エピソード54(脚本)
〇奇妙な屋台
セント「店主~助けて~」
店主「あらどうしたの?」
セント「宿題を学校に忘れてきた・・・ 全部・・・ カバン開けたら入ってなかった!」
セント「さっき気づいた ゲームとか遊びまくって すっかり忘れてた・・・」
セント「どうしよう。機械警備だし、 学校開いてないよな。 教室とか閉めるって言ってたし」
店主「学校が開かなくて困ってるの?」
謎マッチョ「私がマッチョ部で学校に行きますから 教室を開けて差し上げますよ。 明日の午前中~夕方に開けましょう」
セント「ありがとうございます! 取りに行きます!」
〇大きな木のある校舎
セント「やれやれ。今になって 宿題のプリントを忘れたのに 気づくとはな・・・」
セント「もう1週間もないぞ! 早く取りに行かないと!」
〇教室
セント「夏休みだし、本当に 誰もいないな。今のうちに・・・」
セント「えーと宿題のプリントは・・・」
ゴソゴソ
セント「こんなにあるのかよ! ヤバい!溜めすぎた!」
セント「あっ!?」
セント「そういえば・・・読書感想文!」
セント「1番厄介なのが残ってるな!」
セント「しょうがない、図書室で借りてくるか」
〇古い図書室
サエ「フンフフーン」
サエ「出版社!作者別! きっちり並べるの 楽しい~♡」
サエ「次はどれ読もうかな~」
ガラッ
サエ「きゃっ! 不審者!?」
謎「読書感想文の課題図書を貸してくれ・・・」
サエ「課題図書!? もう売り切れですけど・・・」
謎「売り切れ!?そんなバカな!」
サエ「そんなに数がないですから・・・ 代わりにこれを貸してあげますよ」
謎「これは何だ!?」
サエ「これは読書感想文の書き方!の本 なのです~」
サエ「ほら!課題図書の例文も 載ってますでしょ!?」
謎「あ・・・ホントだ・・・ でも丸写しで、いいのか?」
サエ「大丈夫です! だって私の書いた感想ですから!」
謎「へ!?」
サエ「何本か用意してありますので! 誰の感想文のパクリにもなりません!」
サエ「アナタは、どのみち 課題図書を読まないでしょうから。 代わりに、アナタが「本当に」読みたい本の感想を、私に書いてください」
謎「俺が読みたい本・・・」
サエ「そう!それがその本を貸す条件です!」
サエ「時間の無いアナタに! そのアナタが抱えてる大量の 宿題プリントの答えも おつけしましょう!」
謎「ええ・・・俺は有難いけど」
サエ「ここで、その大量のプリントを やればいいわ。 それに本も探せるでしょ?」
謎「分かった。 俺は何を読めばいいんだ!?」
サエ「それは私は選べないわ。 自分で考えなきゃ! あなたが1番好きなこと!」
サエ「ここにある本なら どれでもいいですよ! お好きな1冊を選んでください!」
サエ「じゃ、私は向こうの準備室で これを読んでますので~ 何かあったら呼んでください~」
謎「それは?」
サエ「私の好きな作家さんの 新作なのです~」
サエ「では、ごゆっくり~」
〇古い図書室
謎「・・・よし いないな」
バッ
セント「ふう、別に隠す必要もないけどさ・・・ 恥ずかしいし」
セント「とりあえず答えを、書き写すか」
カキカキ
(′・ω・)φカキカキ
〇古い図書室
小一時間後・・・
セント「出来た! 腕が疲れた!」
セント「我ながら頑張った! 写しただけだけどな・・・」
セント「あとは読書感想文か・・・ どれどれ」
パラッ
セント「「私は悩んでいた。 特にこれからの進路について」
セント「「好きなことを仕事にしたい、そう思ったのはこの本を読んだからでした」
セント「・・・」
〇古い図書室
ガラッ
サエ「どう~? 終わった~!?」
セント「これ・・・ありがとう」
セント「やっぱり、俺、 ちゃんと読んでから 自分で感想文書くわ。ありがとうな」
サエ「いい本、見つかった!?」
セント「あのさ・・・」
サエ「うん!?」
セント「お前さ・・・小説家になれよ。 俺、読むから」
サエ「どうしたの突然!?」
セント「オレが本当に読みたいと思った本は、 君が書いた本だよ」
サエ「・・・」
サエ「嬉しいよ!ありがとう」
セント「ハハ・・・」
セント「(´▽`) '` '` '`」
サエ「アハハ」
〇奇妙な屋台
店主「アナタの大切な1冊は何かしら?」
店主「サテ店じまい店じまい」
とってもすてきなお話でした〜女の子の文が、男の子の心をうごかし、女の子は男の子の一言でりっぱな小説をきっと書き上げる。たった一人でもファンがいれば、がんばれるもんですよね~ほっこりでした〜ありがとうございます〜😊
これは何と素敵なお話!店主さんの力も呪文もマッチョの涙も使っていないのに、2人がポジティブに自らの道を歩んでいくキッカケに!?
おぉー!!✨
ほのぼのしていて癒されました✨🥺
男の子と女の子の絡みが良い感じでしたね✨☺️