〇グラウンドのトラック

〇学校の廊下
仮名相「お～いろく君～！」

〇グラウンドのトラック
高科朗久「あっ、あいちゃん」

〇学校の廊下
仮名相「そんな格好でど～したの～？」

〇グラウンドのトラック
高科朗久「俺、気づいたんだ。学校を守るんだって」
高科朗久「だからこの格好になって走っているんだ～」

〇学校の廊下
仮名相「‥‥そうなの」
仮名相「よく解らないけど頑張って～」

〇グラウンドのトラック
高科朗久「うん～」
高科朗久「早く学校の中の妖を見つけないと！」
サカエ「あのっ」
サカエ「もしかして、妖怪を探している方ですか？」
高科朗久「そうだけど‥‥君は何か知ってるのかい？」
サカエ「はい‥‥そこの体育館に居たんです」
サカエ「こっちです！」
高科朗久「よしっ！」

〇体育館の中
高科朗久「あれっ‥‥誰も居ないけど」
高科朗久「現れたな、妖！」
高科朗久「二人とも、そこに居たら危ない」
高科朗久「早く逃げるんだ！」
「‥‥‥ふふっ」
高科朗久「!?」
高科朗久「痛てっ‥‥‥‥いきなり何をするんだ」
サカエ「ミナコ先輩に近寄らないで下さい」
高科朗久（‥‥どういう事だ？）
高科朗久（彼女達は妖の妖気に操られているのか）
高科朗久「二人とも離れろ！」
高科朗久「どうしてそんな事するんだ」
イクエ「どうしてって‥‥ミナコ先輩を助けてるんです」
高科朗久「これは困った」
高科朗久「ふっ、二人とも」
高科朗久「ミナコ先輩は妖になり理性が無くなっていて」
高科朗久「君達は操られているんだ」
サカエ「‥‥ウソ言わないで‥‥」
サカエ「私達は‥‥袈裟姿の人が先輩を攻撃するんだって聞いているから‥‥」
サカエ「‥‥打ち負かしてやるわ」
「‥‥くたばれ♥️」
　　スカッ
イクエ「あっ避けたわ！」
高科朗久「学校の私物で人を攻撃してはいけない」
サカエ「うるさい！消えろ！」
高科朗久「いじめ反対！」
「きゃーっ！」
「う‥‥うう」
高科朗久「二人とも気が付いたか!?」
「あ‥‥頭が重いわ」
高科朗久「まだ妖気で朦朧としている」
高科朗久「あの妖をどうにかしないと」
高科朗久「俺は先輩を‥‥救いに来たんだ！」
高科朗久「迷走を彷徨う者達を繋ぐ数珠よ」
高科朗久「その力で坂○龍一の音楽のような、清らかな調べを奏でよ」
高科朗久「はっ！」
「先輩！」
ミナコ「あっ‥‥私」
高科朗久「良かった、元に戻ったんだね」
高科朗久「一体何があったのか教えてくれないか」
ミナコ「どうしてこうなったのか解らない‥‥でも‥‥」
ミナコ「トイレに居たら‥怖い顔の人が現れて‥‥」
ミナコ「あっ」
ミナコ「その時タカコも居たの」
ミナコ「お願い、タカコを助けて！」
高科朗久「よしっ解った！」

〇学校の廊下
「助けて‥‥誰か助けて」
?「待ちな、私の可愛い生徒よ」
?「貴女も彼女のように魂を渡しな。そのままではどんどん腐り、啄まれるだけだよ」
「うるさい！イクエをあんな風にして！」
?「だったらもういいわ。教室に戻りなさい‥‥」

〇教室
生徒2「ん？何だ？」
生徒2「うゎ～化け者だ！」
「‥‥ちょっとあれ」
「ひょっとして、タカコじゃない？」
「マジかよヤバイよ」
タカコ「う‥‥うぅ」
高科朗久「うぉっ」
ミナコ「タカコ」
タカコ「ミナコ、無事だったの？」
ミナコ「私はもう大丈夫よ」
タカコ「うっ、でも‥こんな姿じゃもう学校行けないわ」
高科朗久「心配無いよ。今ならまだ戻れるから」
タカコ「本当に？」
タカコ「‥‥そうはさせないよ」

〇地下室への扉

〇明るい廊下
タカコ「く、うぁあ」
タカコ「来る‥‥あいつが来る」
高科朗久「待てっ」
高科朗久「あ‥‥あれっ」
高科朗久「どうしてだろう。さっきと雰囲気違うぞ」
「あ、君」
喜佐夫「ここは同じ学校でも違う世界」
喜佐夫「学校に隠された迷走の世界の中だよ」
高科朗久「君は‥‥どうしてそんな事を知ってるんだ」
喜佐夫「俺は水上飼と共にこの学校の妖を見つけ退治している」
高科朗久「飼と!?」
喜佐夫「君がそうなる前からこうしているんだ」
喜佐夫「この前は彼から君の事を聞いてたから会いに行ったんだけどね」
喜佐夫「あ、俺の名は戸田喜佐夫」
喜佐夫「一応司の兄なんだ」
高科朗久「司の？」
高科朗久「そうでしたか。俺は高科録久です」
高科朗久「先輩、宜しくお願いします！」
高科朗久「‥‥でも、先輩達は妖は平気なんですか？」
喜佐夫「勿論平気じゃ無いよ」
喜佐夫「だからこうしているんだ」

〇明るい廊下
高科朗久「こ‥‥これは」
喜佐夫「一定の空間で司が妖に対応出来るように結界を貼ったんだ」
高科朗久「あっ、」
高科朗久「待てっ」

〇学校の廊下
戸田司「二人とも、立ち話は終わりだ」
戸田司「はっ！」
高科朗久「あっ！」
「オホホホホ」
?「ふはははは、その程度の結界で我らが倒せると思うのか！」
高科朗久「あっ！」
喜佐夫「皆避けろ」
?「諦めな、お前の居場所はここしか無いんだよ」
タカコ「うぅ‥‥そんな」
?「自業自得よ」
?「授業中でもそんな格好で騒いでるからね」
高科朗久「‥‥て言うか、誰？」
タカコ「‥‥先生？」
?「‥‥‥‥違うわ」
?「とにかくお前は勉強が嫌いなんだろ」
?「好きなだけここに居な！」
戸田司「そうはさせない！」
タカコ「はっ」
高科朗久「おっ元に戻ったか」
?「おのれ」
?「こんな結界壊してくれる！」

〇学校の廊下
?「ふはははは、貴様らは私に勝てないよ！」
?「はっ！」
「じゃあ擬似体を召還したから」
「さっき出てきた妖と相手して貰うよ」
?「うっ、くそっ」
?「ここは一旦引いてやるよ」
?「‥‥だが、度また授業中に騒いだら来るからな」
高科朗久「消えてしまった」
喜佐夫「これで一旦終わったかな？」
高科朗久「じゃあ戻ろうか」
戸田司「‥‥‥おい」
戸田司「お前に話がある」
　　続く!?