魔法戦車教習所

穂橋吾郎

#2 アクセル全開(脚本)

魔法戦車教習所

穂橋吾郎

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〇教習所
プロイデル兵「行きます!」
エディントン「はーい、合格」
エディントン「クランクがスムーズだねー、いいよ~」
「光栄です!」
エディントン「次~」
プロイデル兵「行きます!」
エディントン「うん、合格」
エディントン「魔力量のコントロールが上手いよ~」
「ありがとうございます!」
エディントン「試験にパスしたら受付で」
エディントン「合格証書を発行してもらってね~」
エディントン「まあ、ここまで落ちた人なんていないから」
エディントン「来た人みんなに発行してるんだけどね」
エディントン「あはははは」
エディントン「はい、次~」
ドヴィッヒ「行くぞ!」
エディントン「失格、帰れ!」

〇教習所
ドヴィッヒ「くそぅ、なぜだ、なぜ爆発するのだ!?」
エディントン「こっちが聞きたいよ」
ブルードン「一週間練習して全く進歩がないとはな」
ドヴィッヒ「もう一度やらせろ!」
エディントン「無駄だからダメ」
エディントン「一回、徹底的に訓練しなさい」
ブルードン「しかし、こんな奴を指導できる人間がどこに・・・」
エディントン「大丈夫、こっちで最高の教官を用意した」
ドヴィッヒ「教官だと?」
エディントン「ほら、来たよ」
ドヴィッヒ「な、なんだあのスピードは!?」
ブルードン「連続クランクも全く減速無しで突破した!」
エディントン「縦列駐車もドリフトで決めて・・・」
エディントン「そして!」
ブルードン「魔法弾も的のド真ん中に決めた!」
ドヴィッヒ「い、一体誰が乗っているのだ・・・」
ヘルマー「ドヴィッヒ将軍、ブルードン兵長、お疲れ様であります!」
ドヴィッヒ「ヘ、ヘルマー魔法参謀!」
エディントン「彼女、初めて乗った時から完璧でさ」
エディントン「ぜひポンコツヴィッヒを指導してやってくれって頼んだんだよ」
ドヴィッヒ「誰がポンコツだ!」
ヘルマー「よ、よろしくお願いしますであります!」
ドヴィッヒ「ふざけるな!」
ドヴィッヒ「なぜ我がこやつに指導されなくてはならんのだ!」
ドヴィッヒ「我は一人でやれるぞ!」
エディントン「ダメだよ~、マルク王直々のご命令なんだから」
ドヴィッヒ「なんだと!」
ヘルマー「は、はい」
ヘルマー「ドヴィッヒ将軍の訓練にあたるようにと」
ヘルマー「マルク王より仰せつかったであります」
ドヴィッヒ「くっ・・・」
ヘルマー「あ、あの、一緒に頑張りましょうであります!」
ドヴィッヒ「ぐうう、なんたる屈辱・・・」
ドヴィッヒ「さっさとやるぞ、ヘルマー!」

〇教習所
ヘルマー「ぎゃあああっ!」
ヘルマー「ドドド、ドヴィッヒ将軍」
ヘルマー「アクセルを緩めてくださいであります!」
ドヴィッヒ「バカ者!」
ドヴィッヒ「男は一度走り出したら」
ドヴィッヒ「止まってはならんのだ!」
ヘルマー「あ、あ、ダメーー!!」

〇教習所
ヘルマー「うっうっ、痛いであります」
ヘルマー「黒焦げであります・・・」
ドヴィッヒ「このぐらいの爆発、魔力で身を守っていればどうってことはない!」
ヘルマー「自分は魔力量が極端に少ないのであります」
ドヴィッヒ「弱音を吐くな! 鍛え方が足りん!」

〇兵器の倉庫
エディントン「あのねぇ、戦車一つ作るのに」
エディントン「どれだけの金が掛かると思ってんの!」
エディントン「そんなボンボン爆発させていいもんじゃないの!」
ドヴィッヒ「仕方ないだろう。乗ったら爆発するのだ」
エディントン「ヘルマー、何やってんだ!」
ヘルマー「うう、申し訳ないであります」
ヘルマー「次は絶対大丈夫であります」
エディントン「絶対、絶対、爆発させるんじゃないよ」
エディントン「ほら、そこに停めてあるやつ、持ってきな」
ヘルマー「あ、ありがとうございますであります!」
ドヴィッヒ「心配するな、もう爆発などせん!」
エディントン「ったく・・・」
エディントン「なっ!?」
ヘルマー「木っ端みじんであります・・・」
ドヴィッヒ「新しいのをくれ」
エディントン「帰れ!」

〇教習所
ドヴィッヒ「むうう、なんだこの戦車は!」
ドヴィッヒ「ちっともスピードが出ないではないか!」
ドヴィッヒ「それに狭い!」
ヘルマー「エディントン開発長から、爆発しなくなるまで」
ヘルマー「練習用の小型車を使うように」
ヘルマー「言われてしまったであります・・・」
ヘルマー「速度制限が掛かっていて」
ヘルマー「これ以上スピードが出ないように──」
ドヴィッヒ「ええい、ノロノロしおって!」
ドヴィッヒ「もっと魔力を注ぎ込んでやるわ!」
ヘルマー「ああ、そんなに一気に魔力を苦供給したら」
ヘルマー「オーバーヒートして・・・」
ヘルマー「あっあっ!」
ドヴィッヒ「ぬっはあぁぁ!」

〇教習所
ヘルマー「いい加減にしてくださいであります!」
ヘルマー「これじゃあいつまでたっても」
ヘルマー「自爆ばっかりであります!」
ドヴィッヒ「ふんっ」

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