一月(脚本)
〇学校のプール
カンゾウ「一緒にきいてもらっていい?」
カンゾウ「一人じゃできないから」
と、連れの女性に言って、
女性「確認しますと」
女性「女性が深く沈んでいって」
女性「一人では上がってこれないので あなたが一緒に沈んでいって」
女性「二人で浮き上がってくるのを 助けてもらいたい」
女性「ということで、よろしいでしょうか?」
カンゾウ「はい」
誤動作で、
10何メートルもの深さのプールの
上がるつもりが
浮力切ってズーッと沈んでしまう。
〇水の中
カンゾウ(これ、一番下までいかないと上れない 息もつか・・・)
カンゾウ(取り返しつかない 終わったことしちゃった感あったけど)
カンゾウ(上にいた人たち気づいてくれるかな)
カンゾウ(てか、10何メートルじゃ きかない深さだし)
カンゾウ(底に墜落クラッシュするんじゃ? って不安も・・・)
カンゾウ(ためとかなきゃいけない息も乱すし)
カンゾウ((沈んでいきながら息もらしちゃうし))
(未夏さんなのかな?)
〇宇宙空間
左手の手首に
ほくろ七星
〇宇宙空間
──この南星の
明るいアイドルは?
何のプロモーションだ
「どっちの私が好きなの?」
南斗八星って?
未夏「『未夏』み、ね」
明るいの?
〇地下に続く階段
──猫がバーッと走り出して、
いつも一緒にいた黒猫で
この先は、
即死室?
カンゾウ(縁起でもない)
カンゾウ(・・・そこは調査しないのかな)
暗い下水道みたいな溝内走って、
先導するように前を行く
猫についていってさ。
〇コンビニの雑誌コーナー
──元々、ちょっと外出して、
インカムつけて通話しながら
コンビニに入ったら、
周り煩くて相手の声が聞こえなくて
すぐ出て、自室戻ったら、
〇本棚のある部屋
一騎当千の兵みたいな
面構えの人がいて、
ツワモノ「今頃犯されてやられてるんじゃないか」
って、物騒なこと言われて
・・・ってここで
次回持ち越しつづきーっ
〇仮想空間
検索してもこの子は出てこないか。
女優、未夏さんかしらん。
〇けばけばしい部屋
未夏「あなたはもう一回 夢を見ようって見はじめて」
未夏「見事に見たい夢を見たの」
未夏「それはね・・・」
未夏「未夏と結婚する夢!」
えらいポジティブな、
ちょっとあばたというか
丸顔に赤みさした女性が、
髪の毛を指でクルクルさせて
茶髪を真ん中で分けて、
左右後ろで束ねて
前髪を両サイドに垂らしてる。
砂鉄がビシッと立つように
ピンクのハートの線が白紙に浮き上がる
未夏、愛してる