魔力を操れ

ガンダーラ磯崎

第5話 「使者の邪伝」(脚本)

魔力を操れ

ガンダーラ磯崎

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〇黒
  やつには緻密な戦術と統率力があった
  懐柔するしたたかさも持っていた・・・・・
  皆、いつのまにか操られていた・・・・・・
  逆らったやつは、道端の軍手のように
  無価値な最期を遂げた・・・
  あいつは恐怖だ・・・
  暴走したら誰も止められない・・・
  魔王を越えようとしていた・・・
  魔王をひっくり返すには魔王より 
  長く存在する事だと悟った・・・
  そのために・・・
  生け贄を貪りまくったんだ・・・・・・
  地上を荒らし過ぎた・・・・・・
  地上でやり過ぎた・・・・・・
  マヨルガとその一味は 
  魔力網を結界で塞いだ・・・
  俺らを地上に降りさせないためかって?
  全然ちがうよ。
  マヨルガとその一味だけで
  地上を独占するためだ・・・
  掟破りどころではない。
  それは・・・・・・
  もちろん魔王の逆鱗に触れた・・・
  それでもマヨルガはやめなかった・・・
  やつを止めるには、あいつしかいなかった・・・
  毒には猛毒だ。
  どっちがヤバいかって?
  どっちも悪魔そのものさ

〇魔界

〇地下室(血の跡あり)

〇魔界
魔伝道師バロザ「総裁・・・」
魔伝道師バロザ「復活したようです・・・」
  総裁「ほう・・・やはりそうですか・・・」
魔伝道師バロザ「今度こそ・・・・・・」
魔伝道師バロザ「消してくださいませんか?・・・・・・」

〇地下室(血の跡あり)
総裁「やはり、封じるだけでは、 厳しかったか・・・」
総裁「じゃあ、消しますかね・・・・・・」

〇整頓された部屋
魔獣ゴードン「クソッ!!!」
魔獣ゴードン「グフッ!!」
マヨルガ「一丁あがり!!」
マヨルガ「うめえ・・・」

〇アパートの台所
穴倉圭「何か食ってる・・・・・・」
穴倉圭「野良犬みてえな食い方だ・・・」
家主の澄江さん「あんたもしかして何かやってんの? ヤバいわよ?1人でブツブツ・・・」
家主の澄江さん「とりあえず巨大人形は今度 業者さんに頼んでもらいに行くからね!」
家主の澄江さん「分かった?」
穴倉圭「・・・・・・はい・・・」
家主の澄江さん「何か悩みがあるなら、良いクリニック 知ってるからいつでも連絡して!」
マヨルガ「いやー、久しぶりにごちそうに ありつけたわ・・・」
穴倉圭「マヨルガさんて・・・ 本当に悪魔じゃないんですか?」
マヨルガ「は?何で?」
穴倉圭「なんかそのー・・・中世のヨーロッパの  画家が書いた「鬼」の絵画みたいな 食い方してたんで・・・」
マヨルガ「言ってる意味が1から10まで 分かんねーな」
マヨルガ「今さあ、獣を始末して食った充実感でさ、 変にテンション上がってんのよ?」
穴倉圭「ああ、なんか分かります。 人間にも近い感覚がありますんで・・・」
マヨルガ「だからさ、あんまりしょっぱい会話 ふっかけてっと、今の私、何すっか 分かんねえよ?」
マヨルガ「⭕️すぞ!!」
穴倉圭「本当にすいませんした!!」
穴倉圭(食べる姿は、獣だったけど・・・)
穴倉圭(何かを調理してる姿は・・・)
穴倉圭(手際が良かったなあ・・・)

〇おんぼろの民宿

〇狭い畳部屋
幹部A (朝岡)「魔脳岩の反応が止まりました」
総裁「マヨルガに消されたんだろうね」
幹部B(織田山)「箱の在処さえ早くみつけていれば・・・」
総裁「もうどうだっていいよ、そんなの」
幹部B(織田山)「はあ・・・」
総裁「マヨルガが入ってない箱なんて、 ただの箱だもん」
幹部B(織田山)「そうですね。失礼しました」
総裁「バルザさんに消してくれってお願いされた のは別に良いけどさあ・・・」
総裁「正直この数十年間、マヨルガをこっちが 保管してたからさあ・・・」
総裁「魔界サイドとの交渉バランスが 対等だったわけでさあ・・・」
幹部A (朝岡)「魔界から地上を支配しようとする動きが見えても・・・」
幹部A (朝岡)「こっちはマヨルガを保有しているため、 一線は越えられなかった・・・」
総裁「そう。それが大きかった・・・」
幹部B(織田山)「今のところ、マヨルガがかつてのような 暴走をしていないところがありますが・・・」
幹部B(織田山)「この後、どうなるかは分からない」
総裁「そうね。魔脳岩の反応を見る限り・・・」
総裁「今のところ魔界のザコを何処かで 始末してくれてるみたいだからさあ・・・」
幹部A (朝岡)「総裁。マヨルガがどこら辺で動いているかは、感じませんか?」
総裁「能力もだいぶ老いちゃったからねえ・・・」
総裁「もうマヨルガを封じた時の力は無理だよ・・・」
幹部B(織田山)「しかも今回の要望は、マヨルガを 「消してくれ」ですからね・・・」
総裁「そう。魔界の連中ってさあ・・・」
総裁「自分達が100000年くらい存在出来る事 を忘れてるよな!」
総裁「俺らは長くてせいぜい90年くらいなのによ」
幹部B(織田山)「とりあえず、どうしますか?」
総裁「うーん・・・色々と情報をかき集めながら・・・」
総裁「マヨルガの在処と、 どうすれば消せるのかを じっくり考えて行くしかないね」
幹部B(織田山)「了解です。引き続きリサーチを続けます」
総裁「まあ、準備が出来たら・・・」
総裁「俺がまた、一肌脱ぐしかねえな!」

〇黒背景
  やっとみつけたぜマスター・・・
  勝手に店閉められちゃ困るのよ・・・
  早く入れてくれよ俺たちに・・・
  熱々のヤベえコーヒーをよお・・・・・・

〇廃ビルのフロア
常連客 永田「早くコーヒーを作ってくれ!!」
常連客 嶺貞「禁断症状が出て来たんだよ!!」
常連客 矢崎「頼む!!手が震えるんだ!!」
常連客 黒岩「マスター!!あんたの飲まなきゃ やってらんねえんだよ!!」
常連客 嵯峨根「閉店の日にさあ、これ頂いて毎日自分で 豆弾いてドリップしたんだけどさあ・・・」
常連客 嵯峨根「ぜんっぜん!あの味が出ないのよ!!  やっぱりマスターじゃなきゃダメなのよ!! マスター早く入れて!!」
マスター加賀(ヤ、ヤバい・・・どうしたらいいんだ・・・?)
  ──── 第5話「使者の邪伝」────
  ─────おわり─────

次のエピソード:第6話 「成敗の追憶」

コメント

  • え?マヨルガって悪い悪魔?いや悪魔はみんな悪いけれども
    強いのは確かだから地獄でも力はもってるとは思えるけど

    ダークファンタジー感が増して更に楽しみです

  • 少しずつマヨルガの背景が明らかになって来ました。魔界との交渉、人質としての使い方なのかな。じゃあ結局悪魔側?想像を掻き立てられます。
    ストーリーが予測不能なので着地点が楽しみです。

  • 冒頭の重厚な内容の物語とスチル、そして何故か軽妙なBGMとのギャップがww そしてすき焼きと化すゴードンさんww
    重みを増すストーリー本筋との対比が楽しいです!

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