アサノとシロサキと消えた記憶 2(脚本)
〇空
ボイド(ここが、ティアルの創った世界・・・ ティアルが命を捧げて生まれた世界・・・)
ボイド(広いな・・・元はチェス盤だったのが信じられない・・・)
ボイド(ティアル・・・オレは・・・もう一度お前と話をしたい・・・)
ボイド(その為には・・・)
ボイド(もう一度、この世界を壊すしかない・・・)
ボイド(そうすれば、この世界に飛び散ってしまったティアルの命の光が集まって・・・ ティアルが復活するはずなんだ)
〇空
ボイド(ううっ・・・力が・・・抜けていく・・・)
ボイド(オレはティアルの影・・・ティアルから切り離されたオレの身体は脆い・・・)
ボイド(このままでは、この姿を保つ事もできない・・・)
ボイド(何処かに、都合よく「世界の滅亡を望んでいる人物」は居ないものか・・・)
ボイド(そんな都合よくいくわけないか・・・)
ボイド(ティアル・・・もう一度・・・ オレに挽回のチャンスをくれよ・・・)
ボイドの身体は人の姿を維持できないようで少しずつ崩れていった。
姿が変わった黒い影は不死鳥のようであった。
ラフレスター(やれやれ・・・ ワタシが来なかったらボイドまで消えてしまう所でした・・・)
ラフレスター(とりあえず、こちらの世界にあるワタシの家にでも運んでおきましょうかね)
〇幻想空間
その頃アサノ達は──
クロレウス「助かりました・・・ あなたのおかげで螺旋の塔が修復され、狭間の世界もバランスを取り戻したようです」
クロレウス「本当にありがとうございました・・・」
シロサキ「本当に、どうしちゃったのよアサノくん・・・」
アサノ「俺もよく分からないけど・・・ この世界守れたならいっか・・・」
カノス「アサノ クロオ・・・ よくやってくれたね」
アサノ「おお? 戻った?」
クロレウス「カノス・・・生きていたのですか?」
カノス「俺の本体は混沌の霧だからね・・・ そう簡単には死なないよ」
カノス「ただ、この姿で復活するまで時間がかかるからアサノクロオに力を預けていたんだ」
カノス「同時にテストも兼ねていた アサノクロオ、君はセンスがあるね」
カノス「「夢の欠片」はそのまま持っているといい」
アサノ「ありがとうございます!」
シロサキ「アサノくんだけ、ずるーい!」
カノス「そうだね、シロサキミキ ・・・君にも渡しておこう」
シロサキ「な、なに? まぶしっ!」
シロサキ「・・・?」
シロサキ「これって、私・・・お姫様?」
アサノ「シロサキ、良かったじゃん! 子供の頃のユメ! 叶ってるぞ!」
シロサキ「アサノくん・・・なんで覚えてるの・・・」
アサノ「俺、そういう記憶力だけは良いからな~」
〇幻想空間
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