源氏にいた少女(脚本)
〇屋敷の一室
源氏の軍に唯一の女剣士がいた。
彼女の名前は明里。
彼女は不思議な術を使う変わった女剣士だった。
彼女の側にはいつも黒猫がいた。
黒猫の名前は天后。
あの安倍晴明に仕えていた十二神将の1人なのだ。
そして。
同じく不思議な術を使う一族。
水城家。
そこの当主、愁一郎。
愁一郎もまた不思議な術を使う1人だった。
源九郎義経の郎党だった武蔵坊弁慶がいた。
彼と愁一郎とはとても仲のいい友人だった。
いずれ死ぬ運命だとしても、彼には生き延びて欲しかった。
けれど当主という立場上歴史を変えることはできない。
だけど。
少女は、例え歴史を変えてでも彼を助けようとする。
愛しい人のために。