おまえもか

makihide00

おまえもか(脚本)

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〇田舎道
ケンタ「・・・」
おじさん「コラーーーッ!!」
おじさん「ウチの畑のキャベツ、どうするつもりだ!?」
ケンタ「・・・」
ケンタ「ご、ごめんなさーい!!」
おじさん「ドロボーはダメだ、ドロボーは!」
おじさん「・・・ただ」
おじさん「なにかワケがありそうだな・・・ おじさんに話してみてくれないか?」
ケンタ「・・・」
ケンタ「あのね」
ケンタ「ボクね、もうすぐ誕生日でね、 ママにプレゼントお願いしたの」
おじさん「・・・キャベツを?」
ケンタ「違うよ!」
ケンタ「・・・いや、違わないか」
ケンタ「ボクね、弟か妹がほしいって ママに言ったの」
ケンタ「そしたらママ、困った顔しちゃって・・・」
ケンタ「だから自分でなんとかしよう って思って、それで・・・」
ケンタ「だって、赤ちゃんって キャベツから産まれるって ママ言ってたもん!」
ケンタ「だから・・・ごめんなさい・・・」
おじさん「・・・」
おじさん「ハーハッハッハッ!!」
おじさん「・・・坊や、今いくつだい?」
ケンタ「5歳」
おじさん「そうか・・・5歳か・・・」
おじさん「まだ少し早いかもしれないが、 おじさんが本当のことを教えてあげよう」
おじさん「赤ちゃんはキャベツからは産まれないんだ」
ケンタ「えっ!?」
おじさん「・・・いいか坊や」
おじさん「赤ちゃんってのはねぇ、パパとママが」
ケンタの母「ケンターッ!!」
ケンタの母「もう・・・勝手に出歩いちゃ ダメって言ってるでしょ!」
ケンタ「・・・ごめんなさい、ママ」
ケンタの母「ケンタ、ちゃんと いい子にしてなきゃダメよ!」
ケンタの母「・・・」
ケンタの母「来年にはお兄ちゃんになるんだから」
ケンタ「えっ?」
ケンタの母「今日ね、お医者さんに言われたの ・・・妊娠3ヶ月って」
ケンタ「・・・ニンジン?キャベツじゃなくて?」
ケンタの母「ニンジンじゃないわよ、ニンシン!」
ケンタの母「ケンタに弟か妹ができるの!」
ケンタ「ほんと!?」
ケンタの母「・・・誕生日プレゼントには、 ちょっと間に合わないけど!」
ケンタ「ううん、大丈夫・・・」
ケンタ「やったやったぁっ!!」
おじさん「・・・」
おじさん「なんだかいいなぁ、家族って」
おじさん「・・・それにしても、親御さん」
おじさん「どこの橋の下から拾ってくるんだろ?」

コメント

  • お、おじさん……5歳児に一体ナニを話すのか…とドキドキしてしまいましたww
    キレイにお話が進んで、ハートウォーミングだなーと思っていたら、まさかのオチ!

  • おじさん、どこぞの橋の下から拾ってきたと育てられたんでしょうかねw

  • コウノトリが運んできたキャベツが橋の下に落ちて赤ちゃんが出てくるものと思ってたけど、違うのかな?コメディだと思って読んでたらラストの一言で背筋が寒くなりました。猛暑にありがたいストーリーです。タイトル「おまえもか」が秀逸すぎる。

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