エピソード8 変化(脚本)
〇魔法陣のある研究室
ジャミラス「人間を「器」にしたのは失敗だったかもしれませんね・・・」
ジャミラス「キール、邪神を本来の姿にできそうですか?」
キール「そう、ですね・・・ この若者は臆病で弱いですが「内」に何か強い力を秘めている気がします」
キール「その力が邪魔をしているような・・・」
ジャミラス「理性で抑えているとでも・・・? 人間を食べるのは嫌だ、世界を壊したくない、と」
キール「そうかもしれませんね」
ジャミラス「フィアーノのことは気に入っていると聞いたが本当か?」
キール「毎日いちゃいちゃしてますよ・・・」
ジャミラス「それは良いことですね・・・」
ジャミラス(フィアーノを利用するしか無いか・・・)
レイベル(あのじいさん・・・何処かで・・・)
キール「あ、起きた・・・」
ジャミラス「レイベル・テヴォルガ あなたと初めて会ったのはスダージュ国でしたね・・・」
ジャミラス「まさかあなたが邪神になるとは思いませんでしたが・・・」
ジャミラス「礼を言っておきたい、ありがとうございます・・・」
レイベル「ああああああああ思い出した! お前は・・・俺を拉致した占い師!」
〇魔法陣のある研究室
キール(またガラス割りましたね・・・)
レイベルは蛇の身体でジャミラスに巻き付くとギリギリと締め付けた。
ジャミラス「君は私を殺せるのか?」
〇黒
フィアーノ「やめて! だめだよ!」
〇魔法陣のある研究室
レイベル(・・・・・・)
レイベルはジャミラスを放した。
ジャミラス「何故やめたのです?」
レイベル「お前らを殺しても意味がない・・・ 元の人間の姿に戻れるわけでもないしな・・・」
レイベル「お前らを許すつもりはない」
レイベル「だけど一つだけ良かった事があるから俺は怪物じゃなくて俺のままで居られるんだ・・・」
レイベル(フィアーノ・・・ありがとう)
ジャミラス「そうか・・・話せて良かったよ・・・」
ジャミラスは去っていった。
レイベル「キール・・・お腹空いた・・・」
キール「分かりました 何か持ってきます」
キール「そういえば私のことはあれっきり食べようとしませんね?」
レイベル「だって、お前まずそうだもん・・・」
キール「あはははは! それはそうでしょうね〜」
〇魔法陣のある研究室
キールに呼ばれたアーザルが台車に動物を乗せて実験室に入ってきた。
アーザル「特大キバうさぎ、解凍してきました」
アーザル「って、お前またガラス割ったのか・・・」
レイベル「あー、うん・・・ ジャミラスってやつにムカついて・・・ それで、つい・・・ごめんなさい・・・」
アーザル「ジャミラスは、お前をここに連れてきた全ての元凶だからなぁ・・・何言われたか知らないけどそりゃあムカつくよな・・・」
アーザル「なに考えてるか分かんねーし・・・」
レイベル(アーザル、最初の頃より俺に対して優しくなったような・・・?)
レイベル「・・・・・・」
アーザル「そうだった・・・腹減ってんだったな ほら、特大サイズのキバうさぎだ」
レイベル「うん・・・ありがとう・・・」
レイベル「デカい・・・もふもふ・・・ レーヴァ、ごはんだよ・・・」
レイベルの髪から大蛇が現れた。
大蛇は特大サイズのキバうさぎに飛びかかったが、キールとアーザルの視線を感じたのかレイベルに隠れるように巻き付いた。
レイベル「あ・・・あのさ・・・」
レイベル「見られてると緊張して喰えないからキール連れて出ていってくれない?」
アーザル「ああ、分かったよ 行くぞキール!」
キール「えー・・・」
アーザル「えー・・・じゃない 空気読め、空気!」
キール「空気って読めるものなんですか?」
アーザル「いいから、来い・・・」
〇魔法陣のある研究室
フィアーノ「あ・・・」
フィアーノ「レイベル様、ごはん食べてたの?」
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