転生憑依体質な僕の家族

無月公主

賄賂で彼女を買いました(脚本)

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〇学校の校舎
  翌朝。学校の門の前に見覚えのある子が立っていた。
から「・・・」
てちお(からちゃんだ。どうして立ってるんだろ?)
から「あ、てちお君!」
てちお「うん?どうしたの?」
から「昨日、あんな事いってごめんね。パパがね、考え直してくれて、てちお君と付き合ってても良いって言ってくれたの」
てちお「いいよ。別に。気にしてない」
から「別れるって言ったの無しにしてくれない?」
てちお「・・・でも、からちゃん。僕よりお父さんを優先したよね?」
から「え?人命優先でしょう?当たり前なんじゃないの?」
てちお(確かにそうだ。僕も同じ立場だったら、きっと別れを決断してたかもしれない。それを気づかせてくれるなんて・・・)
てちお「そうだね。僕が馬鹿だったよ。 仲直りしようか」
から「うん!てちお君大好き!」
てちお(他人から大好きって言われると何かくすぐったいな・・・)
てちお「まぁ、生きてたら色々あるよね。 これからは別れる時はちゃんと二人っきりで色々考えた後に別れようね」
から「うん!!」
てちお「じゃあ一緒に教室いこうか」
から「うん!」
小学校の先生(朝から何!?いったい1日で何があったの!?)

〇ゆるやかな坂道
  数日後・・・
  華羅ちゃんから、土日の間に僕の家の近所に引越したという連絡が入っていた。
てちお(送ってもらった地図的にはこのあたりのはず・・・)

〇結婚式場の階段
てちお(は?こんな大きな家なわけないよね? でも地図はここだし・・・)
てちお(しかも表札に座敷って書いてある・・・。 本当にここなのか?とりあえずインターホンを押してみよう)
  ピンポーン♪
から「はーい!」
てちお(何があったんだ?)
から「おはよー!てちお君!」
てちお「おはよう、その服で学校へ行くの?」
から「え?うん。ダメかな?」
てちお(ダメに決まってるだろ!!)
てちお「そ、その服も可愛いけど、僕はいつもの服装の方が好みだなー・・・」
てちお(流石に、友達0人の僕でもマイナスになる)
から「そ、そうなんだ。じゃあ、着替えてくるね」
てちお「うん。待ってるよ」
てちお(良かった。従順な子で)

〇ゆるやかな坂道
てちお「うん。やっぱり、いつも服のほうが可愛いよ」
から「えへへ。ごめんね。お家が急にお金持ちになったからね、パパもママも大はしゃぎなの」
てちお「へぇー」
てちお(あれくらい大きな家だと掃除大変そうだなぁ。僕の家くらいが丁度良いや)
から「でも、髪の毛の色は先生に怒られちゃうかも」
てちお「お母さんが勝手にやった事なんでしょ?」
から「え?どうしてわかるの?」
てちお(小学五年生で自分で髪の毛染められるわけないじゃん)
てちお「からちゃんはそういう事しなさそうだからね」
から「てちお君って意外と私のそういうとこみてるよね」
小学校の先生(何が起きてるの・・・?)

〇おしゃれなリビングダイニング
てちお「ただいまー」
父「お帰り、てちお。最近はどうなんだ?」
てちお「ん?あ、そういえば。彼女とよりを戻したよ」
父「そうか。良かったな」
てちお「うん、父さんが賄賂を渡してくれたおかげだね」
父「ど、どうしてそれを!」
てちお「からちゃんが引っ越したっていうから家に行ってみれば豪邸になってたんだ。こんな奇妙な事ができるのはうちしかないし」
父「随分と察しが良いな」
てちお「父さんのおかげで、友達との話題が尽きなくて助かったよ」
父「話題?怒ってないのかい?」
てちお「うん。実は、また未来の僕がやってきて、友達と沢山遊ばないと僕に良くない未来が待ってるって言ってきたんだ」
父「また未来から来たのかい!? いった未来はどうなってるんだ」
父(ほぼ絶対と言っていいくらい、タイムリープ能力なんて発現しないんだけどな。 いったい未来のこの子の身に何が?)
てちお「さぁ?とりあえず別人って感じがしないから従ってる。僕の言う事だから間違えはないはずなんだ」
父「そうだね。てちおは良い子だからね」
てちお「友達を作る前に彼女作っちゃったけど、結果的に友達に話しかけられるようになったし結果オーライって感じ」
父(それは結果オーライなのかな?)
父「そ、そうか。 友達との会話は楽しいかい?」
てちお「ん?全然」
父(それでいいのか・・・?  我が子よ)

〇勉強机のある部屋
てちお(今日も疲れたし、早めに寝ようかな?)
ママ「あら、てちお」
てちお「母さん、夕飯の時はいたよね?また転生してたの?」
ママ「てちおが未来で転生した世界に母さん転生してたの」
てちお「なんだって!?」
ママ「てちお・・・」
  母さんにそっと抱きしめられた。
  どうして母さんは悲しそうなんだろう?
てちお「母さんは未来の僕に会ってきたの? 僕、悪い子だった?」
ママ「ううん。でもママがちょっと放置し過ぎちゃったのかなって思って」
てちお(未来の僕は何をやってるんだ。母さんにこんな悲しい顔させて!)
ママ「未来のてちおがね・・・家にいる時くらい家事をやれっていうの」
てちお「それはやろうよ。母さん」

次のエピソード:知らない間に家庭崩壊してました。

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