転生憑依体質な僕の家族

無月公主

知らない間に家庭崩壊してました。(脚本)

転生憑依体質な僕の家族

無月公主

今すぐ読む

転生憑依体質な僕の家族
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇おしゃれなリビングダイニング
  とある休日
てちお(まさか、家事をやらなくて良くなるなんて思ってもみなかったな。 でも、料理の腕が鈍ったら嫌だから休日くらいはやってるけど)
サノピス「てちお。新しいタオルってどこにしまってあるんだ?」
てちお「廊下のクローゼットの中ですよ」
サノピス「おう、そうか。ありがと」
てちお(相変わらずだな。姉さん)
ダルク「てちおー!」
てちお「誰!?」
ダルク「もう忘れたの?ダルクよん♡」
てちお「そんな・・・だる姉?」
ダルク「うん。そうよ?」
てちお「いったい何があったの?」
ダルク「聖女の力だけじゃ限界だったから、神様に身を捧げたのよ。そしたら、この通り自由自在に時空を移動できる体になったわ!」
てちお「自由自在に!?」
ダルク「そう、でも気づいちゃったのよ」
てちお「何を気付いちゃったの?」
ダルク「この世界の人間ぜーんぶっ、いらないなって!」
てちお「ダル姉?」
ダルク「世界に人はいらないの。人は欲を捨てなければいけないのに一向に捨てる事ができない」
てちお「ダル姉、僕も死ねば良いと思ってるの?」
ダルク「うん、そうすれば世界は救われるわ」
てちお「そんなの間違ってる」
ダルク「てちお、良い事教えてあげる。私達家族はね?」
ダルク「パパ」
父「すまない。ダルクにはまだ早かったね」
ダルク「なんの事?」
ダルク「すぅ・・・すぅ・・・」
父「間に合って良かった」
てちお「前々からちょっと思ってたけど、父さんって魔法使えるよね?」
父「さぁ?どうかな」
てちお「言いたくないの?」
父「父さんは魔法を使えない。父さんには何の力もないんだ。でもそれだけじゃあ納得できないよな」
てちお「まぁ、うん。怪しいなーって思いながら過ごす事になるね」
父「むっ君、ちょっといいかな?」
むつ兄「なぁに?父さん」
父「何かてちおに分かりやすい見た目の魔法は使えるかな?」
むつ兄「てちおに?魔法?いいよ」
父「わかったかい?」
てちお「魔法を消してた!つまり父さんは魔法を消す能力があるって事?」
父「簡単に言えばそうだね」
父「むっ君、協力ありがとね」
むつ兄「珍しいね。父さんが自分の手の内を明かすなんて」
父「うん。小さな子供を不安にさせたままにするのは教育上良くないと思ってね」
むつ兄「あぁ、確かにね。俺も参考にするよ」
父「サノピスさんはまだお若いから、ゆっくり待ってるよ」
むつ兄「そうだね、ちょっと時間がかかりそうだ」
父「さて、てちお。これで安心して過ごせるね?」
てちお「うん」
てちお(急に父さんがカッコよく見える。まさか魔法を無効化する能力を持ってたなんて・・・)
父「ダルクの事は父さんにまかせて、てちおは他の事をしておいで」
てちお「うん」

〇城の客室
  なんだか家に居づらい僕は、からちゃんの家に避難する事にした。
から「てちお君、恥ずかしいよぉ・・・」
てちお「良いじゃん。僕ほんとに大好きだからさ」
から「で、でも。恥ずかしいんだもん」
てちお「じゃあやめる?ムズムズするんだけど」
から「んー・・・いいよ。てちお君に変な我慢してほしくないし」
てちお「大丈夫。優しくするから」
から「うん。じゃあ・・・どうぞ!」
てちお「掃き掃除が終わったら拭き掃除するね」
から「うん」
  心が落ち着かない僕は、からちゃんに無理言って部屋を掃除させてもらう事にした。
てちお(やっぱり家事が一番落ち着くなぁ。 からちゃんがいてくれてよかった)
てちお「ん?これは・・・」
から「どうしたの?」
てちお「からちゃん。最近お弁当食べてるの?」
から「うん。お母さんがね。ご飯は買うものだって言って、お小遣いくれてね、でも近くにお弁当屋さんしかないから・・・」
てちお「そうなんだ、良かったら僕が今日のご飯作ってもいい?」
から「え!?てちお君、お料理もできるの?」
てちお「うん、まかせてよ」

〇システムキッチン
  キッチンはわりと現代的でほとんど使われた形跡もなく新品な電化製品が並んでいた。少しだけ埃が被っていた。
てちお(からちゃんのお母さんは、本当に家事をしなくなったのか)
てちお(それに、お父さんとお母さんの気配が全く感じられない。外で遊んでるのか?)
から「一人で大丈夫?」
てちお「うん、大丈夫だよ。そういえば、お父さんとお母さんはどうしたの?」
から「お父さんは、お仕事忙しいんだって」
てちお「仕事か。じゃあ毎日帰ってくるよね?」
から「ううん。お仕事で帰ってきてないよ?」
てちお「じゃあ、お母さんは?」
から「お母さんは、テーブルにお金だけ置いてどっかに行っちゃうの」
てちお(とんでもない事になってる)
てちお「良かったら毎日作りに来ても良い?」
から「えぇ!?いいの?」
てちお「うん、僕家事が大好きなんだけど、家では兄さんと姉さんがやっちゃうからさ。できるところが無いんだ」
から「わぁ、嬉しい!」

〇結婚式場の階段
小学校の先生(あら?てちお君?)
てちお「僕のせいでこんな事になってただなんて!! ちゃんと責任とらないと・・・」
小学校の先生(せ、責任!?僕のせいって!? いったい何をしちゃったの!?)
てちお「僕が・・・面倒みよう」
小学校の先生(ま、まさか妊娠させてないわよね!?)

成分キーワード

ページTOPへ