桜田林檎「・・・・・・」
桜田林檎(大学が廃校するかも知れないっていうのに)
桜田林檎(みんな他人事すぎない!?)
桜田林檎(みんなで力を合わせれば、 強大な敵にだって勝てるのに・・・!)
買い物客「はい」
買い物客「ええ、はい、もちろんです」
買い物客「今週中には必ず────」
買い物客「林檎?」
買い物客「それピッってやったぞ?」
富士宮龍彦「大丈夫か?」
桜田林檎「龍彦!」
桜田林檎「ごめんごめん うっかりしてたわー!」
桜田林檎(知名度が足りないんだよね)
桜田林檎(知ったらもっと)
桜田林檎(好きになってくれそうなのに)
富士宮龍彦「どうした?深刻な顔して」
桜田林檎「龍彦・・・」
桜田林檎(もしも、龍彦を売り出すとしたら?)
桜田林檎(あたしは、龍彦の何を推すかな)
〇リンドウ
顔は悪くないよね
(でも・・・)
運動はできないから
アイドルはダメでしょ?
じゃあ俳優?
いや華がないか
桜田林檎(しいて言えば)
桜田林檎(当て馬役ならワンチャンいけそう)
〇広い廊下
当て馬(富士宮龍彦)「君に・・・ 他に好きな人がいるのは知っている」
当て馬(富士宮龍彦)「でも・・・!!」
当て馬(富士宮龍彦)「僕はこの気持ちを 抑えることができないんだ!」
〇ドラッグストア
富士宮龍彦「なんだよ さっきから」
桜田林檎「目にクマできてる」
富士宮龍彦「・・・・・・」
桜田林檎(龍彦だったら、 よく知ってるのにな)
桜田林檎(もしかして、あたし)
桜田林檎(大衆文化大学のこと全然知らないのかなぁ)
高校生「ほら、そこのオンナ!」
高校生「あいつだぜ!」
高校生「動画サイトのオススメに出てきたんだって」
富士宮龍彦「なんだ・・・? 知り合いか?」
桜田林檎(あたしのことを知ってる!?)
桜田林檎(これは・・・ 大学を広める絶好のチャンスね!)
桜田林檎「そうだよ!」
桜田林檎「高校生かなー?」
桜田林檎「今度、うちの大学で オープンキャンパスがあるの!」
桜田林檎「来てみない?」
桜田林檎「お友達も是非ー!」
高校生「はい!」
〇黒背景
「──!?」
〇ドラッグストア
高校生「オバサンが調子乗ってんじゃねーよ!!」
富士宮龍彦「は?」
高校生「余計なお世話なんですよ」
高校生「卒業したくせに」
高校生「今さら でしゃばってんじゃねーよ!!」
富士宮龍彦「君たち・・・」
桜田林檎「やめて」
桜田林檎「もういいよ龍彦」
富士宮龍彦「林檎・・・」
〇ポップ2
桜田林檎「この子たちの言う通りだよ」
桜田林檎「確かに、中高生から見たら 20代のあたしはオバサン」
桜田林檎「オバサンのあたしが」
桜田林檎「10代の気持ちを 全部分かるはずがなかったんだ!」
富士宮龍彦「・・・・・・」
〇配信部屋
高校生を知るには
高校生に寄り添わなきゃ!
富士宮龍彦「これでいいか?」
桜田林檎「うん! ありがとう龍彦!」
富士宮龍彦「これらは?」
〇おしゃれな大学
桜田林檎「まずこれは『校歌』」
富士宮龍彦「校歌・・・」
桜田林檎「ショート動画よ」
桜田林檎「長いのよりも再生回数がいいから」
桜田林檎「高校生に支持されている動画投稿サイトに これを投入」
〇展示場の入口
桜田林檎「これは実況解説系」
桜田林檎「AI音声に台詞をを入力して 喋らせるの」
富士宮龍彦「何を推すんだ?」
桜田林檎「それはもちろん 創作者をターゲットにした オタク文化の履修制度とか」
桜田林檎「だけじゃなくて?」
桜田林檎「オタク文化での起業を狙う学生に向けた経営学の知識や心理学」
桜田林檎「福祉分野での活用や、 漫画やアニメを利用した 海外の人との交流とか!」
桜田林檎「意外に真面目にやってるってことも アピールしなきゃなって!」
桜田林檎「それから──」
〇配信部屋
富士宮龍彦「・・・っ」
桜田林檎「こっちも忘れずにね!」
桜田林檎「カップルの日常好きな子は 一定数いるから」
桜田林檎「共感や憧れを満たしてあげなきゃ」
富士宮龍彦「あぁ」
興味を持ってもらうには
好きなものと結びつけることが
効果的だと思うの!
桜田林檎(みんな見て・・・!!)
桜田林檎(来てみれば分かる!)
桜田林檎(通ってみれば、 楽しいって分かるから──!)
〇神社の本殿
富士宮龍彦「おはよう、林檎」
桜田林檎「どう?」
桜田林檎「視聴者数増えた!?」
桜田林檎「配信のフォロワー増えたよね!?」
富士宮龍彦「ち、近いって」
富士宮龍彦「・・・増えたことには、増えた」
桜田林檎「やったー!!」
富士宮龍彦「だが減った」
桜田林檎「え?」
富士宮龍彦「飽きたみたいだ」
富士宮龍彦「まぁ・・・ 似たようなのいっぱいあるしな・・・」
桜田林檎「飽きた・・・だと・・・!?」
〇実家の居間
桜田林檎「まさかこう来るとはなぁ」
桜田林檎「この前は 先生にまで伝わるくらいバズったのにー」
〇コミケの展示スペース
〇実家の居間
桜田林檎「何がウケたんだろ」
桜田林檎「・・・」
桜田林檎「あたしが可愛いから?」
桜田林檎「・・・」
〇神社の本殿
富士宮龍彦「はい?」
桜田林檎「あたしと大学、どっちが可愛い?」
富士宮龍彦「はぁ!?」
富士宮龍彦「無機質と比べるなよ」
富士宮龍彦「そんなの、人間に決まってんだろ」
富士宮龍彦「りん・・・」
〇実家の居間
桜田林檎「聞く人を間違えたわ・・・」
桜田林檎(きっとそうじいうことじゃない)
桜田林檎(あたしたち以外にも 大衆文化大学を応援してくれる人がいたんだ!!)
(誰・・・!?)
桜田林檎(きっとコメントとかイイネとか 残しておいてくれてるはず)
桜田林檎(だってあたしだったらそうするもん!!)
〇SNSの画面
いた──!!
〇レトロ喫茶
???「やーん♡ 見つかっちゃったよぉ♡」
???「にゃははははは!!」
富士宮龍彦「えーと・・・」
桜田林檎「人気急上昇中の新人歌い手 さうさう ちゃんだよ!」
さうさう「やだー♡ リアルりゅんりゅんも可愛い~!」
富士宮龍彦「ども・・・」
桜田林檎(チャンスだ!)
桜田林檎(調子乗ってるって 思われるかも知れないけど)
さうさう「うちな~! 大衆文化大学出身なんや!」
さうさう「頑張ってるりんりんたち見つけてー、 つい推したらバズっちゃったんや♡」
桜田林檎「交換条件です」
桜田林檎「さうさうさんに、 素敵な舞台を用意します」
桜田林檎「だから・・・その・・・」
桜田林檎「ヴァンちゃんが歌う校歌の、 最初の歌い手に、なってくれませんか!?」
さうさう「んう~?」
〇コンサート会場
学生「可愛いー!!」
学生「うおー!!」
さうさう「さんきゅー!!」
さうさう「ご縁があって、今日は 大衆文化大学に遊びに来ちゃいました!!」
さうさう「特別ゲストを紹介するね!」
さうさう「りんりゅうチャンネルのりんりんちゃん!」
さうさう「と!!」
さうさう「この学校のマスコットキャラクター!!」
さうさう「ヴァンちゃんだにゃー!」
桜田林檎(いい流れ来てる!)
桜田林檎(みんな! 大衆文化大学を見つけて!)
桜田林檎(最後の青春、みんなで全力で楽しもう!!)
〇おしゃれな大学
桜田林檎「お疲れ! 龍彦!!」
桜田林檎「協力してくれてありがと!」
富士宮龍彦「あぁ・・・」
桜田林檎「大丈夫!? ごめんね!?」
桜田林檎「着ぐるみ暑かったよね」
桜田林檎「龍彦がいてくれて助かったよ!」
富士宮龍彦「それは良かった」
桜田林檎「知名度がまたぐんと上がったよ!」
桜田林檎(手伝ってくれた、 さうさう や龍彦)
桜田林檎(見てくれたみんなのおかげね)
桜田林檎「龍彦!」
桜田林檎「次はいつ打ち合わせする!?」
桜田林檎「龍彦?」
富士宮龍彦「機材は・・・ 好きに使ってもらって構わない」
桜田林檎「え・・・?」
富士宮龍彦「悪い・・・これ以上、俺は続けられない」
桜田林檎「────!?」
To be continued・・・
ええー、龍彦どうしたー!?
最初の「買い物客」のセリフの「今週中にはー」とかいうやつ、龍彦だったんですかね!?あれと何か関係があるのでしょうか!?くぅ〜気になりますね!
当て馬扱いは笑いましたw
相変わらず林檎ちゃん可愛いですね!
高校生からおばさん呼ばわりしても我慢しつつ、相手のことを知ろうとする心の広さと向上心は胸を打ちますね!
龍彦を当て馬扱いにしたのは、笑いました☺️
龍彦の態度の変化、次の展開が気になりますね!
ななんさんこんにちは!
フォロワーが増えたり減ったりってやはり一喜一憂しちゃうけど、原因を探って更にプラスに変えた所がすごいです!
知名度が上がるに連れsnsでの活動が普段の生活でも少しずつ変わってきているのも見どころですね!
二話目のひきも凄い気になるところで!
龍彦くんキグルミだったんですね(笑)