最強の一般人

和泉歌夜(いづみ かや)

Case9 最強の一般人、デジャヴに遭う(脚本)

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〇一戸建て
  Case9 最強の一般人、デジャヴに遭う
  ガチャ
地味田地味子(じみた じみこ)「では、行ってくるっす」
派手宮派手菜(はでみや はてな)「いってらっしゃーーい!」
地味田地味子(じみた じみこ)「うっす」

〇ゆるやかな坂道
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・うーん」
地味田地味子(じみた じみこ)「なんか違和感がある・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「なんだろう・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「分からん」
  きゃあああああああ!!!
地味田地味子(じみた じみこ)「!!」
地味田地味子(じみた じみこ)「何か叫び声が聞こえたような・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「気のせいか」
地味田地味子(じみた じみこ)「行こう」

〇タワーマンション
地味田地味子(じみた じみこ)「今、何時かな・・・ん?」
地味田地味子(じみた じみこ)「あれ、変だな」
地味田地味子(じみた じみこ)「余裕を持って出たはずなのに」
地味田地味子(じみた じみこ)「ギリギリになってる」
地味田地味子(じみた じみこ)「なんで?」
地味田地味子(じみた じみこ)「でも、前にもあったような・・・」
  ???「あ、おい! どこに行くんだ?!」
地味田地味子(じみた じみこ)「ん?」
怪人バドモザー「ガハハハハハハハ!!!」
正義のヒーロー・アカガミ「き、きさま・・・」
怪人バドモザー「おおっと! 動くんじゃねぇぞ?」
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・あれ? これって・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「デジャブ?」

〇タワーマンション
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・あれ?」
地味田地味子(じみた じみこ)「さっきのモジャモジャとパツパツ変態は?」
  パンカパパーーーン!!!
  パンパンパパンパカパーーーン!!!
地味田地味子(じみた じみこ)「・・・なに?」
???「すーーーーーばらしいいいい!!!」
???「よくぞ、気づいてくださいました!」
???「あなたには、賞金六千万円と金メダルを贈呈致しまーーーす!!!」
地味田地味子(じみた じみこ)「あの・・・」
???「いやー、それにしても、素晴らしい!」
???「まさか、デジャブに気づく人間がこの世界にいるとは、夢にも思わなかったです!」
地味田地味子(じみた じみこ)「あの・・・あな・・・」
???「いやー、嬉しすぎて、まだまだ賞品をあげたくなっちゃいました!」
???「ちなみに何が──」
地味田地味子(じみた じみこ)「それより、あなた、誰っすか?」
デジャブ・ジャンプ「いやはや、これは失礼!」
デジャブ・ジャンプ「ついつい盛り上がってしまって・・・」
デジャブ・ジャンプ「私はデジャブ・ジャンプ」
デジャブ・ジャンプ「デジャブを操る力を持つ魔法使いさ!」
地味田地味子(じみた じみこ)「地味田地味子です」
デジャブ・ジャンプ「よろしく、地味子さん!」
地味田地味子(じみた じみこ)「まず・・・これは一体どういう状況なんですか?」
デジャブ・ジャンプ「あぁ、それはだね・・・」
デジャブ・ジャンプ「ここは、『デジャブ・ワールド』。私が生み出した世界」
デジャブ・ジャンプ「相手が一度経験した出来事を、世界まるごと巻き込んで、再現させる事ができるのさ!」
地味田地味子(じみた じみこ)「つまり・・・私が前にモジャモジャの怪人を倒した世界を再現したという事ですか?」
デジャブ・ジャンプ「そういうこと! 素晴らしい!」
デジャブ・ジャンプ「でもでも、デジャブだなんて気づけるのはマレだよ?」
地味田地味子(じみた じみこ)「そうなんすか?」
地味田地味子(じみた じみこ)「大抵の人が、デジャブを感じると思うんですけど・・・」
デジャブ・ジャンプ「・・・」
デジャブ・ジャンプ「で、何が欲しいか、決まった?」
地味田地味子(じみた じみこ)「デジャブを感じる人はいると思うんすけど」
デジャブ・ジャンプ「決まった?」
地味田地味子(じみた じみこ)「『デジャブに気づける人はマレ』という発言は大袈裟だと思うんすけど」
デジャブ・ジャンプ「・・・そろそろ怒るよ」
地味田地味子(じみた じみこ)「デジャブを感じる──」
デジャブ・ジャンプ「シャラーーーーーーーーーーープ!!!!!」
地味田地味子(じみた じみこ)「そもそもデジャブを体験させて、何がしたいんすか」
デジャブ・ジャンプ「口の減らないガ──」
地味田地味子(じみた じみこ)「自己満足ですか?」
デジャブ・ジャンプ「テメェの奥歯を──」
地味田地味子(じみた じみこ)「承認欲求ですか?」
デジャブ・ジャンプ「その気になれば、無限ループだって──」
地味田地味子(じみた じみこ)「そんな事をして、人生楽しいですか?」
デジャブ・ジャンプ「あがっ・・・ぐぅ・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「デジャブの能力を使って──」
デジャブ・ジャンプ「えぇい! 黙れ、黙れ、黙れ、黙れ、黙れ」
デジャブ・ジャンプ「黙れえええええええいい!!!!」
デジャブ・ジャンプ「もうこれ以上は言わせない」
地味田地味子(じみた じみこ)「過去に起きた」
デジャブ・ジャンプ「お前が何を言おうと」
地味田地味子(じみた じみこ)「事を繰り返して」
デジャブ・ジャンプ「私は全然気にしない」
地味田地味子(じみた じみこ)「何の得があるんですか?」
デジャブ・ジャンプ「絶対に」
地味田地味子(じみた じみこ)「ちなみにどれくらいの頻度で使えるんですか?」
デジャブ・ジャンプ「あっ・・・うぅ・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「一日に一回?」
デジャブ・ジャンプ「い、いや・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「週に一回?」
デジャブ・ジャンプ「も、もう少し・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「月一っすか?」
デジャブ・ジャンプ「・・・もうちょっと」
地味田地味子(じみた じみこ)「じゃあ、年一」
デジャブ・ジャンプ「・・・」
地味田地味子(じみた じみこ)「もしかして・・・十年に一度なんすか?」
デジャブ・ジャンプ「・・・百年に一度」

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