スクリーム・ザ・サン

ハゲだるま

エピソード5(脚本)

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〇住宅地の坂道
  ボスとプライド、ギャル、中二を乗せた車が通る。

〇車内
  プライドが運転しながら、
  バックミラー越しにボスとギャル、中二を見て、
プライド「お前ら、いい加減に免許取れよ」
ギャル「え~、だるいし」
中二「グリモアの研究に忙しい故、そのような雑事に煩わす時間はありません」
ボス「あ、そうだ」
ボス「今度、神経科学の凄い人が警察に講演に来てくれるらしいよ」
中二「それはいつですか!?」
ボス「えっとね、確か・・・・・・」
プライド「着いたぞ」
  プライドがアクセルを緩め、車を路肩に寄せる。
ボス「ゴメンね、日程は後で確認するから」
中二「構いません」
中二「稚児に障りますゆえ」
中二「どうかお気をつけて」
ギャル「気を付けてだし!」
ボス「もう、私が一番安全なのに」
  ボスがゆっくりと車から降りる。
プライド「じゃあ、行くぞ」
プライド「気張れよ」
プライド「お前らが一番危険なんだから」
ギャル「わかってるし!」
中二「死地に赴く覚悟はすでにできております」
  プライドが小さくため息をつき、ゆっくりとアクセルを踏む。

〇一戸建て

〇おしゃれなキッチン
  桜井里香が料理をしている。
  上から物音が鳴り、里香はため息をつく。
  玄関のチャイムが鳴る。
桜井里香「は~い」
  里香がインターホンをのぞき込む。
  ボスが笑顔で警察手帳を見せている。

〇一軒家の玄関扉
  ボスがお腹をさすっている。
  ドアが開く。
ボス「こんにちは、そちらの・・・・・・」
  里香が土下座をする。
桜井里香「うちの子が申し訳ありませんでした!」
ボス「え~っと、逮捕じゃないですよ」
桜井里香「え?」
  ボスが里香にやさしく微笑む。

〇ストーカーの部屋
  桃子が頭を掻きむしっている。
桜井桃子「何で、何で、何で!?」

〇一戸建て

〇綺麗なリビング
  映子が一人、スマホでゲームをしている。
  映子の後ろを小塚と小沼が忍び足で近づいていく。
小塚卓也「ゴメンね、お嬢ちゃん」
  映子が振り返る。
  小沼が映子の頭に黒い袋をかぶせる。
ギャル「さっさと逃げるし!」
  ギャルが映子を抱きかかえ走り去る。
  小沼と小塚がギャルの後を追う。
小沼祐一「何で彼女連れて来たんすか?」
小塚卓也「ワリィ」
小塚卓也「俺、彼女と一緒じゃないと死ぬ病気にかかってんだわ」

〇ストーカーの部屋
  桃子が頭を掻きむしりながらPC画面を見る。
桜井桃子「何で警察は何もしないんだ!?」
  PC画面にはギャルと小沼、小塚が
  映子を連れて走り去る様子が映っている。
桜井桃子「どうして!?」
ボス「出所不明の証拠だもん」
ボス「それじゃ、警察は動けないよ」
  桃子がドアの方を見る。

〇部屋の前
  ボスがドアの横に立っている。
  遠くから里香が見守っている。
ボス「桃子ちゃんだよね?」
ボス「証拠送ってくれたの」
桃子「誰?」
ボス「警察だよ」
ボス「凄いね、桃子ちゃん」
ボス「この部屋から一歩も出ないであれだけの証拠を集めたの?」

〇ストーカーの部屋
  桃子がドアの方を見る。
桜井桃子「ああ、そうだ」
桜井桃子「逆に警察があれくらいできなくて大丈夫なのか?」
ボス「それを言われちゃうと弱いな」
桜井桃子「新しい証拠が出たから送る」
桜井桃子「それでさっさと動いてくれ」
ボス「それはできないかな?」
桜井桃子「何でだ!?」
  桃子が力いっぱいに机を叩く。

〇部屋の前
  ボスがドアを見て微笑む。
ボス「さっきも言ったでしょ?」
ボス「出所不明の証拠だからだよ」
桃子「私が出所だ!」
ボス「言葉だけじゃ難しいかな」
桃子「だったらどうすればいいんだ!?」
ボス「きちんと会いたいな」
桃子「それは、できない」
ボス「う~~ん」
ボス「だったら、しょうがないな」

〇ストーカーの部屋
  桃子がじっとドアの方を見る。
ボス「小沼君を幼女誘拐の罪で捕まえちゃうしかないな」
桜井桃子「え!?」

次のエピソード:エピソード6

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