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ゆきんこ

第4話 勉強しろ!!⚫大に行け!(脚本)

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ゆきんこ

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〇屋敷の大広間
葉月(はづき)「オジサマ、たのもう!!」
隕石(いんせき)「ウォッ。 何だナンダ!?」
隕石(いんせき)「3人揃って・・・ん?」
隕石(いんせき)「大胆不敵流まで居るとは??」
葉月(はづき)「父上に、最終奥義は一子相伝の秘法ではないと聞きました!」
葉月(はづき)「私に『とりかへばや物語』を伝授して下さい!!」
隕石(いんせき)「何を言い出すかと思えば!」
隕石(いんせき)「それは──流星のためなのかな?」
葉月(はづき)「流星のためでもあり、 私のためでもあります」
葉月(はづき)「霊長類最強最終兵器を、天変地異流が生み出せれば」
葉月(はづき)「つまり、私自身が強くなれば!」
葉月(はづき)「婚姻など無意味です!」
「私にも教えて!  俺を元に戻せ!」
隕石(いんせき)「フウン。そう来たか」
隕石(いんせき)「教えて下さいというワリには、3人でぐるりと間合いを詰めて・・・」
隕石(いんせき)「触れられなくても、ヤケドをしそうだわい!!」
流星(りゅうせい)「女体化してる今なら、通常の半分しか力は出せないハズ!」
流星(りゅうせい)「親父には悪いが、引退を覚悟してもらうぜ!」
流星(りゅうせい)「俺たちに負けたら、言うことを聞け!」
執念(しゅうねん)「義によって助太刀します!」
隕石(いんせき)「それ『卑怯』すぎんか?」
「問答無用!!」
葉月(はづき)「天変地異流・天誅!」
隕石(いんせき)「畳み掛けるような連携プレイ・・・」
隕石(いんせき)「即席のチームにしては、まあまあな仕上がりか」
隕石(いんせき)「だが」
隕石(いんせき)「女体化しているから力が半分しか出せないとか」
隕石(いんせき)「片腹痛いわ!」
葉月(はづき)「喰らえ『怒髪天』!!」
「オジサマが消えた!?」
葉月(はづき)「フギャアアア!!」
葉月(はづき)「相討ち・・・!!」
隕石(いんせき)「兵法は力だけにあらず!」
隕石(いんせき)「頭も使いこなせてこそ、鍛えた身体をフルに武器に出来るのよ」
隕石(いんせき)「最終奥義を身に着けたかったら、 頭を使え!」
隕石(いんせき)「まずは学校に行き、勉強しろ!」
隕石(いんせき)「そして東⚫に行け!!」
流星(りゅうせい)「それはオトナの事情でダメなヤツ!!」

〇黄色(ディープ)
ゆきんこ「あの有名な漫画の台詞なんて、パクってないッスよ!!?」
ゆきんこ「失礼しました! コンプラ遵守します!!」

〇通学路
葉月(はづき)「まあ確かに、頭は良い方がより強くなるとは思うけど」
葉月(はづき)「何だか騙されている気がするわ」
流星(りゅうせい)「学校なんか行っても、強くなれるワケないじゃん!」
流星(りゅうせい)「しかも、漢のままの団体生活・・・」
流星(りゅうせい)「どっちだ・・・!」
流星(りゅうせい)「俺はこれから」
流星(りゅうせい)「トイレや更衣室は、どっちに入ればいいんだよ!?」
葉月(はづき)「確かに悩ましいわね!」
流星(りゅうせい)「道場でクソ親父に殴られている方がまだマシだぜ!」
「その発言は、また誤解されるわよ!」
「執念──!?」
執念(しゅうねん)「操(みさお)よ!」
葉月(はづき)「コスプレ?」
執念(しゅうねん)「JK標準装備のセーラー服だわ!」
流星(りゅうせい)(女だった俺でも着られなかった、憧れのセーラー服・・・!)
流星(りゅうせい)(眩しいぜ!)
執念(しゅうねん)(流星が私にアツい視線を・・・!)
執念(しゅうねん)(イヤン! バッカ〜ン♥)
葉月(はづき)「何故か、不毛な緊張感を感じるわ!」
流星(りゅうせい)「でも、オマエは隣町の高校だろ」
執念(しゅうねん)「今まで通った学校は、 今日で退学して、転校しました」
流星(りゅうせい)「行動早すぎ!」
執念(しゅうねん)「転校先は、アンタたちの奇天烈学園よ!」
葉月(はづき)「にゃにおう!?」
葉月(はづき)(流星と2人きりの、 ワチャワチャ学園ライフがあ〜ッ!)
執念(しゅうねん)(小娘と流星を2人っきりにはさせないわ!)
「フン!!」

〇学校の校舎
流星(りゅうせい)「オマエらがいちいち喧嘩するから、初日から遅刻じゃね〜か!」
流星(りゅうせい)「先行くぜ!」
葉月(はづき)「待って、流星!」
執念(しゅうねん)「おどき小娘! 私が流星と並んで登校するのよ!!」
葉月(はづき)(コイツ、マヂ最悪!)
葉月(はづき)「アアッ!?」
「何コレ!?     立ち入り禁止?」
「悪いけど、ココまでだ!」
七転(しちてん)「遅刻は減点です! クラスと名前をフルネームで言いなさい」
執念(しゅうねん)「先生ェ、今日だけは見逃して下さい!」
執念(しゅうねん)「私はか弱い転校生なのよ!」
七転(しちてん)「ほう、か弱い転校生・・・」
執念(しゅうねん)(スキル『美少女の泣き落とし』発動!)
執念(しゅうねん)(コレで男はイチコロよ!)
七転(しちてん)「大事な初日の登校時間に遅れるとは」
七転(しちてん)「なかなかどうして、大した図太い神経だと思いますけどね」
執念(しゅうねん)「ムムッ・・・手強い」
七転(しちてん)「私は風紀指導の教師です」
七転(しちてん)「転校初日の生徒だからと言って、容赦はしませんよ?」
執念(しゅうねん)「超絶美少女JKのお願いになびかないなんて・・・」
執念(しゅうねん)「さては2次元しか愛せない輩ね!?」
葉月(はづき)「ポイントがズレていない?」
七転(しちてん)「時間のムダですね。 さっさとIDカードを提出しなさい」
葉月(はづき)「ハイ、スミマセン」
執念(しゅうねん)「葉月はともかく、私は騙されないわよ!」
執念(しゅうねん)「私のカードが欲しければ」
執念(しゅうねん)「力づくで奪いなさい!!」
葉月(はづき)「ヤメてよ操! 相手は先生だよ!?」
執念(しゅうねん)「葉月、アンタも格闘家なら」
執念(しゅうねん)「アイツの拳と変形した耳を見たら分かるでしょう?」
葉月(はづき)「アッ・・・!!」
葉月(はづき)「確かに! 殴りダコにギョウザ耳・・・」
葉月(はづき)「格闘技経験者ね!」
七転(しちてん)「目の付け所が一般人では無いようですね」
七転(しちてん)「オマエら、何者だ?」
七転(しちてん)「『天変地異 葉月』・・・」
七転(しちてん)「まさか、あの天変地異流の!?」
葉月(はづき)「ハイ。 古武術の道場の1人娘です」
葉月(はづき)「まさか、先生も古武術を?」
七転(しちてん)(後継者に娘が居るとは聞いていたが、ウチの学校だったのか!)
七転(しちてん)(しかも、可愛・・・)
七転(しちてん)「ゴホッゴホッ・・・失礼」
七転(しちてん)「私は七転 駆流(しちてん かける)」
七転(しちてん)「君と同じ五大古武術の流れを汲む、七転八倒流の1人です!」
執念(しゅうねん)「やはり同業者か!」
執念(しゅうねん)「隙あり!」
七転(しちてん)「まず、キミは人の話を聞きなさい!」
執念(しゅうねん)「ギャン!」
執念(しゅうねん)「どこから鎖を!?」
執念(しゅうねん)「しかも、ベタベタくっついて身体に絡みつく!」
執念(しゅうねん)「もがけばもがくほど・・・」
執念(しゅうねん)「余計に絡みつくわ〜!」
七転(しちてん)「七転八倒流・鎖術『蜘蛛の鎖糸』」
七転(しちてん)「キミは血の気が多そうだから、落ち着くまで絡まっていなさい」
葉月(はづき)(先生が暗器使い・・・!?)
葉月(はづき)「執念より強いなんて!」
七転(しちてん)「おまたせしました、姫!」
葉月(はづき)「ひめ?」
七転(しちてん)「もうすぐ一時限目が始まります。 急いでクラスに行きなさい」
葉月(はづき)「いいんですか!?」
七転(しちてん)「素直にIDカードを出したからね。 今回だけは、お咎めナシですよ!」
葉月(はづき)「先生、ありがとうございます!」
葉月(はづき)(ラッキー!)
葉月(はづき)(良かったあ、案外良い先生なのかも♪)
執念(しゅうねん)「私も連れて行け、小娘──!」
七転(しちてん)「天変地異と婚約順位1位の破天荒の後継者は」
七転(しちてん)「女だという噂がありますね」
七転(しちてん)「古の時代より、天変地異と破天荒の間に婚姻が成立しない年には、」
七転(しちてん)「五大古武術の流派の後継者の中から、天変地異流の子女に求婚しても良いことになっている」
七転(しちてん)「少しでも最強流派の遺伝子を遺すための、先人の智恵なのだろうね」
七転(しちてん)「さて、他の流派の2人が葉月に気がつく前に、私が彼女を手に入れなくては」

〇更衣室
三郎(さぶろう)「オイ転校生、オレの隣のロッカー使えよ!」
三郎(さぶろう)「なんだ、顔色悪いぞ?」
流星(りゅうせい)(都会の高校は男子生徒が多すぎる!)
流星(りゅうせい)(しかも・・・!!)
流星(りゅうせい)「な、何故だろう。 生乾きの雑巾臭のバリアがあって」
流星(りゅうせい)「この部屋に、入れないみたいなんだ」
学生「ンダぁ!?」
学生「三郎が優しく言ってりゃ付け上がりやがって!」
学生「喧嘩売ってんのかァ!?」
学生「どーせオマエもクセェ臭いが・・・」
学生「クンクン」
流星(りゅうせい)「アッ、止めろ!」
学生「アッ・・・アレレ? フローラルなイイニオイ・・・」
学生「またまた〜そんなワケ・・・クンクン」
学生「マジか! 何と言うかその・・・クンクン」
流星(りゅうせい)「2人とも近いよ! そんなに何度も鼻を近づけないで!!」
三郎(さぶろう)「オマエらバカか。 転校生にナメられやがって!」
三郎(さぶろう)「どけ!俺様が嗅いでやる」
三郎(さぶろう)「スゥ────ハア────」
三郎(さぶろう)「あ?」
三郎(さぶろう)「スゥ────」
三郎(さぶろう)「フガフガ!!」

〇カラフル
三郎(さぶろう)「ここは・・・花園!?」
三郎(さぶろう)「フローラルな楽園に誘い込まれたかのように甘美で濃厚」
三郎(さぶろう)「それでいてパッションを彷彿とさせる酸味と甘味の完璧な調和!」
三郎(さぶろう)「このときめきの源は、なんだ────!!」
三郎(さぶろう)「クンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクンクン」
流星(りゅうせい)「イイ加減に・・・」
流星(りゅうせい)「頭皮や脇のニオイを嗅ぐな~!!」
流星(りゅうせい)(俺は女ダアアアア!!)
三郎(さぶろう)「ムギュー」
三郎(さぶろう)「アレッ!?」
三郎(さぶろう)「ボコボコに殴られたのに、ぜ〜んぜん痛くない!」
三郎(さぶろう)「待って、もう一回だけ!」
三郎(さぶろう)「もう一回だけ嗅がせてェ──!!」

次のエピソード:第5話 全てはワチャワチャ学園ライフのために

コメント

  • 先生、指導する立場なのに惚れてるじゃないですか🤣二つの流派で結婚できなかったら、他の流派の人が結婚していいとは、面白そうな伝統ですね!!
    流星も葉月も狙われてて、今後が気になります!

  • 三郎懐かしい!憎めない奴でしたね。
    立ち絵と名前に見覚えがありすぎて何度見かしてしまいました。そういえばあの頃から男女入れ替えやられてましたね。ホテルから逃げるときとか。
    今回かなりおふざけがマシマシされてて楽しかったです。

  • ずっと楽しいですね!!
    感心・感動です🤣
    考えたら学園バトルに合ってるキャスティングだったんですね!
    この後もわちゃわちゃが楽しみです👏

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