行動の連鎖、未来の選択

Tomas02

Infinite Nexus(脚本)

行動の連鎖、未来の選択

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行動の連鎖、未来の選択
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〇ビルの裏
  ある男が路地裏にいた
  誰かに追われているようだった
キリヤ「君・・・」
キリヤ「誰かに追われているんだ・・・」
キリヤ「お願いだ・・・助けてくれないか」
  はい・・・僕で良ければ
  すると、中年の男性は微笑んだ
キリヤ「ありがとう助かるよ」
キリヤ「わたしを追ってくる人たちがいる その人達にわたしがいないことを 教えれば良いから」
キリヤ「たったそれだけだ・・・」
  分かりました
キリヤ「本当に助かるよ ありがとう」
  中年の男性は路地裏の建物に隠れた
  その時、二人の足音が路地裏の奥から聞こえてきた
レッズ「そこの君! このあたりにサラリーマン風の中年男性が通らなったか・・・?」
レッズ「大事な事なんだ! 教えてくれないか!」
  もう一人の男性は怒鳴るように聞いてきた
  えっと・・・
ミノル「本当に!? 見てないのか!?」
ミノル「これは一大事なんだよ!」
ミノル「大事な事なんだ!!」
  わかりません・・・
  薄いサングラスをきた男性が僕の襟首を掴んだ
ミノル「知ってんだろう! 教えろ」
  うっ・・・!
  止めてください・・・
レッズ「やめないか!」
レッズ「分からないのかもしれない!」
  サングラスの男性が僕の襟首から手を離した
ミノル「すまん・・・つい」
  いえ・・・大丈夫です
  その男性は悲しい顔をしていた
ミノル「見てないなら・・・いい すまなかった・・・」
ミノル「・・・」
レッズ「時間を取らせて悪かった・・・ ありがとう」
  二人は路地裏の奥へと消えた
  ただ、僕の奥底に罪悪感が芽ばいた気がした
  中年男性が僕へと近づいた
キリヤ「ありがとう・・・ なんてお礼をしたら良いか・・・」
  お礼なんて良いですよ
  僕が助けたかっただけです
キリヤ「そうか・・・ 君は優しいんだね」
キリヤ「すまないが・・・わたしは行くよ」
キリヤ「お礼は会った時に必ずするよ・・・」
  中年男性は路地裏から何処かへ行った
  中年男性が立っていた場所から光る物を見つけた
  これは・・・コイン?
  持っておこう
  その男性にあった時に渡そう
  僕は路地裏から去った

〇黒背景

〇東京全景
  世界は○が犯罪を犯していない人、☓が犯罪を犯している人という2つのグループに分かれていた。
  平和と秩序が保たれているように見えたが、実際には人々の心の中には葛藤や闇が渦巻いていた。
  この世界では、良いことをすると良い方向へ成長する○
  ○善行によって幸せや成功を享受し、信頼を得ますが、社会の期待に縛られて自己否定する場合もあり、その結果☓に近づく事がある
  その結果☓に近づくこともあります。逆に、☓も善行の積み重ねによって良い方向○へ変わる可能性があります。
  人々の行動と影響は相互に影響し合い、人格や社会的地位が変化する複雑な世界

〇シックなリビング
  僕は家に帰って冷蔵庫にあるビールと
  おつまみを出した
  今日は、大変だったな・・・
  会社の帰りにあんな事が僕に起きるなんて・・・
  ふぅーー
  ひとまず、忘れよう・・・
  ぷはーー!
  やっぱりビールだよなー
  おつまみも上手い
  テレビを点けようか

〇川に架かる橋の下
エルアナウンサー「お伝えしたい重大なニュースが入ってきました。川の近くの橋の下で女性が何者かに殺害された事件が発生しました」
エルアナウンサー「犯人についての詳細な情報が入りましたので、お伝えいたします」
レモン川井アナウンサー「はい、被害者はサラリーマン風の中年男性によって殺害されたとのことです」
レモン川井アナウンサー「警察によると、犯行は巧妙に行われ、事件の発生時刻は夜間だったとされています」
エルアナウンサー「現場では、警察が封鎖を行い、捜査に当たっているとのことですね」
エルアナウンサー「犯人の動機についての詳細な情報はまだ公表されていませんが、事件の背後には何らかの事情があったのでしょうか」
レモン川井アナウンサー「犯人がなぜこのような行動に出たのか、そして被害者との関係についても捜査が進められているようです」
レモン川井アナウンサー「地域住民によると、犯人は普段はサラリーマンとして真面目に生活していたとのことです」
エルアナウンサー「被害者のご家族や関係者には、心からお悔やみ申し上げます」
エルアナウンサー「事件の背後には様々な思いや葛藤があるのかもしれませんが、犯人の動機や心理については引き続き警察が詳細を解明していくでしょ」

〇シックなリビング
  僕は驚いてしまった、テレビの奥で光る物見つけたからだ
  なんで・・・
  これと同じコインがあの場に・・・
  僕の体が身震いした
  僕があの男性と出会った時刻とニュースで流れた時刻が近い・・・
  これは・・・
  どいう・・・意味なんだ・・・
  手に持っていたビールを落としてしまった
  事の重大さに、僕は急いで家を出ていった

〇開けた交差点
  僕は急いであの路地裏に向かおうとしていた
  奥から人影が見えた、その姿は中年男性の人だった
  その顔から笑みがあった
  不気味な笑みだった
キリヤ「探しましたよ・・・ 優しい・・・おにいさん」
  なんで・・・僕を探しているんですか・・・
キリヤ「いやいや、お礼がまだなので・・・ その為に探していたんですよ」
キリヤ「さぁ・・・ 受け取ってください」
  中年男性はナイフを持って僕に近づいた
  止めてください!
キリヤ「あなたを殺しません お礼だって言ったじゃないですか・・・」
  男は僕の体を利用してナイフを逆にし
  自分に向かって刺した
  こ・・・れ・・・は・・・どいうこと・・・
キリヤ「お礼ですよ わたしは疲れました、ずっと☓として生きて来ました」
キリヤ「あなたは、恐らく○側の人です。 お礼として、☓を差し上げます」
  なんで・・・こんなことを・・・
  ふざけるな・・・よ
キリヤ「ふ・・・ふっ・・・」
  中年の男性が僕の前で倒れた
  ふざけるな!
  なんで・・・僕が・・・
  僕に・・・☓がついてしまった・・・
  ここから・・・逃げないと

〇開けた交差点
  男性二人の影があった
ミノル「まさか、これは!」
ミノル「俺たちが追ってた、やつで間違いないな・・・」
レッズ「そうだな・・・ 誰かに殺されたようだ・・・」
ミノル「この男・・・☓が消えている。 ☓側が死亡した場合、☓はそのままのはず」
レッズ「たしかに・・・妙だ・・・」
ミノル「これは・・・コイン・・・?」
レッズ「コインって言えば川近くの事件現場にも あったな・・・」
ミノル「この中年男性はたしか・・・3枚持っていたはず」
レッズ「その一枚は、どこだ・・・」
  グラサンの男性が死亡した男性の体を確かめた
ミノル「やはり・・・なにもない」
レッズ「どこにあるんだ・・・そのコインは」
ミノル「・・・・・・」
レッズ「もしかして・・・あの男性か お前が襟首を掴んだ男だ・・・」
ミノル「・・・その通りだ そいつが怪しい」
ミノル「追うぞ・・・」
レッズ「あぁ・・・」

〇繁華な通り
  僕はひたすら逃げた
  なんで・・・だろう
  ○の時より気持ちが楽な気がする
  何故だろう
  ずっと○側だったけど・・・☓側はこんなに
  気持ちだったのか
  身体吹き上がるこの気持ちは
  何なんだ・・・
  僕の頭の中が何かに支配される感覚に落っていた
  僕は・・・開放されたんだ・・・
  これが本来の僕なんだ・・・
  この気持ちを誰かに伝えたい
  あっ・・・そうだな・・・
  ○側に伝えたいな・・・
ルリー「まったく・・・セクハラ課長に困ったわ 次は絶対警察に言うんだから!」
ルリー「まったくもーー!」
ルリー「やだ・・・終電に間に合わない 早くしないと!」
  女性の前に男性が近づいた
  ねぇ・・・君って○側ですか?
ルリー「なんでそんなことを・・・ 聞くんですか?」
  いやいや・・・確かめたくて
  失礼じゃなければ、だけど
  いいかな?
ルリー「あたしが☓側に見えますか 失礼な人!!」
ルリー「あたしは生まれて来てから○側です。 あたし急いでいるから!!」
  僕の気持ちは頂点に達していた
  待って、待ってください!
  僕は彼女の手を掴んだ
ルリー「いや・・・」
ルリー「止めてぇぇえぇ!!」
ルリー「離して!!」
  僕は、何しているんだ!?
  でもこの気持ちを抑えられないんだ
  人々が騒がしい出した
  これは・・・まずい・・・
  もういいや・・・
  ☓には逃げ道はない
  僕は女性を僕に寄せて中年の男性から取ったナイフを女性の喉に付けつけた
  動くな!
  動いたら分かるだろう!
ルリー「止めて! お願い!!」
  ☓の犯罪者がニュースに出るたびに思った・・・
  なんで・・・☓は犯罪を犯すのかって・・・
  でも今、分かった
  こんなに気持ちだったのか!!
  女性をあの路地裏へ連れて行った

〇繁華な通り
  二人の男性
ミノル「これは・・・」
ミノル「三枚目のコインだ・・・」
ミノル「あいつは・・・近くにいる」
レッズ「そうだな・・・ 近くにいるはずだ」
コンビニ店員クマ谷「ねぇ! あんた達は刑事か!?」
ミノル「そうだ! それがどうしたんだ!?」
コンビニ店員クマ谷「さっき! ナイフを持った男性が女性を連れて行ったんだよ!!」
レッズ「それは! 本当か!?」
コンビニ店員クマ谷「まじだ、まじ!」
ミノル「狂気に目覚めてしまったか! 急ぐぞ!」
レッズ「そうだな! 急ごう!」
レッズ「君は避難していなさい!」
コンビニ店員クマ谷「当たり前だろうが! ここにいたくねーわ!」
コンビニ店員クマ谷「まじ! ☓側意味わかんねーよ!」
  男性二人は男を追いかけた

〇ビルの裏
  女性の悲鳴と男性の声が響いていた
ルリー「止めて、お願いよ!」
ルリー「あたしが何したって言うの!」
  君はなにもしてないさ・・・
  僕がしたいからするのさ!
  僕はナイフを女性の喉に
  当てようとした瞬間
ミノル「待て!! 早まるな!!」
レッズ「待つんだ! まだ、戻れる!」
ミノル「今のお前は狂気に染まっているんだよ!」
ミノル「彼女は関係ない! 離せ!」
レッズ「その手に持っているものを手放しなさい」
  分かった!
  彼女を離します!
レッズ「そうか!」
  僕は彼女を離した、瞬間グラサンに飛びかかった
  この気持ちを抑えられないよ!
レッズ「そっちに行ったぞ! 気おつけろ!」
ミノル「分かっている!!」
  グラサンは左に避けて手に持った手錠をかけた
ミノル「喰らえ!」
  ああ・・・っ
ミノル「動くな! もう終わりだ・・・」
レッズ「君を殺人の容疑で逮捕する!」
  僕は・・・まだ・・・
  僕の意識は途絶えた

〇ビルの裏
ミノル「はぁ・・・ Xになったやつは更生する事によって○にまた近づくことが出来るが・・・」
レッズ「何年も・・・かかるだろう・・・ 残酷だが、それが現実だ」
ミノル「そうだな・・・ 早く、Xの治療法が見つかるといいな」
レッズ「ああ、そうだな・・・」
ミノル「あの女性は、どうした・・・?」
レッズ「保護されたんだろ・・・ 大丈夫なはずだ」
ミノル「そっか・・・ まぁいい・・・」
ミノル「行くか・・・ 仕事がまだ、いっぱいあるぞ」
レッズ「帰るか・・・」

〇繁華な通り
  道路を歩く音がした
ルリー「・・・」
ルリー「この気持ちは何・・・」
ルリー「ふふふっふ・・・ 伝えたいな・・・♡」
ルリー「ふふふ・・・」
  終わり

次のエピソード:Infinite Nexus Ⅱ

コメント

  • おー、全編フルボイスですね。ドラマかアニメを見ているような感覚になりました。×側になった人が謎の開放感を得てまた次の人に悪意が連鎖していく展開が、人間はそもそも生まれつきみんな×側で○側の仮面を被って生きていることを暗示しているようでゾッとしました。意味深なラストもよかったです。

  • 刺激が連鎖して人に伝わってしまうんでしょうね。経験したことがないのに、もし私に次の番が回ってきたらどうだろうと色々想像ができました。自分は○だと思っているほどXなのかもしれませんね。

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