「エリ姉は見た」(脚本)
〇シックなバー
アサノ「そうだ、昼飯まだ? ハンバーガー買ってきたけど?」
アサノ「ほら、お前のぶんも」
レイベル「くれるの・・・?」
アサノ「もちろん!」
レイベル「ありがとう・・・」
レイベルは嬉しそうにハンバーガーにかぶりついた。
そして・・・
レイベル「・・・・・・」
アサノ「お、おい・・・急にどうしたんだ・・・」
レイベル「嬉しすぎて泣けてきたよ・・・」
レイベル「研究所では栄養剤と動物ばかり食ってたから・・・」
アサノ「動物て・・・マジかよ・・・」
レイベル「うん・・・だから人間扱いしてもらえてすごく嬉しい・・・」
アサノ(辛かったろうな・・・)
アサノ「レイベルって、身体どうなってるの?」
レイベル「簡単に言うと・・・クチが二つあるみたいな感じ・・・」
レイベルが自分の髪を撫でると大蛇が現れた。
レイベル「こいつが邪神イヴル・レーヴァ 動物を食べていたのは俺というよりはレーヴァのほうだよ」
アサノ「なるほどなあ」
アサノ「ところで俺のことは美味しそうに見える?」
レイベル「え・・・」
レイベル「うん・・・」
大蛇がチロチロと舌を出してアサノをじっと見ている・・・
レイベル「レーヴァ、食べちゃダメだよ」
レイベル「ごめんアサノ・・・俺には生き物ならなんでも美味しそうに見えてるんだ・・・ そのせいで困ってる・・・」
レイベル「あ、あの時も、アサノと一緒に居た子を食べそうになって大変だった・・・」
レイベル「怖がらせてごめん・・・」
〇シックなバー
アサノ「俺はレイベルのこと怖くないよ シロサキにも伝えとく」
レイベル「うん・・・ありがとう・・・」
アサノ「ハンバーガーもう一つ食う? 一個じゃぜんぜん足りないよな?」
レイベル「え・・・でも、アサノのが無くなる・・・」
アサノ「いいって!」
レイベル「ありがとう・・・」
レイベル「あ、そうだ・・・一応注意しておくけど、急に触ったりするのはやめてね 驚いて噛みついてしまうこともあるから・・・」
アサノ「ああ・・・」
アサノは伸ばしていた手を引いた。
レイベル「そんなに気になるの・・・?」
アサノ「そりゃあ気になるよ だってお前・・・なんメートルあるんだ?」
レイベル「今は6メートル近くあるよ・・・」
アサノ「トイレとか、どうしてんの?」
レイベル「そういう話、今する?」
アサノ「わり、食事中だったな」
〇シックなバー
アサノ「うまいか?」
レイベル「うん・・・涙でるほど美味しい・・・」
アサノ「それは良かった・・・」
レイベル(どうしてアサノはキラキラした目で俺を見てくるんだろう・・・)
レイベル(子供みたいな純粋な目・・・ 嫌な視線ではないから良いんだけど・・・)
レイベル「アサノは・・・俺のこと怖くないって言ってくれたけど、どうして?」
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