本編(脚本)
〇古びた神社
ここは、日本のどこかにある廃神社──
宇宙人「ほう、ここが地球か なんともチンケな星だな・・・」
宇宙人「さっそくここを我々の前線基地に──」
???「お前・・・なんじゃ?」
宇宙人「だっ、誰だ!?」
おきつねさま「お前・・・どうやってここに来た? この神社に続く道は土砂崩れで塞がれて、それっきり誰も来なくなったはずだが・・・?」
宇宙人「なんだコイツは・・・ この星の知的生命体か!?」
宇宙人「見られたからには仕方がない・・・ お前には消えてもらう!」
おきつねさま「なっ!? なんじゃその光は!?」
宇宙人「効いてない・・・!? そんなバカな!」
宇宙人「俺は確かにコイツに狙いを定めたはずだ・・・ それなのに何故攻撃が効かん!?」
おきつねさま「貴様!! このワシを殺そうなんだ100年早いわ!!」
おきつねさま「今度はこちらから行くぞ!!!」
宇宙人「うぐぁぁぁ・・・! くっ・・・苦しい・・・!」
おきつねさま「フフフ・・・ 苦しいか?」
おきつねさま「その呪いを解いてほしければ、このワシを敬うのじゃな!」
おきつねさま「さぁ・・・今すぐ油揚げを100枚持ってくるのじゃ!」
宇宙人「アブラアゲ・・・? なんだそれは・・・? 我々の星ではそんな物存在しないぞ・・・?」
おきつねさま「・・・しらばっくれるか もういい」
宇宙人「ガッ・・・! グガッ・・・!」
おきつねさま「・・・全く、無礼なやつじゃったな」
おきつねさま「おとなしく油揚げを献上していればこんなことにはならなかったものを・・・」
おきつねさま「さて、もうひと眠りするかの・・・」
〇研究所の中枢
一方その頃、宇宙のどこかで──
宇宙人「着陸してから10サイクルと経たないうちに現地調査員が消息を断つとは・・・」
宇宙人「この惑星はもしかすると危険な星なのかもしれません 侵略は諦めましょう」
宇宙人「ぬう・・・仕方ないな」
こうして、人知れず地球の危機は去ったのであった
人間がまったく出てこないストーリーというのも独特の雰囲気があっていいですね。宇宙人と見せかけて化け狸と九尾狐の、妖怪同士の暇つぶしの宇宙人ごっこかと思ったら本当の宇宙人でした。チンケな星(地球)のラスボスは案外ヒーローとかじゃなくて妖怪や妖獣なのかもしれませんね。
強者感のある宇宙人が瞬殺!? このステキなビジュアルのおきつねさまの恐ろしさがww
油揚げ100枚で許してくださる懐の大きさが日本的ですね!