魔法戦車教習所

穂橋吾郎

#3 クラッシュ(脚本)

魔法戦車教習所

穂橋吾郎

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〇荒廃した市街地
魔法戦車(フランツ軍)「フランツ魔法戦車隊、魔法弾を装填しろ!」
プロイデル兵「魔法弾が来るぞ! 魔法壁を張れ!」
魔法戦車(フランツ軍)「撃てーーーー!」
  ぐあああっ!
プロイデル兵「おい、我々の魔法戦車隊はまだ来ないのか!」
プロイデル兵「期待するな!」
プロイデル兵「我々にとって魔法戦車での戦闘はこれが初めて」
プロイデル兵「出動することでさえどれだけ時間が掛かるか・・・」
プロイデル兵「くそう、ダメだ、防ぎきれない!」

〇基地の広場(瓦礫あり)
フランツ兵「プロイデル公国東方、ガラダ地区制圧しました!」
ミランボ「ふはは!」
ミランボ「我がフランツ軍が」
ミランボ「あのプロイデル軍を圧倒しているぞ!」
ミランボ「魔法戦車、素晴らしい!」
「ぬうっはあああ!」
ミランボ「!」
ミランボ「今の声は!」
フランツ兵「ミランボ将軍! 奴です、ドヴィッヒです!」
ミランボ「ぐうう、来たなドヴィッヒ!」
魔法戦車(ミランボ)「我が魔法戦車の力で木っ端微塵にしてくれる!」
ドヴィッヒ「ぬっは、その声はミランボか!」
ドヴィッヒ「そのようなおもちゃの中に身を隠して」
ドヴィッヒ「つくづく肝っ玉の小さい男よ!」
魔法戦車(ミランボ)「黙れ!」
魔法戦車(ミランボ)「貴様のような筋肉バカなど」
魔法戦車(ミランボ)「魔法戦車の前ではアリも同然」
魔法戦車(ミランボ)「魔法弾で吹き飛ばしてくれる!」
ドヴィッヒ「はっは、やってみるがいい!」
魔法戦車(ミランボ)「くらえ!」
ドヴィッヒ「我が愛馬・ヨージフの足をなめるな!」
ドヴィッヒ「はっ!」
ヨージフ「ヒヒーン!」
魔法戦車(ミランボ)「なっ、かわされた!?」
ドヴィッヒ「ぬはは!」
ドヴィッヒ「我には魔力の揺らぎが見えるのだ!」
ドヴィッヒ「貴様が次に何をするかなど」
ドヴィッヒ「手に取るように分かる!」
魔法戦車(ミランボ)「な、なら、一気に踏みつぶして──」
ドヴィッヒ「遅い。間合いに入ったぞ、ミランボ」
魔法戦車(ミランボ)「う、あああ・・・」
ドヴィッヒ「我が魔槍のチリとなれ!」
魔法戦車(ミランボ)「や、やめろ!」
ドヴィッヒ「ぜあっ!」
ドヴィッヒ「!?」
魔法戦車(ミランボ)「お、おおお!」
ミランボ「傷ひとつ無い!」
ミランボ「ふはは、魔法戦車万歳!」
ドヴィッヒ「も、もう一度!」
ドヴィッヒ「最大魔力を込める!」
ドヴィッヒ「ぜあああっ!」
ドヴィッヒ「ぐあっ!」
ヨージフ「ヒヒイン!」
魔法戦車(ミランボ)「ふはは! 己の攻撃で体勢を崩しおった!」
魔法戦車(ミランボ)「このマヌケめ!」
魔法戦車(ミランボ)「ほれほれ、約束通り踏みつぶしてやろう!」
ドヴィッヒ「はぁはぁ、一旦距離を取るぞ!」
ヨージフ「ヒヒン!」
魔法戦車(ミランボ)「逃がすか!」
ドヴィッヒ「なっ、ヨージフの足に追いついただと!」
魔法戦車(ミランボ)「もう馬と剣の時代は終わったのだ!」
魔法戦車(ミランボ)「これからは、魔法戦車の時代だ!」
魔法戦車(ミランボ)「死ねぇ!」
ドヴィッヒ「ぐああああっ!」
ヨージフ「ヒヒーーンッ!」

〇戦場
  戦場の支配者は、魔法戦車だった。
  生身の人間はただ逃げ惑い、
  戦車の走行音と砲弾の発射される音ばかりがこだましていた。

〇基地の広場(瓦礫あり)
ドヴィッヒ「なんだ、なんなのだ・・・」
ドヴィッヒ「本当にこれが戦争なのか・・・」
ミランボ「見つけたぞ、ドヴィッヒ!」
ドヴィッヒ「くっ!」
魔法戦車(ミランボ)「これで終わりだ・・・」
ドヴィッヒ「ま、魔法壁を──」
魔法戦車(ミランボ)「無駄だ、死ねぇ!」
ドヴィッヒ「ぐっ、これまでか・・・!」
「ドヴィッヒーーー!」
ドヴィッヒ「!」
魔法戦車「ぐああああっ!」
魔法戦車(ミランボ)「ちっ、邪魔が入ったか」
ドヴィッヒ「今の声・・・ブルードン」
ドヴィッヒ「ブルードンなのか!?」
ブルードン「ぐ・・・あ・・・」
ドヴィッヒ「ブルードン、しっかりしろ、おい!」
魔法戦車(ミランボ)「馬鹿め、もう一撃食らわしてやる」
「プロイデル魔法戦車隊」
「左斜行隊形にて、進めーー!」
「であります!」
魔法戦車(ミランボ)「!」

〇歯車

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